ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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少しできれば、万能感、気持ちを抜いても大丈夫という感覚

発達障害高校生アルバイト
げんちゃんは、学校がない日に、ホテルの給仕人という派遣の仕事をやるようになりました。高校2年の正月明けからです。

職場にただ行けばいいんでしょ、というその場限りの感覚

げんちゃんの教育は、ほんとに大変です。

げんちゃんと言う子は、ちょっとできたと感じると、意味不明の万能感が出るようで、そうすると、できたことは、抜いていてもできる、くらいの感覚になるようです。

それで、せっかくできたことが、次はさっぱりできなくなる、といった悲劇に見舞われるのです。

え?できたじゃない。なんで?

できた後は必ずこういうショッキングなことがおこります。

昨日は、学校が休みだったので、またアルバイトに行きました。
前日は、学校は昼までだったので、夜S先生の所に行くまでは、ずいぶん時間がありました。

しかし、私が夜遅く帰ってきた時、げんちゃんは、次の日のアルバイトの準備など何もしていませんでした。明らかに前回の時より緊張感がありません。

朝、仕事用のズボンを見たら、洗濯したのに、洗濯洗剤の白いくすみがいたるところについていました。最近洗濯機の調子が悪いです。

私は、あわてて、つまみ洗いをして、アイロンをげんちゃんにかけて、乾かすように言いました。

げんちゃんは、アイロンを当てて乾かします。ところが見ていると、げんちゃんは、ず~っとコテを当てたままにしています。コテを外した瞬間に、湯気が生地から立ち上がり、それで乾いていきます。ずっと当てていれば、生地から蒸散する水分が、逃げるところを失い。逆になかなか乾きません。

賢い子なら、しばらくやっていると、仕組みに気づき、何か所かを交互にやって、効率的に乾かし、しわも伸ばすでしょう。

もちろん、げんちゃんは、な~んにも考えないので、ただ、無鉄砲にあてまくる。

昨日からの一連の行動を見るにつけ、抜けまくっていることがわかります。
そういう時は、カオナシ感半端ないです。カオス・・・・気味が悪くなります。

なんとか、支度をして、家を出ました。職場に車で連れて行って、そこからホテルに行くようになっていました。

職場について、送り出そうとして、私は唖然としました。

「あ、げんちゃん、くつ!」

そうです。げんちゃんは、ぼ~っとしてスニーカーを履いてきたのです。

「ああ~・・!」
と声を上げるげんちゃん。

げんちゃんは、ただ、職場に行けばいい・・・・・そういう感覚だけしかない、ということがよくわかりました。

自分が人より、落ちまくる人間なんだから、前日にしっかり準備をしよう、とか、そういう謙虚な考えがない。
いきあたりばったり、行けばいいんでしょ。という感覚でいる。

初めて一人で靴を買う

時間があったので、げんちゃんにお金をあずけました。まず、職場に電話して、靴の貸し出しがあるのか聞きなさい。なかったら、繁華街で、一度バスを降りて、安い黒靴を買いなさい。決して高いものを買わないように。せいぜい5000円しないくらいのものを探しなさい。

そういうことを言い含めて、お金をわたし、げんちゃんを送り出しました。

家に帰ってきて、(帰りは、今回は、大きな失敗はなかった。)げんちゃんに聞くと、
なんとげんちゃんは、フタタで、消費税を入れれば、1万円をこえる黒靴を買っていたのです。フタタは、確かにバス停の近くです。

「はあ?1万円。安いのを買うように言ったよね。」
「一番安いのをください、って言ったよ。そしたら、これって。」
「ただ、行って、安いのをくださいって言って、ポンと買ったの? 安けりゃいいわけ! 全然安くないけどね!」
「いやあ・・足にあって、一番適当なのって、考えたよ。」
「もっと安い店あったでしょ!」
「いや、おしゃれな店しかなくて・・・」
「女性のお洋服屋さんってこと?」
「え、まあ、そう、そんなの。」

一人でうろうろなんかしたことない、天神(福岡のの繁華街)の地下街で、安い店を探す暇がなかったのか、初めて選ぶ靴の買い物、相場がわからないのか、その値段にびっくりしてしまいました。
結局、その日のバイト代は、靴の値段にも達しない。くたくたになって、黒靴のためにだけ働いたということになります。しかも、いりもしない靴。

げんちゃんのホテルか、派遣の会社か、電話して相談すれば、きっと貸し出し用があったんではないかと思います。

「なんで、ホテルの職場に聞かなかったの?貸出あるかもしれないんでしょ?」

「給料から引かれるから・・・」
「はあ?」
電話して尋ねるのがめんどくさいから、適当なこと言ってるのか、ほんとにそう思って言ってるのか、不明・・・ばかじゃないの

「は?給料から一万円も引かれるかしら? ばかじゃないの?借りれるのなら、なぜ電話して借りないの?何百円で済んだはずよ!」

もう、人を相手にしている気がしなくなっています。
金銭感覚まったくついていないし、私に尋ねない。

発達障害、意味不明の万能感

そうです。げんちゃんのもう一つの問題点は、自分が勝手に判断することが、まんざらおかしくない、と思いこむ点です。
こいつの重症なところは、どこか傲慢。

勝手に、自分の判断だけで、やってしまうことです。

ほんとに疲れました。

でもまあ、私は、初めての、大きな買い物と、時給の重さがリンクされたかも、と、気持ちを収めました。途中下車して、買い物して、さらにバスに乗り、時間までに、ホテルにたどりついた。確かに、昔ならできていないかも。

しかし、何度も何度もくりかえし、説教しなくてはなりません。すぐに、失敗を捨てるからです。

実際、夏のスーパーでのアルバイトでも、やらかしています。指定のズボンをはいていくのを忘れました。

げんちゃんが、仕事ができている、ということの方が、逆に不思議です。たぶん、何かやらかしてるのでは、と思います。

しかし、そのあと、げんちゃんがおもむろに
「仕事入った、」
と言って、メモし始めました。電話で、また休日の仕事依頼があったようです。

ぼこぼこの穴だらけの道をとりあえず、どんどん先につけていくようなげんちゃんです。
できあがった道の、ぼこぼこの穴なんて、何も気にしません。それでも、平気で、道をつけていけるげんちゃんも、ある意味すごいのかもしれません。
まともになったら、どれほどメンタル強いのか!

穴が気になって、道をつけることを躊躇するお子さんもたくさんいますから、これはげんちゃんの強さでもあるのでしょうか。

これから、このブログは、どんな失敗をアップし続けることになるのでしょうか。
ネタはつきないはずです。恐ろしい!

2023.01.22

公開コメント 承認後公開

  1. ゆうママ より:

    げんちゃんよくやってますよね。我が子なら充分及第点です。
    げんちゃんのできることがどんどん増えてきて、期待もハードルが上がってきてるからこその落胆なのかもしれないと思いました。
    やらかしといっても、なんとかリカバーしたわけですし(結果としてアルバイト代より高くついたとしても…働いていればそんなこともあり得ますよね?)遅刻したわけではない。つまり職場に迷惑をかけてないんですよね。そしてなんといっても、また仕事の声がかかるということが、職場ではちゃんとやってるということなのではないでしょうか?
    私からしたらうらやましいですよ。私はまだ怖くてアルバイトをさせられないです。役に立つ仕事ができる気がしません。仕事中に気になることがでてきたら仕事を忘れそうです。

  2. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    ゆうママさん
    そうですね。こうやって書いてみれば、ちょっとした失敗のように感じてきますね~。しかし、ここに書けてない微妙な話はてんこもりあります。
    しかし、なんか変なんですよね。この絵は、普通の顔で描いてしまっていますが、なんか、目の焦点があってないような感じで・・・
    ホテルに入って、人に見られていると、気持ちはあがってできるようです。いちいち教えてもらえるらしいし。逆に、この状態でよくできたな~、という感じです。しかし、その前後のげんちゃんは、よどんだ水みたいです。
    うまく言えないですが、仕事中だけ、起きて、あとは眠っているというか、そんな感じです。

    1年で、最初アルバイトに挑戦した時、できるとは思わなかったです。あの時、げんちゃんは、野菜コーナーの棚をふいていましたが、ただ、ぼ~っと、ここを拭けと言われたので、手を動かしてみた、と言う感じでした。私には、何の意味もなく、手を動かしているだけ、と言うのがわかりました。
    しかし、今テーブルを拭けと言えば、不十分だけど、意思を持ってやっていることがわかります。常に2段階か3段階の上の挑戦をさせて、虎の穴に、蹴り落とすような感覚で、アルバイトにつっこんでいます。しかし、やってみると、なんとかなっている。

    お子さんも、きっとやらせてみたら、ママが予想しなかった成功と、予想しなかった失敗が繰り広げられるのではないでしょうか。この子たちは潜在的な能力を持っていますが、気持ちでふさいでいます。

    まずは単純作業的なものからトライしてみたら、違う世界があるかもですよ~。
    なかなかそれが難しかったら、学校でお仕事体験をたくさんしてもらえるといいですね~。

    高校のうちが、ほんとにデビューしやすいと感じています。

  3. Takeko より:

    確かに私も、げんちゃんはとても頑張っていると思いますし、能力的にも高いと思って感心しています。

    しかし、スーパーの裏方的な仕事なら、まぁ、げんちゃん頑張ってるね!すごいね!で終われるんですが、今回の仕事はげんちゃんに限らず誰がやっても難しい仕事だと思います。

    結婚式でワインを注ぐって、ヤバすぎますよね!だって出席者の皆さんは一張羅を着てるんですよ。もし、ワインがこぼれたら…などと考えると大変です。

    でも、げんちゃんには、それくらい難易度の高い仕事にチャレンジさせなければ、意味がないと思いますから、その場をセッティングする親の心労や労力は相当のものだと思います。

    靴から髪型から何から何まで整えて出さなきゃならないわけですよね。私ならどっと疲れて倒れていると思います。

    たぶん、私には一生無理です。roboも初プチ・バイトをしましたが、げんちゃんのは本格的すぎます。そのまま就職できそうな勢いですよね。ママがぶっ倒れなきゃですが!

  4. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    Takekoさん
    ロボ君のアルバイト、どうでしたか~。
    確かにお金を払う方と、もらう方では、天と地ほどのひらきがありますね~。
    私はげんちゃんが、果たして、仕事ができているのか半信半疑なんです。
    何もやらかしてないの?
    と毎回聞くんですが、たいしてやらかしていないような話をします。
    最近、けっこう言いつくろったり、その場の嘘を言ったりよくしますから、その答えも半信半疑です。

    給仕だけの仕事ではないみたいで、机を片付けたり、残飯をあとかたづけしたり、ホテルの仕事はいろいろあるみたいです。できるものは、確かにあると思います。

    髪型も、ポマードつけてびしっとして行くべきなのに、任せていると、あいかわらずぼさぼさで行ったりするので、あきれます。そもそも、鏡を見ない、というところにいますから、ホテルで指導されているといいな~と思います。
    ジェルもバックに入れさせてますが、使った気配もありません。

    私は、出してしまうと、あまり気にしている暇もなくて、だめな先生のもとに勉強に行かせるような設定より、安心していられます。
    失敗して、コテンパンにやられればいいや、くらいな感じです。

    げんちゃんは、それくらいのトラの穴じゃないと、すぐに安心して心のずるをしますから。

    でも、終わると、カオナシにすぐさまもどり、あぜんとする失敗が、毎日毎日積みあがっています。すべてが想定外。
    想定できる程度の失敗におちついてくれればいいのに、台風なら想定の10倍くらいの威力です。そのうち、職場でやらかして首になるんじゃないでしょうか。

    ロボ君は、繊細なお子さんだから、ダメージを心配してしまいますね。
    げんちゃんは、そういうダメージを、むしろどんどん与えてほしいです。

    S先生曰く、げんちゃんは人に見られたり、評価されるような場面だと、いいとこを見せたくて、気持ちがある程度入っているのでは、と言います。
    たしかに、言い訳をしたり、失敗をその場限りですが、ごまかしたりする時は、ほんとに素早く思いつくし、そういうとこだけしか発揮しませんが、バカじゃなくなってきています。
    しかし、準備をしたり、事前の暮らしとなると、ほんとに、いい加減にしろ~と言いたくなるおバカぶりです。
    休日、げんちゃんが仕事でいないと、ほんとにうれしいです。
    優秀な先生にお預けしている感じで、何の心配もない感じなんですよ・・・・ただ、何かしら前後でやらかすので、帰ってきてからは、台風です。

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