そろそろ夏休みです。あっというまに、高校最初の学期が終わります。
あいかわらずだな~、とげんちゃんのことを見ていても、学期のはじめととすると、ずいぶん伸びているのかもしれません。
ここ一週間、大きなできごとがありました。
私がお姉ちゃんにたのんで、アルバイト情報サイトで、げんちゃんでも、もしかしたらできる(かもしれない)仕事を探してもらったのです。
げんちゃんは、とにかく、自分の心を動かして、脳をフル回転させる必要があります。親に依存し、環境に依存して、そこにいる人たちを適当に動かして、上手に生きて行こう、という考えを捨ててもらわなければ、社会には出れません。
私をごまかせれば、上手に生きていける。このような甘い考えがまだまだ鼻につく。
すべてのことは、自分とは関係ない、関係しなければ、考えなくていい。そういう癖を捨てて、すべては自分と関係ある。しっかりとらえて考えよう。そういう気持ちをおこすことこそ、げんちゃんの課題です。どこかに逃げ場がある、家庭や学校の中では限界があるので、高校のどこかの時点で、アルバイトができればいいのにな、と思っていました。
でも、げんちゃんの状況じゃ無理だろうな、というのも思っていました。
でも、なんか、この夏、仕事を選んでチャレンジさせてみることはいいことかもしれない、と私の心に思いが浮かびました。
断られるだろうけど、面接だけでもさせてもらえれば、げんちゃんには、危機感が生まれるだろうし、色んなモチベーションも上がるに違いない。
そんなことを思いつく自分がいました。
なるほど、げんちゃんは、ずいぶん伸びているのかもしれない。
毎朝の朝食づくり、
「お母さん、これ、賞味期限だから、これから使った方がいいんじゃない?」
こんな発言が飛び出したり、
「あれ、なぜ、○○で買わないで、向こうの店まで行ったの?」
お弁当を買いに行かせたときに、私が聞くと、
「あっちの方が安かったから。」
そう言ってみたり。あ、げんちゃん、時々心が行動に入ってきたんだな、と思いました。こんなささいな言動さえ、感動するなんて、と思われるかもしれないけど、げんちゃんは、常にルーティンをルーティンとしてやるだけでも精いっぱいの子なのです。
昔、5年生の終わりころ、あ、普通クラスの時間を増やした方がいいな、と、直感的に私が思ったことがありました。それまでは、クラスでも問題起こすし、普通クラスの授業にはぜんぜんついていけてないし、
普通クラスに行っていても、それらが解消するめどは立たないや、と思って、普通クラスに行かせなくていいです、と先生にお願いしていました。今必要なカリキュラムを、支援クラスで個別にやって、基礎能力がつけば、おのずと、普通クラスに移す日も来ると思ったのです。
でも、5年生の後半、あ、今だ!と感じる自分がいました。
あの時も、言葉でいろいろ説明すると言うより、直感的にそう感じました。○○ができるようになった、とか、そういう完了形ではないのに、今こそ、その一歩の踏み出しが必要で、いけるかもしれない!
そんな感覚が生まれたのです。そして、それは、間違いなかった。
5年のあの時、支援の先生は、そうは思わなかった様子です。彼にとっては、げんちゃんはいつも同じげんちゃんだったのかもしれません。
その時ほど強い感情ではないけれど、もしかしたら、やってみたらいいかも、私の中に、そんな感触がうすらぼんやりと生まれているのです。
その感覚が私におこっている、というのは、つまりげんちゃんが4月からこっち、何かがかわってきていて、地下でマグマが動くように、何かの兆しを感じているということなのでしょうね。
というわけで、アルバイトサイトから連絡を入れました。仕事は、スーパーのお惣菜部の短期バイトです。
勤まるのかどうかわかりませんが、まあ、面接までいきつけたら、今回の目的は果たせます。書類を出すだけでも、げんちゃんには、えりを正す気持ちをおこします。
実際、目の前でいっしょに、アルバイトサイトのクリックボタンを押していると、げんちゃんの顔は、みるみる緊張に満ちてきて、唾ごっくんになっています。その日、そのあとのげんちゃんは、なんんだかシャキッとしています。
すると、今週スーパーの方から電話がありました。
「息子なんですが、16歳です。働いたことはありません。考え方が甘いので、学費の一部でも自分で働いて、社会にもお役にたって、学べることができたらいいと思って、応募させていただきました。
ぱっとしない息子なので、時給は安くてかまいません。もしお役に立てるのでしたら、働きたいと思っています。」
まあ、本人がこういう口上を述べられたら最高ですが、ま、無理なので私が返答しました。
すると、面接の段取りをまた連絡します。と言われて、電話が切られました。
たぶん、短期のけっこう時給も良いバイトなので、他に良い人が来るでしょうから、断られると思います。万が一応募が少なくて、やむおえずげんちゃんを雇っていただくことになれば、がんばらせてみたいです。
世の中はそう甘くはありません。向こう様に迷惑をかけるかもしれないけれど、げんちゃんを雇うということならば、他にいなかったのでしょうから、申し訳もたちます。それに、面接だけでもこぎつければ、良い学びになり、ステップになります。
試験勉強よりも、ずっとずっと、げんちゃんには有意義なのかもしれません。
落ちるにしても、働かせていただけたにしても、どちらにしても、ちょっとドキドキではあります。今は、働く想定で、挨拶、言葉遣い、調理実習(朝ご飯のバリエーション)、先をみこして行動する・・・電話応対の練習などなど・・・自宅プチビジネススクール展開です。
やはり、ただのシュミレーションと違って、実際の面接アルバイト、目の前にぶら下がっているので、力の入り方が違います。ありがたい!
あ、それというのも、ゆるい高校で、学習に追われまくることがないからできてることなのかもしれませんね。
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げんちゃんアルバイトに応募したんですね。社会の厳しさを実感できる何よりの経験になるでしょうね。うちはまだ難しいかな。バイト中に何か興味があることがあったら手を止めてしまいそうだし、一つでも気になったらしつこく聞きそうだし、やっぱりいろんな点で普通ではないんですよね。
先日庭の木の剪定に植木屋さんにきてもらったんですが、弟子のまだ20歳前後の男の子の働きぶりが素晴らしかったです。おそらく高卒で働いてると思うのですが、こんなふうに誰かの下で働いて手に職をつけていってくれたらいいですよね。息子には無理だけど(涙)
実社会での経験、これからは勉強よりも大切なことだと思います。 1
バイトできなくても、それまでの過程でも大きく成長できそうですよね!
さらにバイトできたら伸びそうですね。
応援してます^_^ 1
ゆうママさん
アルバイト、夏休み10日くらいといい、自転車で行けそうといい、これならいいかも、と思えるバイトがあったので、思い切って応募してみました。今のところ、窓口に本人出していないので、ぶっつけ本番面接です。履歴書を書いて写真を貼って、というところからさせますが、来週面接が決まりました。
挨拶も教えていますが、昔からなかなかできないし、発音も、ぼんやりしているし、色々話すと、すぐにぼろが出るので、まあ受からないでしょうが、面接たくさんチャレンジさせてみようと思います。断られれば、それもまた学びですよね。しかし、面接をする、と言う目でげんちゃんを見ると、たくさん問題点が見えます。これも社会のテスト。テストを受けることで、伸びるところもあると思いました。
でも、普通の子なら、なかなか言うことも聞かないんでしょうが、げんちゃんの良いところは、こっちがやりなさい、と言うと、なんの躊躇なく、やるというとこでしょうかね~。そのうち成長してきたら、いろいろ本人の意思も出てくるんでしょうね。
若い職人さんの卵すごいですね。今からの時代、とにかくスキル、もう今までの学歴社会ではなくなっているように思います。げんちゃんも、たくさんいろんな仕事についてみたらいいと思っています。
みかんママさん
げんちゃんバイトできたら、私自身ははらはらどきどきです。
でも、たぶん、落とされると思っています。
げんちゃんは、家事は嫌いじゃないみたいなので、体を動かして働くのは勉強よりましかもしれません。
でも、挨拶とか、コミュニケーションとか、人の言った指示がちゃんと入るのか、とか、すごく心配ですよね。
働けて、多少は人の役に立ったらうれしいんですが・・・
ありがとうございます。