ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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かえるの面にしょんべん

  >げんちゃんは、けっこう思いを出すことができるようになってきているのですが、(前回のブログで”思い”について書いたので、思いは省略します。)


彼は、基本的に、気持ち、あるいは思いを出すときつい、と思っています。
彼は、きついことはやりたくないので、めったなことでは気持ちを使わずに暮らします。

その結果、勉強しても、何にも覚えないし、理論的な仕組みなども、いくら教えてもつかもうとはしません。

自分がやりたくないことに関しては、やってるスタイルを上手に作るということに思いを使って、本質をとらえるということには、絶対に思いを使わないのです。

彼の人生の中で、そうやって生きても、別に生きられるとたかをくくっているところがあります。

自分がやりたくないことは、自分の世界観で、適当にかたずけてしまいます。


算数などはその最たる例で、へっちゃらででたらめをやります。
その辺にある数字を適当に並べて、答えらしきものをでっちあげる。それが小4の算数くらいでもです。

ちゃんと気持ちを使えば、わからないはずのないような問題で、あぜんとする間違いを犯し、しかも、あってるとへっちゃらで決めます。
わからなくても、質問をするのさえ、めんどくさい。

プリントのやり直しをやったら、ちゃんと私に見せなさい、と言い含め、私が炊事などにかまけていると、へっちゃらでうやむやにする。

普通の子が、確信犯でそうするのではなく、自分の世界観が、やり直しの答えは間違っていない、とへっちゃらで思い込んでいるので、悪いことをやっているなんていう感覚もない。



今回の数学の定期試験は、5点でした。
2次方程式の公式にただ入れるだけ、というような簡単な問題ばかり。取らせてやりたいという、先生の思いが伝わってくるようなレベルです。でも、最初からやる気がないのがわかります。


漢字も小学校レベルのものがたくさん出ていましたが、まったく覚えていないのか、ひどいものでした。過去に何回もやったのに、そもそも、覚える気などないので、すべては流れて消えるのでしょうね。

普通は、

「知的障害児なんだから、しかたないじゃない。そんな子に教えてどうするの?」

と思うでしょうか。
だったら、まったく私が勉強に関与していない中国語だけ 96点はおかしいです。

なぜかげんちゃんは中国語が好きなのか、あの難しい中国漢字をせっせと自分で覚えて、誰に言われるともなく反復し、ほとんどクラストップを取っている。

簡単な初歩とはいえ、私など、漢字の面構えを見るや否や、やる気が出ないジャンルです。

逆に、やる気なく、心を使う気がしない私は、中国語では、いつものげんちゃん状態になるのではないか、と思いました。

覚えるとか、考えて理解する、とか言うことは、心の作用が相当に大きく関与することがわかります。

今回、数学は、基本的なことはS先生が教えたようです。S先生は、できるようになった、と手ごたえを感じていたので、げんちゃんの能力は、公式にただ入れるだけの問題くらいは、本来できるはず。
5点になるはずがない。

全くやる気がない。そういうことです。

げんちゃんが、なまけもの、と言うと、深く知らない人は否定します。良く頑張っていると思うよ、と言います。だって、表向きは、あれこれまじめにやる。

でも、彼は、自分の魂の使い方は、身勝手で、やりたいことだけやりたい、と思っています。

世の中の常識など、気にする気もなく、自分の身勝手で、狂った価値観でも、まったく気にも留めません。
勉強にしても、ほんとに周りがかなりうまく指導していって、理解したのがわかっても、学習室を出たら、

「あ、もういいかな。じゃあ!」

とばかり、それをポイっと捨てて、何とも思わない。

彼のそういう傲慢さは、幼児の頃からありました。うまく表現できませんが、別に何が悪いの? 自分が気に留めない、と決めると、どんなことでも全く気に留めない。

そんな感じです。
まあ、これはげんちゃんのそばで彼を指導していないとわからない。

中学までげんちゃんを、最も身近で教えてきたK先生も、しょっちゅう疲弊し、あきれ果てていました。

小学校に就職なさって、支援クラスの子を教えるようになって、あらためて、げんちゃんのひどさ(傲慢さ)を感じる、と言うのですから、びっくりしますよね。


中国語が好きならとことん勉強させて、・・・なんて、このブログを読んだ方は思うかもしれませんが、残念ながら、彼のその気まぐれで傲慢な魂は、他とは全くつながらないと思います。
彼の世界観で好きなことは、あくまでも彼の世界観の中でクローズされています。

その少しとんがった峰をほめたりすれば、いつものように、暴走する。はなはだしい頓珍漢が始まり、奇異な人間が動き出す。

以前、ジムで、Tシャツを忘れ、へっちゃらで、素肌に分厚いセーターで突っ立ていたように。
周りはぎょっとするようなことでも、自分は何らおかしいなんて思わない。真顔です。

やりたいとこだけ、気持ちを使えばそれでいい。

げんちゃんの原点です。

げんちゃんに限らず、発達障害のお子さんは、自分の興味のあるところだけ気持ちを使います。それ以外は、奇妙なことが続出しても、それが奇異であるということを認識しようとしません。
マイワールドで、一人前に文句を言ったり、自分は悪くない、と思いこんだりするので、恐ろしいことになったり、周りをうんざりさせたりします。

人として、その状態では、絶対に社会に出ることはできないでしょうし、出ても、あらゆるところでぶつかります。

逆に、これではいけないんだ。自分はずれているんだから、それをしっかり見極めて、治していかなくちゃ・・・・そのスタートラインに立つことができれば、個性が光る、素敵な人間になっていくと思います。
実際、発達障害で成功している方は、ずれ感が少ない方か、謙虚に周りとのすり合わせに、心を使える人だと思います。


げんちゃんは、恐ろしいことに、私たちが、ほんとにあらゆるエネルギーを使い、導いてきても、その傲慢さを、変えようとしない。


彼のずるさや、世界観の違いはこんなことでも現れます。。

先日テストをずっと私にみせていなかったげんちゃんに聞きました。

「なんで、テストをママに見せなかったの?」(たいして気にも留めていないので、たぶんあることさえ忘れて、カバンの間にしばらく放置していた模様)

げんちゃんは、なぜ見せなかったと聞いているのに、まったくずれた答えをします。

「もらったのが遅かったんだよ。」

本来なら、忘れていたから、とか、そういう回答が来るところですが、彼は平然と、まったく違う世界観で答えてきます。叱られるからわざとそう言ったのではありません。まったくずれた自分の世界観から持ってきた答えなのです。それで、平然としている。

結局、発達育児って、ずれた常識感を、あ、ちょっと違うよね。これは治さないと・・・
 となるように導いていくことじゃないか、と思います。

そこができれば、自分で魂の使い方を修正し、その下部組織である脳を上手に使い、どんどんレベルアップしていくのだと思います。

少なくとも、げんちゃんの場合はそうです。

これで何が悪いの?
げんちゃんと言う子は、何も動じませんから、ほんとに大変です。
これが彼の性格なら、発達じゃなく生まれてきてたら、大物政治家にでもなれるんじゃないか、とさえ思います。
かえるの面にしょんべん。

気持ちを入れて、思いを出すと、このブログとは、まったく違う手触りになるげんちゃんがいると言うのに・・・

やれやれ・・・

公開コメント 承認後公開

  1. ゆうママ より:

    発達障害って本当にやっかいな障害ですね。いまだに掴み切れていないです。げんちゃんママの考察の深さになるほどと思います。
    確かに一般の子とは違う。上の娘とは感触がまるで違います。目的を持って何かをやるってことが今まで一度もなかったような気がします。たとえ幼稚園の子でも運動会で勝ちたい思いとか、スイミングで級が上がりたいとか、そんな気持ちが幼い頃からあるものですが、そんな気持ちは皆無でした。さすがに中学ぐらいになって、周囲の様子が見えるようになると、勝ちたいふりをする、受験生のふりをする、なんてことができるようになりましたが、それは息子の思いではないような気がします。
    ただ一般の子とは思いの質が違うのですが、テストが悪いと進級できない。進級できないのは嫌だという気持ちはあるようです。かといってそれが行動に結びつくわけではなく、テストが嫌だ嫌だといいながらゲームをしていました。

    いろんなことが現実的になってきましたよね。8050問題も気になります。25才位を目処に一人で暮らせるようにしたいです。 4

  2. glow-gen より:

    ゆうママさん
    コメントありがとうございます。
    s先生にじかかわってもらうまで、異常なげんちゃんの本質がなぜなのか?わかりませんでした。
    何かができるようになっても、コアなところがかわらない。人間らしい何かがないのですよね。
    じゃあ、人間らしい何かとは何なのか、どこから来るのか・・・ふと気づけば、そういうことは、人類が模索しているようなもので、自分自身も言葉にできていないようなところがありました。
    心っていったって、まったく解明されていない医学会ですし・・・
    ある程度外側のことはできることも多くなったげんちゃんです。そうなると、本質的なところとの戦いになってきています。本質的なところは、なかなか変わろうとしないげんちゃんに疲れます。
    すごいエネルギーをかけて働きかけて、やっといいげんちゃんが来た~と思うと、翌日には、また、もういいでしょ。
    となる。一つ納得しても、それを次に持って行かない。
    決してわからないわけじゃなく、わかろうとしない。
    こんなにずれて生まれているのに、周りからは、ほとんど理解されず、ただ、なんでもできないと思われる。

    あまりに常識感が狂っているので、親のしつけや、育て方の問題にされてしまう。発達障害は、まだまったく解明されていないのではないでしょうか。
     先生が発信することは、今まで聞いたことも、読んだこともないことで、びっくりしますが、納得できます。その中で、なんとなく、最近は明確に言葉にできるようになってきています。
    ゆうママさんが、なるほど、と言ってくださると、私もほっとします。なんせ、げんちゃんだけなのかしら・・・と思ってしまいます。すごすぎて。
    発達育児は、ほんと困難をきわめ、苦しい育児ではないかと思います。あきらめずに続けるのは、彼への愛と、やらなかったときの悲惨さが、おそろしいからです~。 3

  3. とんまま より:

    こんにちは。

    高血圧、私も知らぬ間になっていましたね。
    この子たちと関わっていると常に興奮状態ですものね。
    じわりじわりと蝕んできているのでしょうね。
    気を付けなければなりませんね。

    げんちゃんの一番のファンでないと、こんなにやれませんものね。
    夫に「あんなに酷いこと言って、とんちゃんのこと、嫌いなんでしょ」と言われますが、嫌いならここまでやれません。
    寝顔を見ては、かわいいと思い、たまに見られるミラクルにやっていてよかったと思う。
    しかしまあ、仰るように割に合わない頻度ですよね。

    今回のテストのエピソード、とんちゃんのことかな?と思えるほどでした。
    全く難しくない小学校低学年の問題(思考力を問う問題です)を同じようにデタラメ書いていました。
    問題の条件も無視。
    本当に勝手に捉えて解答。
    酷いものです。

    先日お父さんにかなり問い詰められていました。
    その後、疲れたを連呼。
    自分の気持ちを問われるとキツイのですよね。
    普通の人たちはそれを常日頃行い、特段キツイとも思わない。
    いかにこの子たちが投げ捨ててぼーっと生きているかがわかりますね。

    ズレを修正ですよね…
    そのズレがあまりに膨大で考えただけで嫌になって来てしまいました…
    でも誰もやらない。
    結局は母親が立ち向かうしかないのですよね。

    神に今ここにある現状に感謝し、生きていますが、とんちゃんの事も感謝できるのかと言われると、とてもハイとは言えませんね。
    めげずに進むより他ないのですよね。

  4. ゆうママ より:

    こちらからの働きかけでこの子たちは本当に変わるのでしょうかね?
    とは言え、これまで何もやらなかったり、学校や医者の言いなりになっていたら今の息子もなかったと思うとやってきたことは無駄ではなかったとは思います。でもやはり本質的なところは変わらない。
    友だちもどきができたのですが、その子も危うくてお互いに足の引っ張り合いになるのでは?と思っています。うまく言葉にできないのですが、よくない気がしていてとても不安です。普通の関係と何かが違うんです。お互い依存しあってるような…ちなみに相手が主導権をもってるので言いなりになりそうなんです。

  5. glow-gen より:

    とんままさん
    発達障害の異常さは、ただ何かの機能が劣っているとかいうものではありませんよね。
    おおもとの狂いというかね~。
    この部分の狂いが大きくても、なんとなく、外側の能力がけっこうあって、普通の中に入れらている人もかなりいますね。
    どこかで問題が発動したりします。なんとか、最低の常識感がついていて、育った環境も良かったりしたら、どうにかこうにか超えられるのかもしれません。
    ロイヤルストレートフラッシュと考えます。すべてマイナスが重なると、大きな事件などおこしてしまう子も生まれると思います。
    愛をかける。自分が与えられた力せいいっぱいやる。親として大事だと思います。でも、神様には、しっかり文句を言ってもいいと思います。しつこく訴える。この子をなんとかしたい、という思いの強さが強いほど、声は聞かれます。私はそう思っていますよ~。
    母親パワーを超えていますよ。この子たちの状態って・・
    げんちゃんは、やはり進化しています。しかし、進化すると、あらたな方向へ、その能力を使って行こうとします。最近は、都合の悪いことを隠す、という技を出すようになっています。
    そっちじゃないだろう!
    と思います。
    心を使うとずいぶん疲れるんだそうです。S先生は、
    「きついのはわかるけど、だからといって、逃げても何も始まらない。」
    とよく言っています。

  6. glow-gen より:

    ゆうママさん
    確かに何にもやらなければ、げんちゃんは、今は間違いなく違う場所で過ごしていると思います。
    外側の能力は、かなりつきましたよね~。お互い。

    しかし、内面ですよね。ほんとに簡単にいかないです。
    お友達のこと心配ですね。マイナスの子は、絶対によくないですから、マイナスに引っ張られるくらいなら、いない方がましなくらいだと思います。
    その子はどうなのでしょう。もしほんとにマイナスに引っ張られるなら、離した方がいいのかもしれませんね。ママ友のお子さんでも、プラスに向けてがんばらせていない子は、足を引っ張られることがあります。
    良く遊んでくださる大人でもなんでも、ほんとに吟味する必要があります。
    常識感がつきにくいわが子たちは、ちょっとしたことで、勝手な脳のシナプスを結んでしまうような感じです。
    ゆうママさんが、やばいと思うなら、しっかり離した方がいいのかもしれませんね。
    ほんと、成長したらしたで、新しい問題がおこってきますよね。学校の先生方が、同じ立ち位置で協力してくださったらうれしいですね。 1

  7. robo_223 より:

    げんちゃんママさんは、着々とげんちゃん育児に取り組んでらっしゃいますね。

    私は最近、育児どころではない自分の人生の課題に向き合わされています。しかし、それを最初に気付かされたのはroboの証言によりますから、発達育児はとんでもない方面からも自己の気付きに導かれるのかもしれません。

    私の人生はなんだったのか、そして、これからどこに向かおうとしているのか、自己の再生にも取り組んでいますが、なかなかこれも難儀なことです。

  8. glow-gen より:

    ロボママさん
    コメント気づかずにすみませんでした。
    ママのブログを拝見して、上司の男性の方とか、きっと気に入られて、思わずハプニングなどあったのかな~と思ったり。
    ロボ君は順調なのかな~と思ったりしていました。
    げんちゃんは、ドカンと落ちながら、また少し上がる、そんな感じで、ちょっとずつ進んでいます。

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