連休は、げんちゃんといると、一日中、あらゆることを指導しています。
朝起きて、朝食をげんちゃんが用意しましたが、その時、
「お父さんの分はいらないよ。すぐ出かけるから。」
と言いました。げんちゃんは、うなづいていたのに、なんと自分の分だけ作りました。
私も食事をするのに、なぜか、まったく眼中にない。
いらない、と言ったことだけがげんちゃんの中でクローズアップしたようです。決して聞こえなかったわけではなく、げんちゃんの頭の処理系統の部分で、一人でいい。と勝手に書き換えてしまったようです。
普通の子なら、ちょっとあやふやだったら
「お母さんは?」
と聞くのかもしれません。
こういうことは、日常茶飯事。げんちゃんは、人が話す時、まったくそよ風の中に身をゆだねてるごとく、話し言葉は、通り過ぎていくだけです。
たちが悪いことに、ハイ、とか、わかった、とか、反射的に答えるので、こっちは、ついわかっていると思ってとんでもないことになるのです。
とくに寝起きはひどいです。魂が体から抜け落ちているのかもしれません。
社会に出れば、こういう行動は、きわめて無責任。ほんとに信用を失います。
しかしそれでも、程度は毎年毎年ましにはなってきているのです。中学時代だったら、たった今言ったことをまったく処理できていない確率は、今の3倍以上。すさまじい頻度だったと思いますし、ほぼ100%の時代さえあります。
日曜日、げんちゃんは、勉強始めに書写を始めました。
ふと見ると、あいかわらず、汚い字。
げんちゃんは高校になって、くもんの書写に通い始めましたが、普段の字は、まだまだ汚いです。
でも、書写は、あまり頭を使わずにやれるので、げんちゃんは好き。
でも、どのように書けばきれいに書けるか、とか、お手本と自分の字はどこが違うのか、とか、たくさんの思いが、普通の子はわいてくると思うのですが、げんちゃんはただ書いているだけです。
それで、げんちゃんが書いたものをチェックして、
「この字はひどいな~。この字と、お手本の字は、どこが違うの?」
と尋ねます。
げんちゃんは、たどたどしく答えますが、致命的に悪いところをはずします。
たぶん、パッと見て、最初に目に入ったことを言うのでしょう。
彼らが的外れなのは、
”「どうなんだろう」、という思いを出さず、ぱっと一番先に思いついたものを口に出すからだ”、とS先生が説明してくれて、なるほどと思いました。
字の悪いところを答える、げんちゃんのとんちんかんな答えに、私は返します。
「そこも変だけど、致命的なところがあるでしょ! 的の真ん中!
げんちゃんは、的を答えようと、思いを出すのではなく、ぱっと目についたところを、適当に答えるだけでしょ。
決定的に致命的なところはどこ?」
げんちゃんは、私に強く指導されて、ぼんやりした焦点を、少しずつ合わせてきます。
そうすると。字が決定的にだめな一番のポイントを答えます。
答えられた後は、また下の空いた欄に、もう一度その字を書かせていきます。
書写も、毎回こういう指導ができればいいのでしょうが、私も仕事があるので、たまにしかできません。
そんなことをしながら、日曜の朝が終わってしまいました。
普通の子は、私に指導されずとも、自然と自ら、的の真ん中をつかむ思いを生み出し、本質をつかみながら勉強していると思うのですが、げんちゃんは、書写でもただ書いているだけ、ということがおこっています。
この日私がやったような、的の真ん中をとらえさせることをせず、どんどん勝手に一人勉強を続けていても、非効率で、本質は治らないと思っています。
以前のように、べったりげんちゃんの横につかないようになってきてますが、まだまだ形をかえて、かなり濃厚に目をくばらないといけないのだろうな~、と思います。
なかなか、普通の人には理解されない部分だと思います。
休みの日も、私はなかなか、ぼ~っとすることができません。
そして、残念ながら、こういう教え方、一般の指導者はなかなかしてくれるものではありません。集団塾ではなおさらですし、個人塾は個人塾で、今度は甘えて、抜く、ということも起こりうる。
げんちゃんのような重症の発達の子を、本質的なところに働きかけて引っ張っていける人は少ないと思います。
でも、やれないわけでもないと思います。彼らに、本質を問いかけていくこと。彼らのトラブルの本質の、思いを起こさないという問題に働きかけること。
そういえば、言葉をほとんど話さない自閉症のお子さんも、しゃべらなければいけない、という思いをおこさないことが原因だ、とS先生が言っていたのを思い出します。
根気はいるけれど、しゃべらないといけないんだ。ということを感じさせていく手法を取る。とか言っていたように思います。
もしかしたら、本質的なところは同じなのかもしれません。教えるコツと、逃げさせない厳しさと、愛。
これは、教育の原点かな~
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こんばんは。
連休中も母たちは休まりませんよね…
くもんに書写があるのですね。
初耳でした。
そうなんです、どのようにすればきれいに書けるのかな?
という思いですよね。
それがないと、永遠にきれいには書けませんよね…
とにかく書けばいい、そのように思っているので、上手くなんか書けません。
3月のPTA広報は毎年、六年生が直筆で記した将来の夢が掲載されます。
これがずっと恐怖でして。
ちゃんとした字で書けるのだろうか??と思っていました。
とうとうとんちゃんの番。
なんと、かなりまともな字というか、きれいに書いていました。
きっと気持ちを入れたのでしょうね。
奇跡の一文に思えましたよ。
こちらは卒業式が済み、既に春休みです。
連休明けて二日間(昨日、今日)午前中だけですが誰も相手ができず、一人留守番でした。
やっておくこと(学習)を伝えて(昨日はメモあり)おきましたが、殆どやっておらず、遊んでいました。
簡単な問題なのですがね。
やる気にならないから、それすらも適当。
逃げまくっています。
ほとほと疲れましたよ。
こちらが怒っているのが無力に思えてきますね。
学習だけでなく、制服を着る練習もしなければなりません。
(まだ制服出来上がってないのですよ。コロナで遅れているらしいです)
仰るように、逃げさせない指導がとても大事な時期のようです…
前回記事の内容になってしまいますが、衛生管理の件です。
同じように思います。
最低限の身だしなみ、恐ろしいです。
食後、口を拭いたというので見てみると、どこが拭いたの??という状態。
歯磨きしたというので見ると、磨いたようには思えない。
自分でしっかり確認をしていないのですよね。
本人はやったつもりでも、汚れているような状態では、やったことにはならないと言っているのですが、全く理解していません。
本当に気味の悪い怪獣です。
これを中学生の間に身につけないと、とんでもないことになりそうです…
鞄の中身、同じようになりそうな予感がします。
ランドセルの中身もきれいとは言えませんでした。
入れ方もただ入れただけ。
大きさをそ揃えてとかそんな気は全くないのです。
こんなことも教えなくちゃならないなんて…
しかも、一度言っただけでは身につかないのですよね。
気が遠くなります…
朝食のエピソードに似たことが、つい最近我が家でもありました〜。
抹茶スイーツ店で長男が自分で食べる用に選んで購入したわらび餅を、私が食べてみたいから1つ残してと長男に頼んだのです。そうしたら、見事に残ったのは1つだけ。食べてみたいなど言われない=食べたくない。1つ残したら全部食べていいになりました。お父さんや弟も食べるかな?などという発想には繋がりませんでした💦ちょっと予想してたけど、やっぱりわからなかったなぁと。思いを汲むというのはまだまだ指導が必要ですね。
思いがしっかり入ると書けるというのは書字自体の困難さではなくて、げんちゃんにとってやっぱり意識の部分が大きい課題となってるのかな。
うちの書字問題はどうもそれ自体苦手な感じがするのですが、どういうことかS先生の見解を聞いてみたいです。
4月から中学生、美文字目指してひらがなの書き取り練習しています。それも5文字を3つずつ。これをやらせるのに、取り掛かるまで数時間。書き始めても、途中中断してしまう。しかし、この量がうちの子の最適です。
それ以上だと気持ちがついてこなさすぎだし、これ以下だと抜きすぎる。やり出すのに時間はかかってもどうにかこなせるギリギリのところがここなんですから、相当レベルは低いかと思います。
それでもこれが息子なので、コツコツとやってくしかありませんね。
ちなみにこれまでこういった取り組み自体が逆鱗に触れるので困難でしたから、穏やかになった証拠です〜。
うちも先は長いですよ〜。
とんままさん
書字がんばれたんですね~。
やばいよ、となると、気持ちが入るのがげんちゃん。ちょっと似てますよね。
今なんでもかんでも、時間のある時は作文させてます。
たとえば、パブリックな電話をかけないといけないとき、まず、作文する、とか。
点がほとんどない、だらだらした文ですいあ、まだまだ小学生低学年並み。それでも、気持ちを入れるのにはいいです。
とんちゃんの年齢の時、作文なんて、1日がかかりですよ。まあ、今でも結構時間をくいます。
6年のころ、やっとくもんに入れた頃なので、一人で意味のある勉強など無理だったですね~。
それからしたら進歩はしています。
制服たしかに、トレーナーや半パンとか、着やすい服ですごしていた人がとつぜんかちっとした服になりますから、はらはらしますよね。
げんちゃんも、高校からはネクタイ。今でも、鏡をなかなか見ないので、襟が立ったりして出かけることがあります。身だしなみ、というのは、自分の体がしっかり自分のものと感じられているのでできるものなのでしょうね。
この子たちは、幽体離脱状態がありますから、自分の体に関しての感覚が希薄ですね。私たちには想像できない感覚でしょうね。
意識障害がひどい子ほど、それが強くなるようです。
げんちゃんは、まさに、重症。一見ひどそうに見えても、離脱状態が少ないお子さんは、たまに、何もしてなくても、思春期劇的に改善してる例がありますね。
夏みかんさん
S先生は、げんちゃんの場合、自分のことにさえベクトルが向いていないので、他人へのベクトルはまだまだ、だそうです。
他人への心配りなどになると、それもTPOに合わせるとなると、かなりハードルはあがってきますね。
わらびもち、うちだとどうなるのかな~。
書写は苦しんでおられますよね。
げんちゃんも、書字は、石臼をひくようなありさまでした。小学校の頃、たった1ページの漢字の宿題が、何時間もかかりました。
見ていると、意識を真ん中に寄せられないような感じで。・・・ちょっと描いては、視線がきょろきょろきょろきょろ・・・
自分の気持ちを真ん中に集中させるのが困難なのがわかりました。体の問題も相当あるな~と思って、ブレインジムを取り入れたり、キャッチボールしたり・・・
今もへたですが、そのころを考えると、めちゃくちゃできるようになったと言ってもいいのかもしれません。
世の中の下手、と言うレベルに入ってきてます。
お子さんは、気持ちは出ているけれど、不安定だと感じました。書字は気持ちの安定も必要だと思っています。
もう取り入れているかもしれませんが、ちょっと書字の前に気持ちが安定することなど取り入れてみるのもいいのかもしれません。げんちゃんは、ブレインジムのクロスクロールや、目と手の協調運動などやらせていました。やらないよりは、という感じでした。
目の問題、体の左右統合の問題、微細運動の問題・・
それらも、チェックして、ひたすら、いろいろ取り組んでいました。
しかし、お子さん、落ち着いてきているので、少しずつ改善しそうな気もします。字は、どの子も結構苦労しています。学校って、まず書くことからという感じですからたいへんです。げんちゃんの字の進化も、きわめてゆっくり。 1
連休中も細やかに指導してらっしゃるんですね。お疲れ様です。意識が入ればできることがわかってるから、もどかしいですよね。
息子は今の学校だからなのですが、五段階評価で3〜5に収まるまともな成績を取ってきました。あの程度の勉強でこの結果。安心してはいけないのはわかっていますが、私も勉強をみることはほぼなくなりました。クオリティはともかく課題などはもらさずにやっているようです。そして1年間無遅刻無欠席(今は奨励されませんが…)でした。見ていて冷や冷やするのですが、バタバタしながら一度も遅刻がなかったのは頑張ったなと思います。
息子もやはり本質をつかみながらの勉強は全然できてません。生きていくのに必要な勉強、中3までの国語と数学、そして社会や暮らし仕組みをしっかりと身につけていければ、と思っています。
Mさん
なんかお嬢様着々と成長されているような・・・
げんちゃんより、何段階も上にいるので、凄~いと思って見てしまいますが、そのステージでの悩みもありますよね。
中高一貫の高校になるので、外から入ってくる学生を意識してがんばるなんて、もう普通じゃないですか、なんて思ってしまいます。
実際がんばる、と言っても、実際何をどのようにすればいいのか、とんと抜けるのがげんちゃんたちです。
生徒が増える。今までより競争が激化。自分は好きなコースをとれないかも・・・
こんな何段階もの思考が組み立てられるのは、かなり普通に近いです。
まさにグレーゾーンと言っていいのではないでしょうか。
お友達にちゃんとはたらきかけて、卒業式の写真を一緒に撮るなんていうのも、時分から広がりを作れるということなので、すごいです。
高校ではまた大変なステージもやってくるけど、乗り越えて行けるんじゃないでしょうか。
ゆうママさん
成績げんちゃんも、3とか4とかとっていましたよ。
げんちゃんの学校で、平均点取れなかったらちょっとやばいんじゃないか、と思いますが、けっこう平均を割ったテストもありました。
それでもそういう評価・・・まさにサンクチュアリです~。
本人も、成績なんて、まったく眼中にない、というか、それが何を意味するのか、なんて、分かっていないんじゃと思うくらいです。
成長していくにつれて、ほんとこの子って、かなりひどいな~と思います。まだまだ本質改善には遠い道のりです。
学習は、中学までしっかりわかっていれば、ほぼ普通の人ですよね~。げんちゃん、基礎の国語力にもどって、またやり始めました。すべてにおいて低いのでなかなか大変です。
でも、ボタン付けとかもできるようになってきて、生活力はついています。笑
ゆうママさん
お子さん、学校は楽しいんでしょうね。無遅刻無欠席なんてすごすぎます。げんちゃん、始業遅いのに、何度も遅刻しています。あきれます。時間のだんどりが、少しずつ進化していますが、まだまだです。
あいかわらず、不登校にはならない。鈍感力です。
げんちゃんママさん
返信をありがとうございます。
体の問題、うちもかなりありそうです。実は今月、3回目になる足の指の骨折をしました💦衝動的に思い切り動いてしまうし、空間認知の歪みやボディイメージの歪みとかあるのでしょう。
書字は色んな要素が重なるので、やはり皆さん苦労するところなんですね。
現実的には社会に出たらタブレット等電子機器のツールを使って…と思います。
終わり良ければ全て良しという感じで、出来上がりが荒く雑でも気にしないところを丁寧さとか、書字を通してもう少し学んでいってほしいなと思います。
お返事ありがとうございます。
ほんとそうですよね。こんな生ぬるい勉強であの成績では…誤解してしまうかもしれませんね。
でも中学の頃はどれだけ頑張ってもほとんど2でした。これではやる気もなくなってしまうと思います。
数学5とかは本当に嬉しそうです。得意科目は数学と音楽と迷わず答えてます。
基本問題ばかりですが、多少なりとも勉強すれば成績があがるという経験は大事かなと思ってます。その分家庭科などは前期2で、勉強しなかった科目とした科目で結果が違ったことを実感したようです。
私もとにかく国語力を身につけるべきだと思っています。いろんな情報をとって、それを利用するには読む力、聞く力が欠かせませんよね。息子は勝手な読み方をして思い込みで答えるので、そこをなんとかしないといけません。日常生活でもそうで、意識が抜けるというよりも方向がおかしいという感じがします。 2
中学までの学習を科目も絞って、22才くらいまでかけてゆっくり学ばせるようなカリキュラムがあってもいいのに…
やはりその子にフィットした学習をその子のスピードで重ねていくのが一番ですよね。今思えば息子には到底無理な内容を必死でやらせた中学の学習は私も苦痛でしかなかったです。それでもそんな中で安易に学習をあきらめなくてよかったと思っています。 1
夏みかんさん
骨折ですか~。なんて痛そう。
げんちゃんは、関節の可動域がきわめて小さい。いっしょにヨガをするとわかるのですが、そこまで硬いの?って感じです。
体の使い方が下手なことは、可動域も縮める傾向があるような気がします。
また、足首が硬いと、よくつまづきます。
筋力のない子は、まず粗大運動からですし。うんていができない子は、なかなかきれいな字が書けません。
げんちゃんの書字に頭を抱えていた時代、そういうことをこつこつトライしてみてました。うんていができるようになったら、少しましになり、自分の気持ちを少し話したりするころになると、また少しよくなり・・・でした。
一般的には、学校で、書字ダメだったら、いきなりタブレット、という教育も見かけます。でも、夏みかんさんのように、こつこつやはり取り組むべきだと思っています。
げんちゃんも、つい最近まで、シャーペンをぼきぼき折ってしまっていました。ここんとこ折らなくなってきました。
考えたら、何年もかけていますね~。 2
ゆうママさん
中学の時にやらせたことは無駄ではないと思います。
支援学校に行っているお子さんや、支援クラスの子供たちは、世の中の普通という基準を体験していないし、チャンス自体少ないです。
自己向上のためには、やはり、世の中の普通の基準を知ることが大事だと思っています。
ゆうママさんのお子さんもげんちゃんも、なんとか、普通という基準にさらして、物差しをもつということをさせてきました。げんちゃんは、しっかりその物差しが定着しているかあやしいですが、他の支援クラスのお子さんたちに比べて、普通の基準を感じるチャンスには恵まれました。
基準がなければ、自分がどこにいるかも、個性なのかも異常なのかもさっぱりわからないと思います。
げんちゃんの学校は帰りが5時くらいになるので、これからその時間の無駄を続けるのか・・・早退させて独自のプランをたてるのか、ちょっと迷い中です。授業中抜いていれば、時間の無駄なので。独自メニューを入れたら、卒業はすくなくとも1年は遅れます。
春休みどれだけ伸びるか・・・でしょうかね~。
ゆうママさん
ここへきて、国語力ないな~と思いました。
会話で、ぼくはね・・・なんて言ったりすると、感動したりします。
主語がちゃんとある・・・って感じ。
しゃべっていても、無意味な浅い会話だけしている発達の子も多いですよね。
人として、深い話ができるげんちゃん・・・それが目標ですが・・・まずは、正しく、伝言できるとか、そういうレベルですよ・・・
中1の時担任が、この子は、自分のことさえ話せない。かなり深刻・・・と思ったそうです。そこからすると、かなり伸びてはいます。最初があまりに低すぎて、今更ながらびっくりです。笑