げんちゃんの今のステージはどんなんでしょう。
外から見たら、最近は、かなりましになっています。前向きな発言もするし、たまには、ほう! と感心するような言葉が出たりします。
そしたら、げんちゃんは、ぱっと振り返り
「ありがとう」
と言いました。こんなことに感心するの?と言われそうですが、そういう気づかいは、今まであまりできないげんちゃんでした。
先日も、レストランで食事をしているときに、自分が水をつごうとする時に、はた、と気づいて、
「お水つごうか?」
と私の方に目をやりました。
時々そうやって、彼の視野が、さっと他人に広がる。彼の内部の変化を表しているようです。
Sさんは、自己意識で、まわりを認識して行動できるためには、ある程度ステージを踏んでいく必要があると説明してくれました。げんちゃんなどは、意識障害(自己意識が飛んでしまっている状態)が重症なタイプだったので、まさに、一番底辺からの出発です。
最初のげんちゃんのステージ
自らの意思(自己認識)で、目標を掲げることもあいまいで、何か事をおこすなんて、ままならない状態。
げんちゃんの小学校時代(いつまでかよくわからないけど。)は、ただ思い付きの行動があるだけでした。
感情が支配する行動のみで動いていたのです。目的もなく、もちろん目的意識もない。計画性に欠け、持続性もありません。
そのステージから少し発展してくると、少しはましなステージになります。
自分の意志(自己認識)で、目標を掲げて、とりあえず実行する。
しかし、目的(目的意識)がないので、成し遂げることができず、投げ出してしまう。
ちょっと難しいですね。
例えば、がんばらなくちゃいけない・・・と、ただ思う感じです。
テストがあるよ。となれば、
「がんばる~。テストで良い点をとりたい。」
とげんちゃんは言います。しかし、じゃあ、そのためにどのようにするの? と言うと、
「勉強する! がんばって」
と連呼するだけ。
目標はあるけれど、目的がしっかりしないので、何にも実行に移せません。
げんちゃんは、この段階がず~っと続いていました。
そして、その次のステージ。げんちゃんは、少しですが、この段階に入ってきています。
自らの意志(自己認識)で目標を掲げて、目的をとらえ実践するステージです。
この段階とは言え、まだ入りかけたばかりで、東京に行く、となっても、関東圏にちょっとかかったばかり、と言った感じなので、前のステージと、あまりかわらないようなことがとても多いです。
このステージを突き抜けるには、げんちゃんの、やろうとする思いがとても大事で、それがないと、東京には決して到達しないようなあんばいです。
目標は掲げた、目的も捉えようとすれば、ある程度できる。
しかし、やりたくない、という思いが基本的にあれば、
「これは無理だ、」と思って実践に踏み込まない、ということになります。
また多少踏み込んだとしても、捉えようとする気持ちがとん挫するので、やがて、途中で尻切れトンボになり、投げ出してしまうのです。
げんちゃんは、まだまだ、気持ちを入れればきついから、やらないといけないけれど、やりたくない、とだだをこねる3歳児のような状態になっているようです。
目標はわかるし、それに到達したい。どうすればいいのか、気持ちを入れて追及すれば、ある程度捉えられる。けれど、きついからやりたくない。そういう相反する気持ちが、自分の中で渦を巻いているのでしょう。
最終的にそこを突破するには、思いの強さしかないのに、するっと逃げるげんちゃんがいます。
ある程度自分でもわかってきているから、抜いたり入れたり、周りを見ながら、ずるがしこく調節しているげんちゃんになってきているので、傍から見ても、なかなか抜いているのか判断が難しい時があります。
がしかし、最終的に結果が全く出ないので、なるほど、まったく抜いてたんだ。とわかるというわけです。
あともう一山二山超えて行けば、
最後まで成し遂げる。実行力が備わるげんちゃんができるでしょう。でも、関東圏に入ってそこから東京までは、相当な難所があって、そうそうたどり着くことができないようです。
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本当にそうですね。roboも同じステージです。目標だけは立派に掲げていますが、目的意識がプツップツッと途切れてしまうので、目標には自力でたどり着けない状態です。
目的意識が途切れる度に声掛けをしないと、自分で掲げたはずの目標を見失うのです。東京に行くと決めたはずが、その気持ちを忘れて旅の途中で旅を止めて住み着いてしまったり、帰って来てしまったりします。まるで何の目標も掲げていなかったかのようにシレ~ッと後戻りするので、どっちらけ~ですよ。あきれますね。
これも意識の問題だと私は思っています。目標に向かうための目的意識が途切れ途切れになってしまうので、そこを高く維持するために、げんちゃんもroboも、しっかりとした目標を持たせて、そこに向けて目的意識を働かせながら持続的に努力をしたり戦略を立てたりするトレーニングが必要だと思います。
roboも、今はひたすら、その部分の克服を狙ってトレーニングをしているところですが、そういったことへの課題意識を親が持って取り組むことも大切だと思います。
中には学校や社会のせいにだけしている人もいます。世の中はどんどん変わっていますが、変わるスピードより早く我が子は大人になってしまうので、世の中の変化を何もせずに待っていると、何も解決しないままになってしまい、困るのは私達の子ということになってしまいます。
げんちゃんにはS先生がついていらっしゃるので、うらやましいです。きっと立派に成長すると思います。
Mさん
>中学年から「自分と自分以外」の区別がついたのではないでしょうか?
ほんと、自分と自分以外、という当たり前の感覚さえ、もともとないげんちゃんでしたよね。
そういうあまりにも摩訶不思議な感覚をもってしまっている、ということを、こっちが認識できずに苦しみますよね。
げんちゃんも、6年生の時、
「ぼくはオクラ納豆は嫌いだ、」と発言したのが少し自分というものを捉えた初めだと思っています。普通の発達のお子さんは、そこまでひどくなくて、幼稚園時代には、すでにそれくらいの発言は、普通にできている子が多いと思います。
Mさんのお子さんも、ママの目から見ると、かなり意識障害がひどかった、ということなのに、中学で、環境が変わったら、どかんと伸びた。
ほんとに、意識だけの問題で、外側が相当ゆれる。だから、あきらめずに働きかけないといけないということでしょうね。
げんちゃんも、確かに今のステージは、前とは違います。ほんとに伸びたと思います。
しかし、上手に抜くようになっているので、さらない圧を抜けない状態です。
もはや私さえ、抜いているのを見破れず、S先生に指摘されます。抜かずにやって、これしかできないの? と思っていると、20パーセントくらいしか入れていない。と言われることも多いです。
でも、自分で入れないと~。って思ってきたのも確かです。このまま圧をかけて、とにかく、逃げることがないように追い込んでやることで、自分だけではなかなか超えられないステージ、超えることができるのではと思っています。
しかし、お嬢さんの快進撃は、ほんとにすごいと思います。 1
ロボママさん
ロボ君とげんちゃんが同じステージというには、あまりに差があるのですが、根源的なことは同じなのかもしれませんね。
本気で思いを出せば、かなりのことができますが、必要ない、と思ったり、めんどくさいと思ったり、自分には関係ないと、勝手に決めたりするのだと思います。
げんちゃんが最近自己反省するときに、出した言葉。
「いつも、自分に関係あることだって思うこと・・・」
というのがありました。ゲンちゃんの場合、何事も、自分とは関係ない、と思ってしまうことで、気持ちが閉ざされるようです。
ですから、これは君にとって、○○だから必要なことなんだよ。
なんて、当たり前のことを常時言ってやならくちゃなりませんね。
気持ちを入れるのがとん挫する、というのは、ロボ君にもあるんですね。好きなことは持続して、追及するのに、重要だと思わなければ、能力も眠らせてしまうのでしょうね~。
見ている方はもったいないですよね~。