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ざっくりいい感じになってきているげんちゃんですが、あくまでも、ざっくりで、細かく見ると、まだまだできないことだらけです。
3週間前、野球の見学に行って見ていると、なんと、げんちゃんときたら、何度バッターボックスに立っても三振ばかりです。げんちゃんより、小さなお子さんが、上手にヒットしているのに、なんじゃ、こりゃ。という感じです。
はは~ん。こりゃ、目だな!
と思い、”スポーツビジョン” で検索してみました。
”ビジョントレーニング”というのは、発達障害では、そもそもイロハのイで、発達障害の子に、見え方の異常があるのは、良くあることです。
ここを改善せねば、なかなか学習効果が上がらない、というので、私は、ある時期、見え方を改善することに血道を上げていました。1~2年生の頃だったかな~。いや、もっと前?
発達育児を始めて、見え方の異常に気付いた頃、発達障害の枠の中で ”ビジョントレーニング”を検索していました。
すると、ある程度情報が出てくるのですが、主に、トレーニングの情報が主で、なぜ、発達障害の子に見え方のトラブルがおきるか、とか、トレーニングではなく、その原因にアタックする方法は何か、という、根本的な情報は少ないと感じました。
その頃、私は、そもそも、なぜ、見え方に困難をきたすのか、ということが知りたくて、探っていました。
全く視点を変えて、”視力回復” の世界で情報をあさっておりました。そして、その情報を吟味するうちに、頭蓋仙骨システムの悪化が脳神経の視神経のいくつかを圧迫するのではないか、ということも考えるに至りました。(興味のある方は、過去の見え方の異常の記事を参照にしてみてください。)
それから何年も経って、ビジョンのことは、少し優先順位がさがっていたのですが、今回、また見え方について、考える必要性を感じました。
今回は、”スポーツビジョン”の世界を検索してみよう、と思い、色々あさってみると、なかなかおもしろい内容にヒットしました。
たとえば、一流サッカー選手は、「目の前のボールを扱いつつ、ピッチのすべての情報を目で確認できている。」そうです。ピッチを上から俯瞰するような見方を、マクロ(近視眼)な視点をもちながらやっていると。
一流と呼ばれるアスリートと、そこまでいかないアスリートたちについて調べてみると、最後の差は、運動能力ではなく、スポーツビジョンなのだ、というようなことも書いてありました。
彼らの視野は、とても広く、目の前に集中しているようで、かなりの範囲を見ている、といいます。
すごいですよね。つまり、目の前のことだけで、”空気読めない”発達障害児からすると、正反対の見え方をしていると言っていいかもしれませんね。
さらに、スポーツビジョン用のめがねというのもあって、偏光グラスを応用して、コマ取りでボールを見るトレーニングをする物もありました。それは、あえて、飛んでくるボールを連続で見えなくすることで、必死で見ようとする脳の働きを喚起して見る力をアップするのだそうです。そのトレーニングあとは、めがねをとって、逆にボールが見えやすく感じるというもののようです。
スポーツビジョンを大きく分けると、”周辺視力”、”動体視力”、というもので代表されるのかもしれません。(私の理解のしかたが不完全だったらすみません。)
発達障害の世界だけで調べている時とは、また違った切り口で、とてもヒントになりました。
さて、さっそく、げんちゃんに、”周辺視のトレーニング”と、”動体視力トレーニング”、さらに、”目と手の協調”、という三点でトレーニングを始めました。
なんて、かっこいいことを書きましたが、なんのことはない、100均のボール系遊びグッズを買ってきて、とにかく、10分でも毎日やる、ということを始めました。周辺視に関しては、
トランプ(その後手作りカードになりました。)を13枚適当に広げて、1から順番にとっていく、というトレーニングです。
100均グッズボール系アイテムは、げんちゃんのくいつきも良く、学習の合間にするには最高のアイテムのようです。どうも、学習に疲れてくると、視線は一点に固定され、動きにくく固まってしまうようで、どの気晴らしより効果的だと感じます。
そして、周辺視トレーニングをやってみると、彼の記録は壊滅的で、彼は、まったく周辺視という概念さえないかのようでした。
普通は7~8秒でできるトランプ13枚を、平気で20秒以上かけてとっていました。つまり、視線をまんなかあたりにぼんやりとおいて、周りをいっぺんに見る、ということに、慣れていないようでした。
彼の見方は、1つ1つ視線を動かして、トランプを捜すので、それだけ時間がかかるのです。
一点集中、周りが読めない・・・ということイコール、文字通り、視野のせまさがあるのだろうな、ということを実感しました。
ぼちぼち取り組んでいましたが、やるほどに、ましになっていきます。
そして、驚くことに、それから次の野球の日に、げんちゃんは、ぽんぽんヒットを打ったようです。視覚処理も、やはり、油断せず、やっていかねばならないんだな、と思いました。
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初めまして。
いつもブログ拝見してます。
げんちゃんのボール遊び、良さそうですね!
うちもやってみようと思います!
うちには1年生の女の子がいますので、昔のげんちゃんの記事がとても参考になります。
うちの娘は覚えにくい、発音しにくい先生や友達の名前を覚えられません。
げんちゃんの5才くらいの記事にもあったかと思うのですが、その後いかがですか?
お時間あるときにでもまた記事にして頂けると嬉しいです。
うちの娘 国語、算数、運動、手先の器用さが全て中の下です。中の下なら問題ないかと思われるかもしれませんが、ワーキングメモリも小さく、必死の努力で中の下に食らいついてます。
ひらがな覚えさせるのに、絶望の連続でした…。
普通に見えるのは訓練のたまものだと思うのですが、周りの人にはよくあること、皆そうだったと言われます(´`:)
年長時は嗅覚過敏、接触過敏?がすごく敏感な時期で、真冬でもノースリーブでした。
このような知能がそれなりにある中途半端な状態だと、小児科の発達障害の心理士さんにも来なくても大丈夫と言われます。
相談先が無いというか…親の私だけが娘の発達障害の特性に気付いてる感じです。
もぐらさん
コメントありがとうございました。
よくがんばってこられたんですね。確かに、こっちの努力はよそに、心配しすぎだよ~、みたいな発言はよく受けますよね。
向こうは、よかれと思って言ってたりするんだけど、こっちとの温度差がつらいですよね。
げんちゃんより、知的なものは高いと思われました。げんちゃんの1年の状態は、ほんとひどかったから・・・
中の下、というのは、ママのがんばりがすごかったのですね。
友達の名前、今でも覚えませんよ。隣の子誰?
と聞いても、え~っと、という時も多いです。覚えるように、と私が注意すると、覚えようとするみたいで、やがて覚えます。でも、野球チームのメンバーとか多数になってくると、いまだわからず・・・覚えにくいのと、興味ないのと、両方あるようです。
算数国語、どれも、必死です。ほんと・・・
算数などは、低学年の頃は、10までの数がなんとか、わかるとか、そういうレベルだったと思います。未だに、1のひく0.5と、聞いたら、かなり考えて、0.4,とか言ってました。
10進法のしくみが、ここへきても、まだまだ、ぴんときてないようです。危うい土台の上に、学習をしてきているのですよね~。
まあ、それでも、いきつもどりつしながら進んでいきます。いっしょにがんばっていきましょうね。
もぐらさん
相談先、・・・う~ん、あっても、何かやってくれるというものでもないみたいです。発達障害児の子をちゃんと社会に通用する素敵な子に育てる、というのは、まだまだフロンティアかもです。
ママが研究しながら、情報発信していけば、協力者も見つかります。先駆者と思ってやっていきましょう。
Iさん
目は、小さい頃は、如実ですよね。げんちゃんも、ぼ~っと何を見てるかわからないような有様でした。もちろん、こっちとは目があいません。
目は、心の窓というけれど、脳の窓・・・かもしれません。ビジョンのトレーニングもするけれど、結局、頭がよくなると、自然と目もきりっとなっていくようです。
抗重力筋は、この子達は弱いですね。育って行きにくいのでしょう。がっちり体型で、ぜんぜんふにゃふにゃはなくなった今でも、調べると、抗重力筋が弱いげんちゃんに驚きます。
ここが弱いと、勉強姿勢はつらいです。
また、取り出して、ぼちぼちですが鍛えています。
歌は、低学年の時はまったく歌えませんでした。歌っていません。上学年になって歌い出しましたが、びっくりするくらいオンチです。今も、時々歌わせると、はずしている音にもぜんぜん気付かないです。みんなで歌うと、はずしすぎて、ハモったりしますよ。笑
これから書こうと思っているのですが、げんちゃんの最も弱いと思われる、聴覚処理の未熟さゆえかな、と判断しています。
ピアノでも色々やってもらっててこれですからね~・・・
我が家は音楽教育弱いです。母に才がないので・・・泣
見え方のトラブル、うちの子の場合、逆に周辺が見え過ぎて集中できない方向にでている気がしています。普通は見えない(気にならない)こまか〜いことに気づいて、落ち着きがなくなったり。
そしてうちの子の場合、聴覚に一点集中のトラブルがありそうです。いえ、読解力にも…。ひとつの情報にとらわれると、それ以外がはいらなくなります。
お返事ありがとう御座います!
そうなんですね。げんちゃんの名前は覚えるの苦手だけど、意識すれば覚えられるようになっているですね。少しずつ良くなっていくんでしょうね。
うちは女の子なので、おしゃべりだけは小さい頃からよくします。特性の出方に 男女差があるみたいですよね。ですが、10までの計算はまだまだ難しく、げんちゃんの記事に「あるある~」とうなずいております(>_<)
2学期から、繰り上がり繰り下がりの計算に入るので、夏休みは特訓だなと…。
親が頑張るしかないですね!
げんちゃんママさんありがとうございました。またコメントしますね(^-^)
ゆうママさん
書かれていらっしゃること、一見矛盾するような感じのことですよね~。でも、その通り、わかります。
周辺が見えてない、でも、周辺の刺激にすぐに敏感に反応する・・・
それって、言葉にするとどういうことなんでしょう。周辺視と関連づけて説明するにはどういうことなのでしょうね。ちょっと考えてみますね。
ちなみに、トランプカード何秒でできるか、試していただけませんか?
げんちゃんも、注意欠陥多動・・・良くなってきていると思いますが、とくに注意欠陥の部分は、なかなかです。
国語辞書をひいているとわかるのですが、捜している間だ、その単語のことは忘れて、辞書の挿絵とかに、意識がとんでしまいます。自分が何をすべきだったのか、ふっと、忘れて遠くに行ってます。笑
聴覚も、うちは、以前、聞こえてないんじゃないんかな~、と、めがね屋さんで聴覚検査してもらいました。異常なしでした。つまり、脳の処理の問題ですよね。
集中力があるんだか、ないんだか、意味わからんし~~汗、ということだらけです。
もぐらさん
うちはおもしろいエピソードがあって、毎日のように来てる、お姉ちゃんのお友達に
「ねえ~、そこの女の子~。」
と話しかけましたからね。え~。名前覚えてないんかい!
年長さんの時だったかな。今も、似たような感じです。さすがに、いつも遊ぶ子は知ってます。
算数は、紙の上でおぼえさせようとするより、消しゴムがいいかもですよ。10数えて、お皿に入れる、とか、
足し算も、ひたすら、消しゴムで実際にやって、数えさせるのがいいですよ。
安曇野いいですよ。
お皿を必ず用意して、わくを作ってあげないと難しいです。彼らは、架空の枠が頭の中にできないようです。4年生まで、げんちゃんは、数えた物をよけることができませんでしたよ。だから、数えたものとまだ数えていないものがごっちゃになって、何度数えても結果が違うことになってました。
4年で始めてそのことに気付いて、
「あ、ぼく、すごいこと思いついた~。」
だって。あほか~。と思いましたが、それが彼らの算数の感覚なんだな、と思いました。
がんばってください。
参考になるかわからないのですが、他のことに気を取られて、肝心なことに集中できないのは、シングルフォーカスのせいかもしれませんね。
ADHDの子の課題によくあるので、roboは常にそうです。つまり、1度に一つのことにしか、集中できないため、すぐに気がそれてしまうというトラブルです。
一般の人は、同時にいくつものことに気を配れるので、野球のボールに注意をはらいながらも、向こうの方で犬が吠えている声を聞きながら、コーチの指示も聞けるというわけです。
ところが、シングルフォーカスの人は、キャッチボールをしていたのに、犬が吠え出したら、犬にしか注目できなくて、気がそれたように見えるのです。
だから、roboなどは、サッカーでボールの動きと味方の動きと敵の動きを同時に把握することが難しいです。また、勉強中に何か気になることや、ちょっとした刺激があるとすぐに気がそれます。一般の人は、勉強を続けながら、同時にいろんなことを考えられるため、勉強から気がそれないというわけです。
全くトホホなトラブルですね。げんちゃんやゆうママさんの息子さんはADHDではないので、それほどひどくはないと思いますが。
ロボママさん
さすが、なるほど~・・・シングルフォーカスということは、周辺視難しいということですよね。
さらに、そこだけ見てるんだったら、まわりのことに気をとられるな~、と言いたいけれど、そこがADHDは難しい・・
しかし、よくわからないのですが、1つのことに集中してしまって、焦点がそこだけに合ってしまう、というのと、気が散って他に意識が移りやすい、ということが同時におこるのは、なんか矛盾を感じるんですよね。
私的には、ちょっと混乱してます。どういうことなのかな~。わかっておられたら教えて下さい。
げんちゃんの辞書のようなことがいい例です。本当は言葉を調べようとしていたのに、挿絵が目に入ると、1度に一つのことにしか意識を集中できないので、調べるはずの言葉のことはすっかり頭から抜けて、挿絵の方に意識が移ってしまうということです。これが、気が散っているという状態なんですが、本当は注意の対象が移っているということなんです。
一般の人なら、挿絵のことを意識しながらも、同時に言葉を調べなければという意識も脳にキープしていて、当初の目的はちゃんと遂行できるため、「気が散らなかった」ということになるわけです。
説明が下手でスミマセン💦
なるほど。そういうことなんですね。ありがとうございます。他の子は、気にならないのではなく、気になっても、同時に処理してるんですね、、確かに。
ストンと落ちました。感謝です。
こんばんは。
カードやってみました。目をつぶらせてトランプをランダムに散らして、スタートと同時に目を開けて計りました。息子は15秒でしたね〜。目の動きを見てましたが、ちゃんと見えて視覚処理してるという印象でした。
ちなみに私は12秒でした。7〜8秒は難しいのでは?と思いました。
気が散ると感じているのは、注意の転動性とシングルフォーカスが共存してるからなんですね。
うちの子は、部屋で時間割してるはずなのに、何か他のことを始めています。「必ず」と言っていいほどの確率です。その時目に入ったものです。そしてそれに集中しています。
roboママさん、うちの子もADHD入ってますよ。ドクターによって診断名が違っていて、なんだかこのあたりもすっきりしないところですが、いまだになぞが多い息子です。
げんちゃんママさん、私の下手な説明でご理解いただき、ありがとうございます。
正におっしゃる通りなんです。他の子は同時処理が出来ているから、課題から気がそれていないように見えるだけなんです。
roboも絵に気を取られたり、部屋で時間割をしている途中遊び出したりばっかりです💦roboなんかと一緒では申し訳ないのですが、げんちゃんやゆうママさんの息子さんなどお仲間がいて下さると思うと、なんか心強いです。
それこそ、球技は同時にいくつものことに気を配らなければならないので、野球はとても良いトレーニングになっているのだと思います!ポンポン、ヒットを打つなんてうらやましいです✨
ゆうままさん
ありがとうございます。
たぶん、いきなりスピード測ったのではないですか。7秒というのは、数回練習をして、本番だよ~といって測ったタイムです。
そうすると、もう少し早くなるかもです。
視線は、全体を把握してますか? それがちゃんとできていれば、すごいです。
シングルフォーカスも、げんちゃんあります。ばりばり・・・たくさんのことを、同時に処理できてくると、ほんとにうれしいのですけどね。
でも、少しずつやっぱり進化してます。そのうち・・・と思いましょう。
安曇野方式、教えてくださってありがとうございます!さっそく100円ショップに行ってトレーと消しゴム買って来たところ、姉妹で仲良くお店屋さんごっこ遊びしてます(^^)
そろばんもおすすめの20玉そろばんを買って、10玉だけ動かせるようにテープで使わない玉をとめてます。
数えないものまで動くと、もうしっちゃかめっちゃかで。
げんちゃんママさんの仰ってた、ブラックホールに吸い込まれる光のように、うちの娘の短期記憶もどこかに吸い込まれております…(笑)時計も補助の数が無いと読めませんし。一時間が60分とか 練習用時計を使って何度説明しても覚えません。
話は戻りますが、けしごむなど実際に見えるものを数えると、子供の目もキラキラしていいですね。
学校の算数は頭使うから嫌だーとか、言ってます。
テストの前日に無理矢理カタカナ特訓させた所、目が死んでましたし。
よく会う子の名前覚えないのもほんと、うちもあるあるです~。幼稚園の年中の担任の先生の名前も最後の方まで覚えず、我が娘ながら、謎です。私も子供の時、ぼーっとしていたほうなのですが(´ー`)
もぐらさん
よかったです。役に立って。
消しゴムなど具体物はほんといいです。ただ、どうしても、時間がかかります。プリント学習にいきつかなくなったりしますよね~。
それとか、プリント学習の再度で具体物で再現したり、数を落として、やったりしてると、すぐに何時間もたって、予定の宿題が終わらなかったり・・・
100玉そろばんはあるのですが、なぜか低学年の頃だめでした。つまり、使ってないところも、目に入っちゃうからなのか、具体物としての効果が低いように感じました。
今は、けっこう活用してます。3の倍数をとなえながら入れる・・・とか。
目の前にぱっと目に入るものだけの世界ですよね~・・・
げんちゃんも、今これをするのは、あとで、これがあるからだから・・・今は急がなくてはならない・・・
こういう縦軸の思考がまだまだできません。
瞬間瞬間を生きているような感じで、疲れることが多いです。
目が死んでるときって、ほんとむなしいですよね~。教えてて。わかります。