ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
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「就労継続支援A型事業所」レストランの体験

げんママイラスト
花を飾って、心穏やかに・・・💦イラストげんママ

A型作業所への研修と、前途多難な「段取り」の課題

げんちゃんは今、単発のアルバイトをぽつりぽつりと入れていくのと並行して、A型作業所が運営するレストランの厨房へ研修に行きました。A型作業所、正式には、就労継続支援A型事業所と言うそうです。

福祉のシステムには、本当にさまざまな形があるようです。
「作業所」と聞くと、私はこれまで、1ヶ月通ってもほとんどお金も出ない、職場というより、ゆったりした訓練場のようなイメージを抱いていました。
しかし、この「A型作業所」というのは、障害を持つ人たちを、一般就労につなげるための場所、というがコンセプトのようです。
A型事業所と、雇用契約を結んで、週に20時間程度の労働時間をこなします。
社会保険などはないものの、地域の最低賃金も保証されます。

仕事内容は、その事業所が経営している職場のこともあれば、他の企業から委託を受けて、その職場に出向く場合もあるようです。
職種も色々です。レストラン、ホテルの清掃、事業所に出向いて様々な作業など、一般の人にとったら、比較的取り組みやすい仕事を、指導してくれるスタッフと一緒にやるのです。

今回げんちゃんは、その事業所が、自ら経営しているレストランに出向くことになりました。

初めて見学に行った際、働いている方々は、一見して障害があるとはわからない雰囲気の人も多かったです。もちろん厨房に入れば、視線の動かし方などで知的障害があるとわかる方もいましたが、ホールで注文を取っている利用者さんは、一見普通の子と変わらないように見えました。
スタッフの中には、彼らを指導してくれる、事業所の方もいます。
調べてみると、最近は厚労省の仕組みが変わり、A型作業所も、自前で利益を上げて、その中から利用者の賃金を払わなければならないそうです。経営面でも利益を出し、しかも、障害を持つ利用者を指導もしないといけないとか・・・・
なかなかシビアな状況にあるのが今の現実のようで、A型作業所は、減少傾向とも聞きました。

活気あふれる厨房と、げんちゃんの達成感

そういう大変な事業所ですが、そのせいかレストランには活気があり、多くの人が働いていました。
裏方の調理室を覗くと、5、6人のスタッフがエプロンと帽子姿で、リーダーと思われるシェフの指導のもと、さまざまなメニューを手際よく用紙したり、盛り付けしたりしていました。メニュー数も多く、かなりの忙しさです。土日はテーブルが3回ローテ―ションすることもある、と聞きました。

1日5時間程度、残業も時にあり。週5日勤務で、稼ぎ時の土日の休みは、ほとんどないとのことでした。

げんちゃんは2日間、5時間ほど厨房に入りました。帰宅後に感想を聞くと「大変だった」と言っていました。それでも、どこか達成感を味わったのか、体力のある彼はまだ元気そうでした。

ある人が「知的障害でA型作業所で働けるのはエリートだ」と言っていました。
確かに、ぼーっとしていては務まらない職場でしょう。エリートかどうかはさておき、月に10万円ほどの収入が見込めるので、障害年金と合わせてグループホームを利用することで、親亡き後も何とか食べていけるのかもしれません

家でキッチンに立つ姿を見ていても、障害というハンディキャップを理解してもらえる職場なら、なんとか務まるのかもしれません。ただ、げんちゃんは「慣れてくると気を抜く」という性質があります。慣れた頃にポカをやらかすだろうことは想像に難くありません。しかし、ここは利益を出さねばならないシビアな現場。ミスをすれば指導が入る。そうやって揉まれながらやっていくのだろうな、と感じました。

「ルーティン」の危うさ

ただ、今の私としては「毎日同じ仕事をして、それがルーティンになること」は非常に避けたいと感じています。普通の子であれば20歳を過ぎれば就職ですが、げんちゃんには彼独自のプログラムが必要で、まだまだ伸ばさなければならない部分があります。

福祉の現場は、いつも感じますが、外側を作っていくことはできても、自力で伸びていける内面の成長を促す、となると、げんちゃんには、不十分な感じがしてしまいます。

自分の力で伸びていける段階まで持っていかなければ、どんなに周りが引き上げても、ルーティンの中に置かれた途端、彼は完全に「落ちて」しまうでしょう。外側が、いろいろできても、げんちゃんの内面が成長しないと、結局頭打ちなのです。

お粗末な段取り

今回、働く姿以上に私が呆れてしまったのは、初めての場所へ行く際のアクセスや、電車の乗り継ぎといった「段取り」のお粗末さです。もちろんどれくらいの余裕をもって、出発するのかとか、何時発の交通機関に乗ればいいか、とか、すでに完成されていなければならないことが、あほらしくなるくらい、でたらめです。溜息

その日は、駅に自転車を置いていたので、JRを使って帰るのが合理的でした。行きは私の職場の通り道だったので車で送りましたが、帰りは自分で判断してJRを使って帰るのが合理的です。

ところが、げんちゃんは、職場から駅に行くためにバスに乗るのではなく、あるバス停を目指してバスに乗りました。以前、私と「レストランから帰る時、このBバス停なら、いつものバスに乗れるね」と話したことがあったからです。彼は何も考えず、その記憶だけでBバス停に降り立ちました。そして、自転車のことを思い出したのか、間違えたのかわかりませんが、また、そのバス停から、同じ次のバスに乗り、駅に向かったのです。
最初から降りずに、駅に行けばいいだけなのに・・・

「ここに行けば、次はどうなるか」というつながりを、ぼーっとして全く考えようとしません。とにかく、行動は行き当たりばったりです。

毎回、げんちゃんは、必ずこうした不可解な行動を差し込んできます。一般のバイトに行った、というと、多くの人はあるイメージのげんちゃんを思い浮かべると思いますが、できないところのひどさといったら、きちがいじみています。

一つひとつ、コツコツと「入力」する日々

A型作業所のレストランは、ひとまず研修のみとし、今は単発バイトを続けています。短期バイトの利点は、毎回行く場所が違うこと。間に合うように行くためには、どうアクセスし、何を使うべきか、その都度「計画を立てる」という課題が生まれます。
遅刻やドタキャンは厳禁。もし遅刻をすれば「ダメなアルバイター」というレッテルを貼られ、次は呼ばれなくなるでしょう。

次回はかなり遠方の事務所へ行くことになりました。げんちゃんが立てた計画があまりに危なっかしかったので、今回は書き込めるテンプレートを作ってやりました。JRの時刻や所持品をきっちり書き込ませるようにしたのです。
しかし、その書き込み作業に、ああだこうだと言いながら2時間も3時間もかかっている。一体何をやってるんだか、という感じです。

現場に行って働くことに関しては「頑張っている」と言えるかもしれません。しかし、先を読んでプランニングしたり、段取りを考えたりすることにおいては本当にひどい。それでも、気合が必要な単発バイトだからこそ、なんとか気持ちを保てているのかもしれません。
高校卒業から、3年目になって、まだこんなことをしているとは想像もしていませんでした。「もっと伸びていてもいいはずなのに」と思う部分がいっぱいあります。

それでも、彼らには一つひとつ、コツコツと入力を続けていくしかないのでしょう。「伸びている」ところを探せば、私が作ったスケジュール表の細い枠の中に、そこそこまともな字を書き込めるようになっています。シャーペンをボリボリ折ることも少なくなりました。
本当にレベルの低い話ですが、高校卒業直後の彼からすると、やはり、成長したげんちゃんがいるのは確かです。

しかし、ほんとに、ハムスターか何かに、考えることを教えるような、いらいらが日々つのります。やりすぎると、こっちが発狂しそうです。

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