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ゆうゆうさん白書・・・発達障害と右脳で生きるということ

 >福岡発達障害ママ会 報告記事 その2

ちょうど去年の今頃、私は、ジル・ボルティー・テーラーの特集番組を見て、衝撃を受けたことをしたためました。
この右脳の話は、げんちゃんたちを知る上で、何らかの手がかりになるとわかりました。でも、あれから、現実の日々の暮らしに限らず、げんちゃんの発達育児にどう、この学びを結びつけたらいいのか、わかったような、わからないような感触のまま過ごすうちに、すっかり断片的な知識として、具体的に活用することなく死蔵してしまってました。

 しかし、ゆうゆうさんに会って、このパーツは、生き生きとした現実となって、げんママの目の前に現れてきました。

 ゆうゆうさんの白書を書く前に、もう一度このJ・B テーラーさんの記事を読んでいただくといいかもしれません。

 2012年4月 げんママ記 NHK特集脳の神秘によせて。

 演者は、ジル・ボルティー・テーラー。 脳学者でありながら、自ら脳卒中の体験を、「奇跡の脳」という本にしたためた女性です。

 彼女は、左脳に脳卒中をおこしてしまった経験を持ち、その発症のさなか、自分の脳を客観的に観察し、何がおこったか、を実に詳細に語っていました。

 はじめに、彼女は言います。
 「左脳と右脳は違います。右脳は今を生きる脳です。イメージが中心で、体験から学ぶ脳です。情報はエネルギーとなって流れ込み、こう見える、こう感じる、こう臭う・・・そうして、周りとエネルギーでつながる。スピリチュアルな脳です。」

 「左脳はそれに対して直線的です。過去と未来を考えます。膨大な情報から、詳細な情報を拾います。言語脳もこちらです。
 内面と外の世界をつなげます。
何を言えばいいか、いつすればいいか・・知性をつかさどります。

 それによって、自分という人間が、周りのエネルギーから独立し、個性となるのです。」

 そして、彼女は、自分の左脳の血管がやられた、危機的な状態の時に、不思議な体験をしました。 身体が、すーっと上にあがって、まるで、自分を上から俯瞰(ふかん)しているような感覚になったのです。
 どこまでが、自分の身体かわからない。感じるのはまわりのエネルギーだけ。左脳の声はしなくなりました。
 彼女は、周りの全エネルギーと一体化して、心が解放され、ハッピーな気分になりました。このまま、そうやっていたい気分でした。

 しかし、まだ作用を断片的に残している左脳が、彼女によびかけました。
「だめだ、早く助けを呼ばなくちゃ。脳卒中だよ。」

 そして、左脳を叱咤激励して、40分くらい時間をかけて、なんとか職場に電話をしたものの、相手の言う声もまったく理解できず、自分が訴えるヘルプの言葉も、相手には、ただのうめきとしか聞こえない。

 でも奇跡的に助かった彼女は、目覚めたときに、病室で見聞きし、体感する世界が、右脳だけの彼女にとって、すさまじく騒音に満ちた不快な世界に感じました。人の声も騒音、機械音も騒音。そんな感じだったのでしょうか。

 彼女は、8年かけて、回復しました。そして、人々に訴えます。

 人には右脳と左脳、2つの世界があります。右脳の世界をもっと生きれば、人々は互いにやさしくなれ、世界は幸福になります。右脳は、宇宙と一体化できる脳です。私は、時々、この幸福な世界に、好きなときに入って幸福になれればいいのに、と思うようになりました。

 さて、この記事を頭のすみにおいて、ゆうゆうさんが語る自らの経験を読むと、鼓動が早くなりそうな驚きを覚えませんか。

 げんママは、お会いする前、ゆうゆうさんと電話でお話して、そのあと、このメールを送っていただいた時に、感情が大きく波打つのを止められませんでした。あー・・・・私はまったくわかってなかった。・・・・

 
 ここからは、ゆうゆうさん記

私が喋りだしたきっかけですね。
 きっかけは風船でした。いきなりここから話してもちょっとわかりにくいかもしれませんね…身体機能の違和感と右脳の世界が関わってくるので、こちらを先にした方がわかりやすそうです。
 まず身体機能の違和感の方から話していきます。
ちょっと身体を動かす時も、脳から指令をたくさん出す感じなんです。
そして、自分が身体に送った指令の3割くらいしか達成できない感じで、そのことがもどかしくて自分にイライラするのです。

特に右と左に同時に指令を出すのが大変なんです。例えば、ちょっとした体操に、左足を上げて右手で左の腿をポンッて叩いて、次は右足を上げて左手で右の腿をポンッて叩いてそれを交互に素早くするというのがあります。(ブレインジムのクロスクロールといわれる黄金のエクササイズですね。これが、巧みにできるということは、左右感覚の統合ができていると判断されるようです。げんママ記
 あれがなかなかできません。頑張って身体に指令を送っても右足と右手になってしまうんです。ようやくできても指令を出すスピードに比べるとすごくゆっくりなんです。
その場駆け足がありますよね。あれもスピードアップすると右足と右手が同時になりがちでした。
鈴木先生言うところの左脳と右脳がうまく連結できてないという証拠だったのでしょうね。
他の子からしたらちょっとした運動でも、こちらはそれをするためにかなりの指令を出さないとならないのですごく疲れて頭がボウッとなります。
 たぶんこれが鈴木先生の言う脳の酸欠と栄養素の欠乏の状態なのだと思います。脳から指令を出す時はたくさんの栄養素を使うそうですから。
しかもその達成率は他の子達の3割程度とかだったりするので気持ちも疲れ、なんかもうヤダ…となるわけです。
……自分の身体のはずなのにうまく使いこなせない。自分への違和感というより、こちらの表現の方がよりわかりやすいですね。

 かいすみさんの重力のお話はしっくりきました。(かいすみさんはエジソンママです。おそらく、これは、ゆうゆうさんが、最初かいすみさんにあてて書かれたのでしょう。)
 重力に抵抗する力が弱い…まさにそんな感じでした。
体が重くて背筋を真っ直ぐ立てるのもきつくて、あの頃はおかしなくらいの猫背でした。だからでしょうか、私は立つのも歩くのも遅く、すぐに息切れしていました。

…お恥ずかしい話ですがお漏らしも小学1年生までしていましたが、何かに気をとられている時にいつの間にかという感じで、周りが騒いでから気づいてました。
喋る、書く、道具を使う、どれにおいても筋肉の使い方がうまく飲み込めず、特に舌の動かし方に至っては目に見えないので、もうお手上げ状態でした。

ここに右脳の世界が追い討ちをかけていました。
私の右脳の世界は、全ての境界があいまいでした。身体と外気の境目も身体と精神の境目もあいまいで全体が溶け込んでいる感じでした。
音は皮膚と肉の間を駆け抜ける感じで気持ちが悪く、物音をとらえる度に不快感でいっぱいになりました。
 えっと…コップの縁ギリギリまで水を入れた状態のところにちょっと振動を与えると波がおきて水が溢れます。そのように自分の身体の中に溢れそうなほどの水があって、そこに音の振動がぶつかり、次から次へと波のように不快な感情が溢れていく感じでした。
この揺れにあわせて声を出したら、息子の奇声になると思います。

かいすみさん、ええ。右脳の世界もこの水が身体から溢れだす感覚も残っています。右脳の世界の特性が、自分の得意分野を教えてくれました。水が身体から溢れだす感覚は、絵を描いたり、詩を書いたりの原動力ですね。

 喋りの経緯が終わったら、次は右脳の世界を掘り下げますね。

 右脳は、自分が、全身感覚器官みたいになっているから言葉がなくても相手の気持ちがわかります。なので、相手もそうだと思っていた節があります。

。(コミュニケーションに言葉が必要だとは、まったく感じてなかったということなのでしょう。言葉を出させるには、そのことを理解させることからということなのでしょう。風船をあばば・・・と振るわせるのを見て、自分ができないとわかったときに、初めて、ゆうゆうさんは、口で空気を振るわせることの意味を知ったそうです。まるで、ヘレンケラーみたいですよ。げんママ記)
視覚の方もとてもクリアでした。光がすごくて…万華鏡で太陽を見ているみたいに光が乱反射して溢れていました。
 こういうことを書くと怒られそうですが、右脳の方が世界は透明感があって美しかったです。
これらは少しずつ正常化していきました……おそらく右脳と左脳を行き来するうちに左脳に落ち着いたということでは…と考えています。

以上 ゆうゆうさん記

右脳と左脳を行き来するうちに左脳におちついた。・・・なんとまあ、これぞ、げんちゃんたちの目指すところではないでしょうか。私は、目標がぼんやりしているところに、あざやかなイメージをいただきました。続けて言うなら、右脳と左脳を自由に行き来できる理想の天才です。
 
あ、鈴木先生が、発達障害の子供たちは、左脳が未熟な分、右脳が優れているから、左脳を造っていけば、それが強みになるんだ。と言ってたまさにそのことでしょう!左脳は、ゆうゆうさんのママが、手探りでスパルタしながらやっていった教育で、ラッキーにも育った。そして、右脳の世界も、ママが、彼女を肯定して愛していくことで、失われずに保たれた。とげんママは読んでいます。
「左脳で生き続けると、とても疲れる。そのときは、右脳に来て、しばし休息をとる。」・・・とも言っておられたゆうゆうさんでした。  

 このメールをいただいて、次にゆうゆうさんに会って、彼女が、具体的にげんちゃんのことを解説するのを聞けば、右脳の話は、より立体的に、具体的になりました。発達育児がどこを目指して、何をやればいいか・・・。

 発達育児には勝算がある。なぜなら、右脳とは、
「答えが上から降りてくる。」(ゆうゆうさんいわく)脳なのだから。
「アインシュタインは、ある時、突然法則を見出した。色んな右脳への蓄積の結果として、ある時、いっきにわかってしまった。しかし、それを理由づけるために何年も要したのは、まさに右脳なのだ。」
ともゆうゆうさんは言いました。

ドッツが見た瞬間にいくつあるかを知ってしまうのは右脳。エネルギーがあふれ、表現したい情熱に満たされているのも右脳。

 そこに、左脳の”手段”というアイテムが加わったとき、左脳人間が超えることができない能力を発揮する可能性があるのです。

 これは、ギフトです。
我らの子たちは、かならずギフトをもらって命を受けている。
そう信じることをやめてはいけないのです。

彼女は、大きな道しるべを与えてくれた、と言っていいでしょう。

 ゆうゆうさん、ありがとう!

 

わかったような、わからないような・・・と思っていらっしゃる方は、ちょっとお待ちくださいね。次の章に続くということにしましょう。何しろ、げんママのつたない文章力で伝わるのかどうか、かなり責任を感じています。ゆうゆうさんの世界をできるだけ100パーセント伝えたいと願うげんママです。チンジンさんもまた、同じように感じていらっしゃるようです。チンジンさんも私も、この会でゆうゆうさんからいただいたことを、できるだけシェアできればな~と願ってます。
jinjinブログも同じ感動をチンジンさんが書いています。

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公開コメント 承認後公開

  1. あすママ より:

    はじめてコメントさせて頂きます。
    私は、保育園年長の自閉症スペクトラムの息子がいます。エジソンを初めて3年目ですがまだ、意味のある言葉(単語)が出ないんです。今回のゆうゆうさんの記を読ませて頂き、とても興味深く参考になりました。
    次が楽しみです。

  2. glow-gen より:

    あすママさん。
    コメントありがとうございます。ゆうゆうさんは、2語文がやっと出たくらいで小学校に上がったようです。
     言葉が出ない・・・ということは、かなり最初のステップで苦労するようですよね。
    0から1は、1から2とはまったく違う・・・ともゆうゆうさんは言われてました。

     右脳で生きている彼らは、まず、言葉がなくてもわかるし、伝えられてる、と思ってる側面があるらしい・・・・とにかく、なぜだろう?あれ?
    と思わせることは、第一ステップのようです。

     でも、とにかく、発達障害の子供たちは、私たちとは、劣る存在ではなく、まったく違う可能性に満ちているということだと思います。

     なんとか、お伝えできるように、がんばりますね。

  3. かいすみ より:

    げんママさん、すごいですねー( ☆∀☆)
    興奮しますねー!!

    本当にゆうゆうさんの存在は、希望であり、私が目指したい形が具体化してくれたのではないか?!
    と思います。

    げんちゃんのレッスンの様子など続きも本当に楽しみにお待ちしています!!!
    は、早くお目にかかりたい~

  4. あすママ より:

    げんママさん、ありがとうございます。
    本当に、言葉を出させる事は、大変ですね。
    私は、長野県に住んで居るんです。
    下の2才の息子は、どんどん言葉が出てきて、お兄ちゃんの刺激にはなって居るんですがね。
    長男は、小さい時から便秘で、エジソンを始めて3年目で、やっと、快調になりつつあって、最近は、単語にはならないんですが、良い声は沢山出してますね。
    なので、今年は変化があるのでは、と思ってます。
    げんママさんのブログ楽しみにしてます。

  5. プチトマト より:

    本当に貴重な情報ありがたい限りです。
    言葉を覚えた当初、「あけて」とぷちこが全く私が居ない部屋で一人で言ったりしていて
    なんというかコミュニケーションとしてではなく単なる道具てきな使い方だなと当時感じてました。ぷちこたちは言葉がなくて
    も感じることが出来るなら、本当に納得ですし
    小さいときから、娘をみていて、発達障害の子達は気持ちが分からないというのに私は納得がいきませんでした、娘は私のほんの少しの気持ちの変化にすぐに気づいて健常のかなり空気を読む長女よりはるかに私の変化に気づいているなと感じてました。
    続きも楽しみにしています。

  6. glow-gen より:

    かいすみさん。ほんと、ゆうゆうさんは、、自分の使命を、右脳を使って、同じような子供たちのためになることでは?・・・と、感じ初めておられるようです。

    げんちゃんはに関しては、もういわゆるもう少しだよ・・・とおしゃいます。がしかし、現実はそう甘くないな~・・・と思います。もう少し・・・がなかなか・・・だとふんでます。

     ゆうゆうさんショックから、しばらくたちましたが、結局のところやっぱり地道だと、ここ数日思うようになりました。
    右脳がわかっても、やっぱり左脳なんだよね~~・・・

    ここんとこゆうゆうさんにぼちぼち聞いて見ます。

    でも、やっぱり、ゆうゆうさんは発達ママの救世主ですよえね

  7. glow-gen より:

    あすママ、3年たつんですね。エジソン受けてから・・・げんちゃんも、3年目に入ってる。

    地道だよね~。ほんとに、ママの地みちな努力の上にしかないです。すべて・・・ほんとに。

     でも、進んでる。確実に。ゆうゆうさんレポートは、確かに、すごいです。でもやっぱり、地道だ・・・と思う。だけど、ある時、地道な努力に、ぽんと勢いづくときがある。

    言葉勢いづくといいね。0から1がつらい。でも、1からぽんと5くらいまで行く。そういう感じですかね。
    長野ですか~。いいとこですね。自然の中が大事らしいです。右脳には。

  8. glow-gen より:

    プチトマトさん。右脳は、相手の感情がわかる。ということ。げんちゃんも思い当たります。
    どこかやさしいですよね。

    そういうことだったんでしょうね。説明がつくということは、戦う相手もわかるし、やってることの戦略もたてやすいです。

    何より、愛するわが子のことが理解してやれるのは、幸せな気分ですね。

  9. glow-gen より:

    はーとさん。
    記事に気づくのが遅れてすみません。そうですか~・・・やっぱり、ゆうゆうさんの言うことは、すごくリアルなことなんですね。
    今までいろんなことを勉強された上で、ゆうゆうさんの記事を読むと、ぱっと目がひらかれるようにというか、いっきにコトバにしてもらったような、そんな気になると思います。

     私も、泣きそうな気分になりました。

    右脳の子にとって左脳はずいぶん疲れるようです。右脳をつぶさないように、左脳を発達させるのって、コトバで言うほど楽ではないような気がします。なんたって、時間が足りないです。右脳でゆっくりさせてると、勉強する時間もなくなって・・・はい今日はここまで、となったりします。

     じゃあ実際にどうする?という点は、まだまだ問題が山積・・・・よいアドバイスがあったら教えてください。コメントありがとうございます。

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