ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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発達障害の注意欠陥の原因。奥にあるもの


雨の大濠公園 本文と関係ないですが・・・

注意欠陥は、ただの症状にすぎない

発達障害といっても、その子の持った性格、問題が出る表面上の違いなどで、決して一つにくくれないことを感じてきました。

本質的な、障害のもとに関しては、思うところがありますが、一般的には、外に出てくる部分でうんぬんされることが多いです。

外にでてくるトラブルで言えば、げんちゃんの注意欠陥は、はなはだ激しいです。

今まで 「注意欠陥」 という言葉を、ブログで使うことは少なかったように思います。その言葉が、あくまでも、表面に出てきた症状に過ぎないので、発達障害そのものの本質を治したいと考えていた私にとっては、あまり意味をなさない言葉になっていたからです。

しかし、日々、けっこう振り回されているげんちゃんの問題は、いわゆる注意欠陥です。
これに関するエピソードは、あげればきりがありません。

先日も、私は、朝ご飯を作っているげんちゃんに言いました。
「お母さんは、今日は朝ご飯はいらないよ~。」

私は、たまたま事情があってそう言いました。
でも、少し考えて、私は言いなおしました。
「あ、でも、目玉焼きだけは作って。」

げんちゃんは、うん、と軽く返事をしました。

しかし、案の定、げんちゃんは、私には何も作っていませんでした。いらない、と、一度頭に入れたら、何も聞いていません。

またある日は、こうです。朝ご飯に、もやしを炒めようと思ってげんちゃんに、そう言いました。
私は、もやしにピーマンも入れようと思って、げんちゃんの横でピーマンを千切りにしました。
ざるにもやしが入ったいたので、その真横にピーマンをおいて席をはずしました。

げんちゃんは、なんと、もやしだけ炒めて皿に出し、台所にピーマンだけが放置されました。

いちいちピーマンを入れるように言わなかったけれど、真横のピーマンを見たはずです。たまに同じメニューを作っているのですから、普通なら、あれ? と思うはずですが、げんちゃんはスルーだったのです。

あとから、
「ピーマンに気づいたの?」
と聞きました。すると、げんちゃんはうなづきました。
「気づいた。」

気づいたけれど、心を全く動かそうとしなかったのです。あれ?ピーマンがある。と認知すれば、次は、心動いて、「これはどうするのだろう、」と自分に問いかけます。
その言語が生まれれば、私に尋ねるか、もやしと一緒に炒めるんだ、と気づきます。

注意欠陥の本質的な原因と指導の工夫

注意欠陥の本質的な原因には二つあると考えています。
そもそも気づかない、いや、気づこうとしない。
もう一つは、気づいたけれど、心を動かそうとしない・・・

重症の注意欠陥は、まったく気づかない。目や耳、感覚器は捉えているのに、まったく認識しようとしない、と言う段階だと思います。
げんちゃんも、過去はそうでした。そもそもまったく気づこうとしないので、
「なんで○○を××しなかったの?」
なんて、指導は通用しません。
「○○?はあ?・・」

認知の段階で、レーダーにひっかけようとしない。とんでもないロースペックなレーダーなのです。いや、レーダーのセンサーを切っている感じです。

しかし、最近では、レーダーにはひっかかることが多い。だけど、そのまま捨てる。と言う状態になっています。レーダーに引っ掛かったのに、なぜ、考えないのか。
そこを徹底的に指導しています。

レーダーに引っ掛かったのだから、それは何だ、どうするのか? と強く意識することです。
そのために有効なのは、言語化すること。
「ピーマンがあるね。」
と、声に出して、マークを付けるのです。
そうすると、次のことを考えやすくなるのです。

しかし、げんちゃんの中で、言語化が始まらない・・・つまり、自分で脳を動かそうとしないということとだと思っています。

今は、そこの指導をこまめにやっています。事件が起こるたびに、何度もフィードバックして、自分の思いの使い方のくせと、欠点を自覚させるのです。

注意欠陥と症状に名前をつけて
「ちゃんとやらないとだめじゃない。」
的な指導をしても、何も改善できないな~と、感じます。

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  1. Takeko より:

    本当にそうですね。ちゃんとしなさい!だけでは、何も伝わらないですよね。

    げんちゃんママさんが、されているように、どの段階でつまづいたのか細かく検証して、それにそった働きかけが必要だと思います。

    特に「ピーマンがあるね。」と言えれば、相当な前進ですね。

    しかし、私でもピーマンがあるなぁと思って、そのままスルーしてしまいそうな気がします。だから、昔から天然と言われるんですね。笑

    今からでも、私も気を付けようかと思いました。

    げんちゃんは、そばで教えてくれる人がいるから、変わって行けると思います。

  2. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    Takekoさん
    なるほど~・・・天然と言われていたのですか?
    常識的なところをしっかり押さえて、好感度を保てることができれば、いちいち心動かさないでもいい部分は、スルーする。
    気づいた後のリアクションが違う。そういうことですか。
    げんちゃんは、まだまだ、当然気づかなければ、社会生活できませんよ、というところで、心動かしませんから困ったものです。

    自宅でのこの程度のことなら、大きな問題にはならないですが、あらゆる注意欠陥がちりばめられているの、ほんとに疲れます。

    学習でもそれがちりばめられていて、ひどいときは、ぜったいできるはずのものでも、へっちゃらででたらめな結果になります。

    思いが足りな、と言ってしまえばそれまでですが、振り回されます。
    IQをつかさどるのは、思いだと考えています。
    良い思いを出したときの心の状態を、何度も思い出させ、そうでないときと比べさせる、ということをしています。
    昔は、一か月に1日数十分良い時がある程度でしたが、今は、その10倍以上にはなっていると思います。

    • 夏みかん より:

      私も家事やっていると、他のことが目について気になって、中途半端なのについ手を出して、それを繰り返して本来、最初に終わらせておきたいものが終わってなくて、こんなはずじゃなかった〜となることがよくありました。
      仕事など外では失敗が命に関わるくらいの危機感が常にあり、相手に迷惑がかからないようにと非常に緊張していました。

      息子も学校では、議長、班長、スケジュール管理の責任者と何役も担っているそうです。しかし、一旦家に入ると、曜日もわからない、自分で調べない、すぐに人に聞くとなります。このへん、外で過集中、過剰適応して、家では焦点を当てない、注意散漫になる様子が親子で似てます。

      私は子どもの頃から自覚があって、自分で工夫し続けて色々整うのが40年かかってしまいましたが、息子の言語化のお手伝いができるので結果オーライです。

      私も息子も誰かのためにというのが改善への原動力となっています。
      自分も人の役に立ちたい、誰かを傷つけたくない、誰にも迷惑をかけたくないなどの思いが強く出てきて、自分の至らないところを客観的に分析してみようと思うようになって、自分は注意散漫なところがあるな、だからこんな工夫をしてみようなど考えて行動して…そうしたことがきっかけだった気がします。
      そういう思いが育ってくるとグッと加速して成長するのかもしれないですよね。

  3. とんまま より:

    こんばんは。

    「注意欠陥」ですか…
    私のこの言葉のイメージは、気がつかない状態は含めていませんでした。
    一応、気が付いたものの、そこから先について行動が出来ないことのことばかりを考えていました。
    そうですよね、全く認識していない、しようとしない状態も注意欠陥ですよね。

    今、目の前にあること、行動することを言語化する。
    マインドフルネスの考え方ですよね。
    この子達に瞑想は難しいです。(うちの子だけかもしれませんが…)
    見えないですので。

    言語の訓練にもなるし、いいなと思ってちょっとやっていましたが、いつの間にか言わなくなっていました(;^_^A
    また再開します。
    本当に言語面が壊滅的ですのでね。
    日記を毎日書いていますが(宿題です)、私の見張りがないとトンデモな文章です…
    中学生でそれじゃ困るのですがね。

    今、言語化させていましたが、そのうち自分の頭の中(妄想)を話し出しましたよ。
    違う方へ飛んで行っていますね。
    きっと普段からそうなのでしょうね。
    妄想内容は電車のことでした。
    意識落ちているというか、言語化が嫌で逃げているというか。

    げんちゃんはレーダーにひっかかる回数が増えている。
    以前はひっかかることも少なかったのに。
    これだけ見れば成長していますが、そこから先が欲しいですものね。
    やっぱりきついし面倒なのでしょうね。
    根本の改善、促しているこちらもキツイですよね…

  4. ゆうママ より:

    注意欠陥…息子はわかっているけど面倒くさい、したくないという感じですね。いつも時間ギリギリで適当に帳尻を合わせていってる印象です。

    私自身が更年期のせいなのか、加齢のせいなのか、一つのことに集中できなくてもどかしく思っていました。
    もう少し落ち着いて物事に対処できた時を知っているので、今の状況がよくないということがわかるのですが、息子などはずっとこういう状態なのかな?と思ってみたりします。

  5. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    夏みかんさん
    発達障害の原因論というか、本質を追求していくと、自分の思いの使い方、意識の強さなどについて考察をするようになっていきます。

    頭が良くても、なんだかまったく人として大事なものを追求する姿勢がない人、逆に、エリートではないのに、なんだか高邁な意識活動をしているような人。

    人は、頭脳だけの生き物ではない、と感じます。

    つまり、発達障害も、IQの問題ではなく、しっかりやろうとする意識。しっかりやろうとする思い。それこそが、障害のおおもとを克服する力なんだと思います。

    しっかりやろう、とする思いが、ちょっと方向性にエラーがあっても、そういう思いさえ出すことのできる発達障害の子は、自分で方向性を修正しながら、ブレークスルーすることがあるのではないか、と感じています。

    思いが出せない、という障害ではあるけれど、克服したい、という強いモチベーションを自ら持てれば、発達障害は改善していく、と感じます。

    誰かのために、と言うモチベーションが強く本人を突き動かす、というのは、一つの突破口。かならず、成長していけると感じますね。

    そういうなんらかの糸口を、あらゆるチャンスを作って、引っ張り出していくことは、ほんとに大切ですね。
    でも、すごく伸びる可能性を持ったお子さんだと思います。
    また、自分も、思い一つで、可能性が大きくなる、ということをげんちゃんたちに教えてもらう結果になっています。哲学的な育児だと感じます・・・きついけれど・・・

  6. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    とんママさん
    瞑想・・・とあって、以前S先生に聞いたことを思い出しました。
    ほとほといきづまって、瞑想させる、ということを提案したら、
    「瞑想させても、意識低下するだけだから。」
    とその時言われて、なるほど、と思いました。
    内部言語を繰り広げない子たちですから、瞑想、が効果を発揮するのは、かなりあとになってからなんだな、と思いました。

    瞑想が成功するステージは、げんちゃんまだまだですよ~。ただうとうと寝ちゃうかもです。

    でも、自己を客観的に見つめさせるシチュエーションはいりますね。
    言語を引き出してやるというか・・・

    高校の今頃になって、少しは、働きかけると言葉を紡ぎだしてくるようになってきたかな、と思います。
    まあ、そこに付き合うのは、相当のエネルギーと忍耐がいります。ほんとに疲れます。
    しゃんしゃん言葉をつむげよ~。と思ってしまう。

    結局、言葉のない自閉症についても、その子のどこかに、言語化しなくてもいい、とどこかで開き直っている部分がある、と思っています。その子に悪気があるわけではないけれど、言葉を出す必要があるんだよ。ということを、あきらめずに、働きかけ続ける必要がある、と思っています。

    根気根気の勝負でしょうね・・・・普通はあきらめますね・・・
    少しは言葉をつむいでくるげんちゃんでさえ、相当きついのですから・・・

    それから、心の圧を自分で自分にかけて、捉えよう、としている自分が出た時は、その時の心のありようと、抜いている自分のありようを、何度も何度も、自ら比較してつかませるようにしています。

    そのために、良い時に作った作品とかは、目の前において、思い出させるようにするのも一つの方法だと思います。

    指導は、単なる勉強内容ではなく、それを通して、自分の心を感じさせる、ということなのでしょうか・・・難易度高いです。笑

  7. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    ゆうママさん
    わかっているのにめんどくさい・・・
    この状態というのは、本来の能力はかなりあると言うことなんだと思います。
    もったいないですよね~。そこをちょっと克服していこう、という思いを出すだけなのですから。
    その思いをだして、ちょっと階段を上らせるには、どうしたらいいでしょうね~。
    一般的には、そこががんばれないから障害なんだ、というのかもしれません。
    しかし、あきらめたら、成長がとまるどころか、転落・・・気持ちを使わないげんちゃんは、あっけなく転落すると思います。だから、あの手この手です・・・
    げんちゃん、いつも危機感を演出してきました。アルバイトもある意味そうでしょうか。。

    いまだにあらゆる演出をしています。そういうエネルギーはほんとに疲れます。そういうことなくても、みずからがんばれよ、と思いますが、なかなか。
    生来の甘え、逃げ、ずる・・・まあ、すさまじいこと!!

    しかし、そんなことも言ってられないくらい、独り立ちしなきゃいけない年齢が近づいていますね。は~、どうなるんでしょう・・・
    くらくらしてきます。親も年取るのだから、ほんとにがんばってほしいの一言ですよ~。

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