ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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親のない子供たちのこと

 先日、ブログで書いた、高等支援学校の卒業生のお母さんが、卒業式を終えて、またこんなお話をしてくれました。


先日のブログでは、子供たちが、自分の障害を棚に上げて、

「なぜ、障害者枠などで、働かなくてはいけないの?」
という立ち位置認識の誤認の話を書きました。

しかし、次に彼女が話した話は、もっと衝撃的でした。

それは、その学校の生徒さんの中に、少なからず、両親のいないお子さんがいるというのです。施設からその学校に来ているそうです。彼らは、気の毒なことに、18歳になれば、自動的に自立しないといけないらしく、高等支援学校を卒業すると同時に、施設も退所しないといけないそうです。

なんて日本の制度は、愛がないのでしょうかね~。普通のお子さんでも、18歳で、一人自立するのは、経済的にも、精神的にもハードです。糸の切れた凧のように、何かあったら、だれにも頼れず、そのままドロップアウトするリスクは大です。

しかも、それが障害のある子になれば、想像にあまりある。

そのお子さんたちは、高等支援学校の間、平日は学校の寮に住まいます。そして、週末、家に帰るお子さんたちとは別に、彼らは、土日アルバイトをして、卒業後の生活資金を貯めるのだそうです。

目頭が熱くなります。日本は、コロナ対策を見ても、国民を捨ててるな・・・と感じますが、こういうところにも、緊縮財政の凍り付くような冷たい制度が存在するのです。

「え?アルバイトできるの?」

誰もが、きっと聞くんじゃないかと思いますが、私も例によって、ママに聞いてしまいました。

「それが、できるんですよ~。やっぱり、意識が違うんでしょうね。~気の毒ですよね~。」

たぶん、そういう子供たちを受け入れてくれる、手上げしてくれた特別な事業所があるのではないか、と思います。

もしそうであったとしても、障害があるとはいえ、その境遇の子供たちには、彼らの気持ちの底に、自立しなくてはいけない、という、思いがあるのだと思います。

シビアな世界です。

彼らは、3月をもって、寮からも退所。施設からも退所。高校3年間でアルバイトして貯めたお金をもとに、家を借り、仕事に就くに違いありません。

なんとも、胸がしめつけられる思いです。


どうか、幸せに、良い人たちに出会っていくのだよ、と祈らずにはおれません。宿命とは言え、過酷なものです。

わが子が発達障害で、育てにくく、経済的にも破たんに近づけば、普通のお子さんの家庭より、彼らのような障害を持つ子の家庭の方が、そのような境遇に陥るリスクは高いでしょう。
ショッキングな現実を聞くと、悲しくなります。


それに比べて、かたや、げんちゃんの境遇は、なんと恵まれていることか。いつも、親がなんとかしてくれる、誰かがなんとかしてくれる。そんな状況が、肌でわかるのでしょう。なかなか、依頼心がぬぐえません。

さらに、自分の障害を乗り越えるチャンスをたくさん作ってもらっても、別に感謝もなく、それがあたりまえになっている。努力してあげてる、といわんばかりのメンタル。

最近では、そこまでのあからさまな甘えは、上手に隠していますが、彼らのようなハングリーな気持ちからは程遠いと思います。

君の境遇をひきはがし、彼らに渡してあげたらどうなの?

彼らのことを考えたら、身の引き締まる思いですよ。自分の恵まれた環境を、真摯に受け止めて、心の底からプラスに向かってがんばれよ。私は、思わずそう思わずにいられませんでした。
げんちゃんに、彼らのことを伝えようと思いました。

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  1. ここあ より:

    先日の立ち位置のことも今回のことも考えさせられる内容です。立ち位置のことは今の発達障害児や知的障害児の環境の問題があると思います。検診で引っかかって、医者に治りません。よいところを認めて。叱らないで。と言われ、療育に行っても何の為にしてるのかよく分からない事をして。支援学級に入ってもよく分からない。自分の子どもなのにどうしたらいいか分からない親、障害があるからと諦めている親、障害があるから仕方ないじゃないと主張ばかりしてくる親。こんな環境で育てば自分の立ち位置が分からないのは仕方がないのかもと思います。発達障害の子どもがらいるから両親が離婚したり、育児放棄をしたのかというのもどちらが先なのだろうと思います。学校の中にいると支援学級の子どもだけでなく、学力の厳しい子どもがいますが、身なりがきちんとしていなかったり、忘れ物が多かったり家庭科環境がよくないのだろうと感じます。家庭環境から学力や常識、生活習慣がつかずに支援学級に在籍したり、不登校になっている子どもたちもいて、そんな子どもたちがT高校や高等学園で力をつけて無事に社会に出ていけるといいなと思います。

  2. ここあ より:

    18歳で社会に出るというのは大変なことですよね。学校や施設に卒業しても在籍できる就労移行施設みたいなものや、後ろ盾になってくれるところがあればいいのにと思います。学校でも少し支援や声掛けをすれば理解できる子どもが沢山います。でも担任の先生は手が回らないんです。なんとかならないのかなと思います。

  3. とんまま より:

    こんにちは。

    げんちゃんの卒業式はまだでしょうかね。
    こちらの公立中学は3/3でしたね。
    今日は公立入試のようです。
    通勤時に中学生がたくさんいました。
    頑張れ―――!!と応援してしまいましたね。

    しかし、4年後、この子たちのようにはなっていないのだろうなと。
    どーなっているのだろう、わが子は。
    という不安に包まれました。

    お話伺い、こんな子供たちがいるだなんて。
    衝撃も受けましたが、考えさせられましたね。

    障害のある子たちが、何の後ろ盾もなく社会に出るなんて。
    だから追い込まれている=意識が違う
    のですよね。
    ここまでされないと、障害のある子たちは自立を意識できないという子が多いのかもしれません。
    本当にその先の職場でいい人たちの中で働けることを願います。
    ちょっとやそっとのことでは辞めたりしないでしょう。
    根性が違いますものね。

    本当にそれに引き換え、とんちゃんも恵まれていますよ。
    同じように誰かが何とかしてくれると思っています。

    ちょうど今週から、とんちゃんの身の回りの支度に手出ししないことにしました。
    今まではそういいながらもやはり私の手が出ることがありましたので。

    早速、筆箱紛失。
    昨日は持って行きませんでした。
    担任にもその旨話をしておきました。
    こんなことができるのは、今のうちですからね。
    来年度は(というか今週から)身の回りのことの自立を目標にしようと思っています。
    (レベル低すぎですが…)
    料理や掃除ができるげんちゃんのように、生活面が高くないので。

    自分で考え、行動できるよう仕向けて行く一年にと思っています。

    とんちゃんにもわかりやすく、彼らのことを話してみたいと思います。

  4. glow-gen より:

    ここあさん
    発達の子を育てて、色んなものの見方をするようになりましたよね~。お互いに。
    とくに、ここあさんは、支援員さんをされていらっしゃるので、学校の内部の事情に対する矛盾や残念さは、私どころではないと思います。
    学校には個人的には良くしてもらったと思っていますが、それは、学校という限界の中で、精いっぱいやっていただいたな、という思いです。
    学校とつきあってみると、そもそも、国の予算が少ない、人員が少ない。考え方の自由度も少ない・・・と、ないない尽くしだと思いました。
    先生方は、子供を教えるよりも、多くの事務仕事で時間を奪われていますし、一人で何もかんも背負わされていっぱいいっぱいです。それも、ずっとたどっていけば、政府の緊縮財政だろうな・・・なんて、・・・そこに行きつく私です。
    なんせ、20年以上デフレ政策しかしていないからね~。
    子供にもっとお金をかけて、日本を担うユニークな子供たちを育て上げる、という思想が感じられないです。
     日本政府の言いなりになる、国民を安上がりで作る、という目的が見え隠れしているように感じました。
    支援教育も、ノウハウはあるのかもしれませんが、一貫する思想も感じられない。そもそも、先生方がふらついている。
    そんな中で、道を間違わないように、子供を導く、しかも発達障害・・・・ほんとすさまじいプロジェクトですよね~。私たちがもらっているのは・・・笑
     細々、なんとか、試行錯誤でやるしかないです。ここで色んな方と交流できることが、ほんとにどれだけ励まされていることか・・・あらためて感じます。

    それから、低成績児というのも、ちょっと手をかけてあげるだけで、ぐんと伸びたりする子もいます。家庭の問題があれば、心は勉強にはなかなか向かわないですよね~。学校に出入りすると、気になる子を見かけますね。
    先生方も、なんとかしたいと思われていても、エネルギーが目いっぱい他のことに使われてしまって、なかなかできないというのが、今の日本の義務教育なんでしょうかね~。

    まあ、でも、娘の高校の先生とオフレコ話をしますが、私立でも、ぎりぎり状態の先生方のようでした。

    やはり、もっと子供に予算を・・・というのにつきる気がしましたよ~。発達に取り組むと、最後は、国の思想にいきつく・・・そんなことをぼんやり考えてしまいますよ~。

  5. glow-gen より:

    とんままさん
    ほんと、げんちゃんと同じ年齢のお子さんが、職場に来られると、が~んとショックを受けます。
    なんか、子供と大人ほど違いますもの。
    もう高校の年齢になっているというのも、わお~ってかんじ。
    中学三年間。もっとのびててほしかったよね~、と先日Sさんと言いあいました。ゲンちゃんと言う子は、そもそも、逃げる、捨てる、というマイナスベースが、成長を阻みます。そこがプラスのお子さんなら、今頃、もっと伸びているだろうな~・・・。
    まあ、しかし、げんちゃんは打たれ強い。ほめられると最低に落ちるけど、圧をかけられることには、トコトン平気・・・プラスのお子さんは、落ち込んだりすることもあるから、やはり、±相殺すると、似たようなものなのかな~。

    とんちゃん、生活のことトライですね。げんちゃんは、最近でも、時間の計算ができない(めんどくさいから逃げた)とか、二つ言いつけたら、一つしか捉えない、とか、さんざんでしたよ~。小学校のげんちゃんなんて、できることを探す方が難しかったです。

     ひどいひどいと言いながら、ふと見ると、それでも、ボトムアップはしているんですよね。だから、やっぱり、目標をさだめ、甘やかさず、自立へ向けてがんばる。とんちゃんも、ステップバイステップ・・・がんばってください。げんちゃんより、失敗を悔んだりするんだったら、成長は早いはずですよね。ま、しかし、一つクリアするのに、他のベースも持ち上げないといけない、という面があるこの子たち、気長にやらないと、身がもちません。泣

    上手に流しながらがんばりましょう!!1年たって、できることが増えていたらよし、ですよね。
    ママは身がもちまっせん。

  6. ゆうママ より:

    厳しい現実があるのですね。
    学校と施設同時に卒業しなくてはならないのですね。支援学校ということは障害者枠で就労する人が多いと思うのですが、自活できるだけのお給料がいただけるものなのでしょうか?金銭的にも精神的にもまだサポートが必要な場合が多いでしょうね。こういう厳しい状況に置かれる人の犯罪率も高いと聞きます。社会的な問題ですよね。

    一方うちも甘い環境です。3年後に社会にでるなんて想像できません。
    いくら口で言って聞かせても心に響かないので経験するしかないのですが、なかなかそういった厳しい環境を用意するのは難しいです。春休みは何かプランを考えていますか?だらだら過ごしそうで怖いです。

  7. glow-gen より:

    ゆうママさん
    ほんとにそうですよね~。いきなり、アルバイトなんていうところに放り出せないし、かといって、学校などでは、あまあまの環境になるし・・・
    ほんとに難しいですよね。
    げんちゃんは、卒業式に出たら、昼からS先生に合宿をお願いしました。もう、ある程度のところに持ち上げていないと、高校も結局何も吸収してこないということになりかねないです。帰ってきたら、ホームスクールといきたいですが、今や、仕事が忙しくて、なかなか日にちが取れません。そうこうしているうちに、高校生活が始まります。

     実は、今年絵画もやめました。4月からは、ピアノもいったん辞めます。なんというか、今はすご~く、大事な時期で、普通の先生では、むしろ落とされる、という危険性が大きくて、一度リセットして、徹底的に心の改造をやろうとしています。
     学校の先生さえも、あぶなくて、近づけられない・・・そんなステージのように思います。
     普通の先生は、げんちゃんに、勘違いを与えてしまいます。自分は、普通に認められている・・・なんて。(げんちゃんは、かなり特殊なので・・・)げんちゃんは、合宿で、障害を持つ人の施設なども行くようです。コロナなので、玄関までかもしれないけど・・自分の現実を見せるというスケジュールでしょうね。逃げられない状況に追い込んでほしいです。

  8. glow-gen より:

    Mさん
    英語検定準2級ごうかくおめでとうございます。がんばりましたね。校外試験を受けるの、うちもさせておけばよかった、と高校入試で思いました。校外試験は、やはり、甘えがゆるされないような雰囲気があって、成長の糧になりやすいですね。げんちゃんは、それどころじゃない、あほすぎて・・・・と思っていたので、手が回りませんでした。
    英語力だけでなく、心の成長も達成できているのではないでしょうか。
     それから、親のないお子さんのこと、聞くだけでつらいですね。
    親が改善のためにあれこれ、時間もお金も避けるという環境は、ほんとに恵まれているのだと思います。
    たくさんはかけれなくても、心をめいっぱいかけられるだけでも、子供たちの成長には、大きなエネルギーです。
    そういう恵まれた環境に甘んじて怠けるのではなく、必死でそれを糧にしてほしいと思うばかりです。

    げんちゃんを振り返れば、エネルギー効率は悪すぎます。S先生が思わず、
    「おまえはばかだね。もっと逃げずに糧にしてれば、今頃、もっと伸びれたのに・・」
    と厳重注意受けてました。
    ほんとほんと、同感です。
    げんちゃんのような、精神的に楽ができればいい、という鉛のような芯を持つ子は、どうやったら伸びるのでしょうかね~。性格だから、と言うには、あまりにもやばいです。お嬢さんは、心の底から英語検定受かりたいと思ったのでしょうか。だとすると、素敵ですね~。

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