> 関東のとある幼稚園施設が、”世界一の幼稚園”に選ばれたと報道されていました。何が世界一かというと、施設の造りだと言っていました。
その幼稚園は、大きな園庭をぐるっと囲むように、円形に建物が連なり、輪になっていました。
そのため、建物の屋上は、サーキットレーンのようになっていて、子供たちは、自然にいつも走っちゃうのだとか。
広い園庭も、いわゆる公園にあるような遊具はなく、それが、子供の遊び心を刺激していいんだと言っていました。
建物の中は、教室ごとに壁がなく、連続している教室は、かなりがやがやしています。その中で、子供は、自分の必要な音を拾うので、五感が発達するとも説明していました。
もし、今までの、げんちゃんママだったら、へー、かわっているけど、面白いな~。いいんじゃない、って思ったと思います。
でも、ニュースを見て私が考えたことは、ここには、げんちゃんをはじめ、ハンディキャップのある子供たちのいる場所はないな・・と言うことでした。
自閉症グループの子供たちは、非常に感覚が繊細です。どんな音も、感触も、増幅されるようにして入ってきます。だから、そんなに、たくさんの音が入ってきたら、疲れ果ててしまうでしょう。運動機能もいまいちな、げんちゃんはじめ発達に問題のある子なら、ジャングルジムや、バランスを学ぶ遊具なんか、ぜったいあってほしい。・・・ この、世界一の評価基準は、あくまでも、すごくまっとうに発達している人たちの世界での評価にすぎないのではないかな・・と思いました。
知らない、ということは恐ろしいことだな、と思いました。きっぱりと確実に存在する世界が、ある人にとってはまったくないに等しい。
げんちゃんママは、高校生の頃、自分が貧血とは知らず、体育の先生になまけものとレッテルを貼られて、ずいぶんいじめられました。あれも、そういうことだよな~。体育の先生なら、普通の子が簡単に上れる坂を、息をあらげて、真っ青になりながら上る子を見て、貧血かも、くらいは思ってほしいと、思いますが、彼にとって、そういう世界は存在せず、簡単なことは、みんな簡単なことにすぎなかったのです。
少数派の世界でも、多数派の世界へどんどんインフォメーションして、少数派の世界も、あたりまえじゃん!ってなっていくことが、良いと思います。それは、ひいては、多数派の世界にも恵みをもたらすことにもつながると思います。
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