ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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げんちゃん、パラグライダー初体験でしたが・・・

発達障害のお子さんの改善に、パラグライダーは良いみたい



GWの目玉に据えていたのは、パラグライダー体験でした。げんちゃんの心は、どの子よりも動きにくく、しかも、まだまだ空間認知が弱いげんちゃんには、パラグライダー体験なんてのがいいかも・・・

以前、観光で行った場所で、パラグライダー体験ができることを知っていたので、思い切って申し込んでみました。タンデムで、インストラクターといっしょに空を飛びます。1か月前に思い立ち、げんちゃんに提案したところ、げんちゃんはいつものように、いやだとも、やりたいとも言わず、おまかせ、って雰囲気です。
意識とは空間認知。相手の立ち位置に立ったり、また時間の経過を体感したり、様々な人としての気持ちのうごきというのは、目の前にある空間だけではなく、意識空間の認知が必要だと、私は感じています。

絵が描ける子でも、発達障害のお子さんの絵は、奥行きなどが弱いことも多いような気がします。知的障害と言われる人たちの絵は、遠近などが齟齬をきたしていることも多いように感じます。

以前、山下清の展覧会に行ったときに、初期の彼の絵が、遠くの電車と、手前の人の大きさがちぐはぐだったことを思い出します。

ある時から、それを指摘され、訓練したようで、のちの絵には、比較的その破たんは少なくなっていました。

空間認知、と言っても、かなり広い意味を含み、私たちが捉えられない、精神の深いところでの構造を意味するのだと思うので、私が開発できるところは、あくまでも表面ではあります。
それでも、体を三次元的に大きな範囲動かすことは、決して無駄ではないと思っています。
さて、当日、げんちゃんは、緊張しているのかどうか、傍で見てもよくわからないと言った感じです。彼の心が動いた時は、意味のある気の利いた言葉が出てきますが、パラグライダーに向かっている車では、何を考えているか、とんとわからない・・・
「ハンググライダーどう思ってるの?」
「ハンググライダーではないよ。パラグライダーだよ。ハンググライダーというのは、名探偵コナンで、怪盗キッドが乗ってるやつだよ。」
「あ、そうなんだ・・・」
彼が実際にパラグライダーに乗るまで、言った気の利いた事と言ったら、この一言だけでした・・
げんちゃんは、パラグライダーに乗るよ、と言えば、あ、そう・・・という感じです。ほんとに、げんちゃんって、なんでも、飲み込んでしまう、ブラックホールみたいです。
「怖くないの?」
「怖いよ・・」
と淡々という。
「いやじゃないの。」
「ちょっといやかな・・」
もちろん淡々と・・・
普通の子なら、もっと抑揚があってもいいと思うのですが、げんちゃんは、ほんとに不思議です。
さて、高い山の上から、斜面をめがけて走り出します。1度目、インストラクターと呼吸があわず、駆け上がる前に、失速。やり直しです。げんちゃんは、きれいに整備された、斜面を、上ってきます。
その時だけげんちゃんの顔が変わりました。
「どこまで走っていいかわからんかった~。失敗した~。」
やれやれ番狂わせなことがおこって、瞬間気持ちが入ったんだとわかりました。
失敗してよかった。
2回目、げんちゃんは、無事空に飛んでいきました。見てる私の方が感動しています。
10分ほどのフライトを終えて、山に帰って来た時のげんちゃんは、また無表情。
周りにいたサポートの方々は、
「緊張してたね~。」
と言うのですが、私には、タンデムで安心しきって、ただ荷物のように運ばれているげんちゃんとしか感じられない。
後で感想を聞くと、
「難しかった。」
そう、あの、失敗した時点のことしか残っていない様子。
遠くまでドライブして、一日使って、お金も使って、経験させたけど、果たして役に立ってるのかどうか・・・なんとも、手ごたえのないパラグライダーでした。
「またやりたい?」
「・・・」「やりたくないの?
「・・・・・いや、やりたい。」
真意がつかめない。その後も、まったくパラグライダーの話をしません。またいつものように捨てたのかな~。動画をみんなに見せたら、みんな絶賛してくれました。心動いたのは周りばかりと言った感じです。
ま、拒否はしないから、また行ってみようとは思います。夏休みくらいかな・・・ちなみに、だいちゃんに、一緒に行かない?と聞いたら、もちろん、拒否しました。思いっきり嫌な顔をする。ふつうはそうだよな~と思います。この感情の起伏がげんちゃんには、とんと感じられないのです。これでも、昔よりは、ずいぶんよくなっているというのだから、この子はどれほど、重症なんだろう・・・

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  1. natumikan_123 より:

    まるで自分がパラグライダーをしているような臨場感たっぷりの動画に感動した1人です。
    それでも、げんちゃんはあまり心を動かされなかったものの、失敗したことで意識が入る瞬間があったのですね。この一瞬一瞬を積み重ねていくのに、割に合わない程の膨大な労力を使いますね。本当に大変なことです。

    意識は空間認知というのは、なるほど!と思いました。
    人との適切な距離感が掴みにくいなど、そうだ!と思い当たる節がいっぱい。他人に対してほぼ無くなりましたが、物理的な距離感が近くて息子をよく注意してました。隣りに来て体が密着する程のゼロ距離で「近すぎる!」と言うんだけど、本人はなかなかピンとこないのです。
    それに他人に寄り添いにくい、気持ちを想像しにくいから、たくさん情報を得ようとしたり、心が離れてるような不安から密着してしまうので、感覚鈍麻だなぁと思ってました。どれだけ愛情をかけても受ける側のこうした課題が時に愛着障害に似た状況を作り出すので、息子との距離感、線引きに大変悩まされました。

    うちはげんちゃんとは反対に高いところ、絶叫系など大の苦手です。スピードや高さなど感じ過ぎて、スリル感が表へ出過ぎて恐怖と不安で全く駄目ですから、感じ過ぎてしまうのも意識空間認知の歪みなのでしょうね。

    感じ過ぎるのは生きにくさに直結しやすく、それを強く実感して本人も苦しむことが多いですが、感じにくいのもまた生きにくさですね。
    NHKのサイエンスゼロで感情について、体とつながる心の世界というテーマを放送していたので録画しました。
    まだ見ていませんが、何か参考になる話が少しでも出てきたらいいなと思っています。

  2. ゆうママ より:

    げんちゃんパラグライダー体験したんですね。飛んでる時はどんな気持ちだったのでしょうね?ハングライダーとパラグライダーの違いを説明するのはすごいですね。

    うちの息子も一昨年の秋にパラグライダーのタンデムフライトやりました。実はその1年前にも阿蘇で予約したのですが、山の上まで行ったものの風がきつくて飛べなかったんです。その時はめちゃくちゃ緊張してて、飛べなくてホッとしてました。一昨年は緊張しながらもパイロットの話を真剣に聞きながらやってました。降りて来てからパイロットに面白かったですよーと言われました。質問攻めにしてたみたいです。怖いと細かいことまで気になるみたいで不安をかき消すようにやたら質問するんです。
    もともとすごく怖がりなのですが、小学生の頃は休みの日にはアスレチックに連れ出したりしたので怖がりながらも随分いろんなことに取り組めるようになりました。ジップラインなども平気で乗ってます。

    あらためて、またパラグライダーしたい?と聞いたら、「もういいかな。一度でいいよ」と言ってましたから緊張していたのでしょうね。おそらく飛んでるときも着地のことをずっと考えてのでは?と思います。

    natsumikanさんの息子さんと同じように息子も人との距離感が掴みにくいです。誰かに依存するような関係にならないように注意しておかなければ…と思ってます。

  3. glow-gen より:

    夏みかんさん
    パラグライダー、ひょうひょうと乗っていましたが、実は、げんちゃん、小学校の頃、いわゆる遊園地の空飛ぶぶらんこ(ぐるぐる回るあれ。)に乗れませんでした。もちろん、小学生用くらいのジェットコースターも、10歳超えるまでダメだったと思います。中学で、S先生の合宿で、無理やり克服させられています。
    体感覚が異常だと、異常にだめか、まったくどうもないか、どっちかなのかな~。昔、発達障害で、けっこう知的には高い患者さんのお子さんで、スピード狂の子がいました。
    げんちゃんは、ここに来るまで、このたぐいのチャレンジ、かなりしていますよ。何気に、パラグライダーに乗せましたが、過去の彼なら、拒否していたのかもしれませんね。
     これは成長なのか・・・私は、このパラグライダー経験を、げんちゃんがどう消化しているのか、いまだによくわかりません。だから、もう一度夏に連れて行くことにしました。
     人との距離感は、相手の立ち位置に自分をおけない、と言うことも関係しているようです。
    私たちは、自閉症のお子さんが、反対バイバイをするのは象徴的だなと思います。自分の体を、仮想の場所に置き換えてみてシュミレーションすることは、空間認知以外の何物でもないような気がします。
     げんちゃんは、最近、その一環で、デッサン教室に隔週で通うようになりました。
    空間認知をつけることは、発達障害のお子さんにとって、かなり大事なことなんじゃないかと思います。
     げんちゃんは、他人に対して、あまりにたんぱく、これも、相手の立ち位置に自分をおけない、という異常だと思っています。 1

  4. glow-gen より:

    ゆうママさん
    そうでしたか~。パラグライダー経験あるんですね。
    人がやってるのを見たら、なんか怖そうですよね。
    もしかしたら、げんちゃんも、緊張しておとなしくしてたのでしょうか・・・う~んなぞ!
    また、夏にやらせてみます。その時には、何か収穫があるかも。
    でも、お子さんは、不安があるときは、色々言葉をつむぐのですね。前回のブログで書いただいちゃんも、いつ帰るのか、ということばかり、公園で連発していました。それも、少し似てるのかもしれません。
    現状を正しく把握できない、認知のずれは、この子たちにつきもの。正しく把握できないと、不安症になったり、げんちゃんみたいに、あせらないといけないところでのんびりマイペースだったり・・・
    表現は異なっても、原因は同じといえるのかもしれません。
    まあ、パラグライダー、怖いと思うのは正常ですよ。まわりのスタッフの人は、怖かったら、口数が少ない、と思ってたみたいですが。
    どうなのかな~・・・

    心が動かなくても、体感覚は味わえたはずだから、空間認知に一役買ってくれたらな~と思います。

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