ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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発達障害、料理は数の認知があぶりだされる

げんちゃんにとって、家事は、人に認められる手っ取り早い手段なのかも

げんちゃんとの毎日は、げんちゃんの気持ちが抜けていないときは、かなりストレスフリーになっています。
げんちゃんは、慣れたことを行うことは好きで、それも、お手伝いのような、体を動かして人のためになることをするのが大好き。
だから、家事を率先してやります。

でも、安定性がなく、気持ちを入れたり、抜いたり、が激しいので、良いときは長続きしません。なんか、いい感じ、と油断してると、驚くような珍事が発生します。

ジキルとハイドみたいなげんちゃんに振り回されながら、とうとう2月も終盤です。

算数の学習障害と料理作り

朝ごはんを作れるげんちゃん、というのが、私の周りでもちょっとしたネタになっていて、げんちゃんはすごいね、朝ごはん毎日作るんでしょう。なんて、周りに言われることがあります。

しかし、現実は恐ろしい毎日が繰り広げられています。

我が家の朝の定番はいくつかあります。

一つは、ベーコンを小さく切って、野菜と一緒に炒め、最後に、いり卵を散らすというメニューです。

このメニューでは、一人ベーコン3枚を使い、二人で一つの卵を使うことが多いです。

(パパは、早朝出勤で一緒に食べません。)

その日、ベーコン3枚が、たまたまハーフサイズでした。それとは別に、フルサイズの未開封のベーコンもあります。
私はげんちゃんが、ベーコンの数を把握しているか、おそるおそる確認します。

「げんちゃん、ベーコン何枚使うのか考えてる? わかる?」
ハーフサイズを的確に計算できるのか。

げんちゃんは、残念ながら、何にも考えず、ハーフを三枚出し、小松菜を炒めようとします。一人頭、ベーコンが3枚だから、あと4.5枚、新しいパッケージを開けて用意する必要があるのですが、とんちゃくしていないようです。

「ねえ、一人3枚使うんだよ。出してるのは半分サイズが3枚だけだよ。」

げんちゃんは、考えるふりはしますが、口走ることもでたらめだし、適当にやりゃいいだろう、という雰囲気が伝わります。
考えたくない、と言った方が正確なのかもしれません。
数なんて、気持ちの中に捉えたくない。彼の人生は、それの積み重ねです。

なれた調理でも、落ちるとでたらめになる

いくつか質問しながら、なんとか、あと4枚と半分出す、という正解を誘導してやったものの、その日はさらにしどろもどろ、まったく気持ちを入れてないのがわかりました。

なんと、ベーコンだけ切って炒め、つぎに小松菜を切る。そしてそれを炒め、取り出して、最後に卵を炒めました。
まるで、一つ一つがぶつ切りで、つなげようとしない、げんちゃんの思考そのもののように、食材は、ばらばらに小皿に入れられています。
味がついていたのかも微妙!

いつものげんちゃんのように見えても、そこにいたのは、幽霊!

抜けてしまえば、できていることさえ、まったくできなくなり、もぬけの殻のようになる!
いや、数に関しては、5までさえ、私たちと同じようには扱えないのかもしれません。なんとか計算問題はできたとしても、日常のリアルに数を入れ込むことを、スルーしたいようです。

数の把握になると、気持ちを閉じる

雪のことを知っていても、雪を体験したことのない人に、雪のリアルはわかりません。彼の数の感覚は、まるでそれに似ているのかもしれません。私たちが数というものを必死で入れ込んだけれど、感覚に落としていきたい、という気持ちがそもそもないので、絵にかいた餅なのかもしれません。

また次の朝、同じメニューをしました。その日は、ベーコンを一人2枚にしました。ベーコンを減らしたので、卵は増やして、2つ使うように言いました。
げんちゃんはそこでもまた、

ベーコンが一人二枚なのか、卵が一人二つなのか、適当に扱っていました。ベーコンは一人二つ。卵も一人一つ、二人で二つ。
こういう会話になると、シャットダウンしているような気がします。

できないと言うより、数が来ると、まったく把握しようとしない、という感じです。

全部で二つという言い方、一人二つという言い方。注意深く聞こうという思いがまったくないのでしょう。

3日間迷走し続けた朝

そして悪夢は3日目も続きました。
3日目、たまたま私は朝食を食べずに家を出ることになりました。げんちゃんは、自分だけのスクランブルエッグを作ります。ふと見ると、なんと卵を4つ割っていました。
何も考えないルーティンが展開されました。

朝は、たいていの日において、抜けています。彼は何も考えず、ルーティンをやる。
これで朝食が作れる、と言えるのでしょうか・・・・・
少なくとも、調理師なんてできるはずもない。

ほとほとあきれて、疲れ果てます。
自分が入れたくない、と思えば、すべてスルーして、好きなことだけ気持ちに入れようとする、その傲慢でわがままな性質にうんざりします。

楽して普通に見られたい かっこつけには気を遣う

こんなひどい状態のくせに、人に進路を聞かれると

「お料理学校に行きます。」
などと、誰も決めてもいないことを平気ででっちあげます。しゃきっとそう言えば恰好がつくと思っているのでしょうか。
自分の世界観では、自分はできていて、お料理学校に行ける。そんな風に思っているのでしょうか。

ほんとに、げんちゃんという子は、なんなんでしょう。
適当で、自分の魂にさえ、まったく責任をもたないくせに、かっこだけは、全エネルギーをかけてつけまくる。

我が子とはいえ、あきれる生き物です。

ほんとに、こいつを、この1年で、どこまで持って行けるのか、ため息が出ます。

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  1. ゆうママ より:

    >お手伝いのような、体を動かして人のためになることをするのが大好き。
    だから、家事を率先してやります。

    げんちゃんのいいところですよね。うちはお手伝いを頼んでも、人のためになるという気持ちは全くなくて、やっつけですよ。
    本当はきちんと指導しなくてはいけないのだけど、そちらの方が腹もたつしエネルギーも使うので、最近はあきらめ気味です。

    前記事のコメントへの返信に書いておられましたが、こちらは年をとるし、更年期のせいで体調も気分も波があったりと、発達障害児と向き合って行くのは本当に大変です。ずっとずっと心配がつかないのでしょうね。身が持つかなあ…

    この子たちにとって材料の量の変化に応じて応用するなんていうのは難しいのですよね。うちの息子も少し込み入った話になると、あー面倒、あーわからない、って感じですぐに考えることすらやめてしまいますよ。

    これからもコツコツと教え続けるのか、こちらからの伝え方を変えて行くのか(今回の場合だと、2人分なら、ベーコン4枚、卵2個使うように指示する)迷うところです。

    本当にこの子たちはどこまで持っていけるのでしょうね。
    私もしょっちゅう、うんざりしています。

    • げんちゃんママ げんちゃんママ より:

      ゆうママさん
      4月から新しい学校ですね。
      まだとりあえず、20歳ちょいまでは、モラトリアムしていても、許されますが、そこから先ですよね~。
      めんどくさいことは、一切頭に入れようとしない。というところは、似てるところがあるんですね~。
      もちろん私たちにもありますが、生活にいることだけは、いやでも入れなくちゃ、と、普通の人は思います。
      しかし、発達の人はほんとに自己中に、入れるところと入れないところを、勝手に決めます。
      認知が極端なので、そことあいまって、常識の中でバランス良い考えを持つことがほんとにできませんね。
      困ったものです。とりあえず、勝手な自己認知を崩していかなくてはなりませんが、なかなか母親一人の力ではむつかしいです。

      本質的な改善というのは、本人が、これではいけない、がんばろう、と思わないと、できないですよね~。
      もともと傲慢な認知をしやすいげんちゃんをはじめ、この傾向のある子たちは、ほんとに矯めるのがむつかしいです。

      それでも、これで、暴走してしまえば、家族みんなほんとに迷惑です。
      あと1年、彼を甘やかす人たちは排除して、とにかく、厳しい現実をわからせたいと思うばかりです。

      どこまでやれるか、寿命との勝負のような・・
      今世は、修行そのものですね~。

      先日高校のママたちでオフ会やりました。初対面の方もいたのに、5時間もおしゃべりがつきず、普通のママ友ならあり得ないな~と思いました。
      発達ママたちは、ほんとに濃い人生を歩んでいますね~。

  2. ひでママ より:

    お料理は生活に必要だし、喜ばれるし!とってもいいですね♪
    少し微笑ましく…笑ってしまいました。真剣に分析して、的確な誘導している、げんママさんからすれば、そんな呑気な事では無いと重々わかっているのですが、すみません。
    なかなか応用までが遠い。前回の経験を忘れてる…
    ほんとに大変ですが、そういうペースながら、繰り返して身に馴染んでいく…
    グレー(グレーよりの大1男子です)でも不器用さと、キャパの小ささに苦労しているので、一つ一つの経験を大事に励ましていくのは今も同じです。
    世の中は18才成人になりましたが、私は息子は25歳くらいまでは、スキルアップの遠隔管理は必要だと自覚してます。

    前回の話題のソーシャルスキル
    を育む取り組みが、学校に無いのは勿体ないな〜と、思ったのですが、それは普通高校という括りだとカリキュラムに含まれないんでしょうね。
    それでも、ソーシャルスキルは万人に必要だから、取り入れていこう!となると有益だと思います。
    げんママさんのブログ発信が、全ての人育てに大切な情報だと思い、応援しています!

  3. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    ひでママさん
    コメントありがとうございます。
    お料理一つとっても、なかなか完全に任せられるところにはいきません。
    結局、もう一歩、いやもう何歩も前進しなければ、しょせん障害者枠での雇用しか見込まれません。
    ほんとに心配になってしまいます。25までは私も必要だと思います。25で、普通の仕事がほぼ、あまり心配なくなれば、ほんとに大成功だと思います。

    私の若いころと日本はさまがわりしていて、外国の企業に、安く使われるようになるのでしょうか。ほんと、こういう子を育てているだけに、日本政府の体たらくにあきれ果てて怒りを感じます。

    TSMCを歓迎しているマスコミ論調にもあきれ果てます。1兆3000億ものお金を、ほいほい外国企業につぎ込み、国内からは、しぼってしぼって、奴隷のように国民を扱います。
    こんな社会で生きていかねばならない発達君の未来は、とにかくまともにならなくちゃ、生きていけない、と思ってしまいます。

    家事全般しっかりできれば、姉に頼る場合でもなんとかなると思っています。
    彼の家事は、プロ並みになって当然と考えているゆえんです。
    もう、学校という、温室は卒業します。真剣に徹底的に伸ばしていきたいと思うばかりです。
    しかし、当の本人の甘えっぷりはすごいです。ここが問題です。
    日本人全般、机上の勉強だけしかしてないですから、ほんと、学校に、もっと骨太の思想と、カリキュラムがあるといいな、と思います。
    今週末は卒業式です。

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