学校のスケッチの時間で描いたスケッチ
絵が描けない知的障害は、そこに大きな伸びしろがある。
げんちゃんは、もともと、全く絵が描けない子でした。5歳の段階で、簡単な人の絵さえ描けず、それどころか、三角さえまともに描けませんでした。もし同様の小さなお子さんをお持ちの方がいたら、なんとか、描けるように導くことは、大きな伸びしろにアプローチするのではないか、と思っているのです。
もちろん、絵がうまくても、発達障害の問題が色濃くある子もいますから、絵さえ描ければいいということではないのですけどね。
絵が描けない子は、そこに大きな伸びしろがあると、私は思っているのです。
私は、げんちゃんの発達障害を、改善させたいと取り組み始めて、大きな山に据えたのは、絵が描けるようにする、ということでした。その取り組みは、相当な年月を要していますので、過去のブログを見ていただいたら参考になるかもしれません。
そして、今では、かなり下手くそのレベルではあるけれど、とりあえず描けるげんちゃんになりました。
しかし、まだまだその課題は、継続してやらねば、まったく不完全だと感じます。過去のブログで沢山書いたので、省略しますが、絵が巧みに描けることは、認知の大切な一部だと考えます。
5月の初めから、少し離れた町の絵画教室に、月2回通うことになりました。
中学のころ、しばらく、近くの絵画教室に行ってましたが、げんちゃんの成長とともに、ちょっと違うな、という部分も出てきて、いったんやめさせました。・・・
中途半端なハンディキャップを与えるより、普通の教室でもまれる方がいい。
でも、最近になって、ご縁があり、日曜の朝、月二回ほど、げんちゃんは、一人で電車に乗って、隣町まで、デッサンを習いに行くようになりました。
社会人を中心に、教えているところで、先生も何人かいるようです。
その教室は、美大受験の人たち、社会人の趣味の人たち、色んな人が来ているようです。げんちゃんは、大人の初心者クラスに入りました。お子さんばかりの教室と違い、げんちゃんが過剰に甘えたり、特別扱いされたりされることもないと思われました。
げんちゃんは、当然自立した大人の生徒であることを求められると思います。
発達障害のげんちゃんに、私たちが求めるような声掛け、指導ができる人はなかなかいません。それなら、むしろ、あまり深入りせずに、突き放したスタンスで、教えていただく方がいいと感じています。
そこのルールを守り、他の大人の生徒さんと同じカリキュラムを求められる。時に、先生もかわる。そういう大人の雰囲気の教室は、今のげんちゃんにはいいのかな、と思います。
作品を持ち帰らないので、まだ見たことはないですが、毎回、鉛筆で、静物描を描かされているようです。
最初は、単純な円柱、
今日は、茄子とトマト
本人にとっては、相当難しくて、終わると、ぐったり疲れと言います。でもいやじゃないらしいです。
細々継続して絵の練習ができていることで、少しほっとしている私です。
好きなように描かせるのではなく、対象物をしっかり気持ちを出して見る、そしてそれを自分で再現して、評価する。
げんちゃんにとって、デッサンは、物事を認知するために、思いをしっかり出して、それを自分の中で再構築して、出力する、良い訓練だと思っています。
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