ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
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ゆうすけ君との別れ

 支援クラスは違うけれど、仲良くさせていただいていたゆうすけ君が、突然転勤することになりました。いっしょにT高校を見学したりして、支援クラスのお母さんでは、唯一仲良くしていたので、私もショックでした。


卒業式までも、ともにできず、終業式と同時にお別れになりました。

ほんとに寂しい。

でも、もともとげんちゃんよりずっと繊細で、言葉もたくみ、知的クラスにいるのが不思議なゆうすけ君。突然の転勤は、二人にとって、寂しいけど成長の糧となったようです。

 とくにゆうすけ君は、転勤がわかってから、かなりナーバスになっていたようです。T高校を目指して、勉強する気になっていたのに、すっかり萎えてしまい、一時期はゲームに走っていたとお母さんが言われていました。

でも、転勤先の高校を気に入ったらしく、そこへ見学に行ってからは、次第に、心を落ち着けていったようです。そして、気づけば、彼なりに大人になっていたといいます。

げんちゃんはげんちゃんで、転勤のことを知ってから、学校で、時々ゆうすけ君のクラスを訪ねたようです。

このことは、結構私には意外なことで、げんちゃんは、友達が遠くへ引っ越しても、大して心は動かないのかな、と思っていました。友達とはいえ、そうしょっ中会ってたわけでもないし。

でも、げんちゃんは、学校で、ゆうすけ君を自ら尋ね、転勤の日取りなどを聞いていました。

12月になって、げんちゃんと二人で、ブティックを散策し、ゆうすけ君によさそうなプレゼントを選びました。げんちゃんは、とても精力的でした。自分の気持ちを出して、私が選んだバックより、最終的に選んだ真っ赤なショルダーバックがいい、と主張してきました。

確かに、無難な黒より、とてもデザインが素敵です。

ゆうすけ君のお母さんと、最後にお茶して、バックをわたしました。ゆうすけ君とげんちゃんは、ゆっくり会ってお別れする時間が取れなかったので、お別れの日、げんちゃんは、ゆうすけ君に電話をしました。ゆうすけ君の方の会話は聞こえませんが、げんちゃんの言葉は、それなりに、安心して聞けるものでした。

「もう行っちゃうの?」

「何で行くの?」

「へ~、フェリーで行くんだ~。」

「何時に出発するの?」

「フェリーに乗ったら何をするつもり?」

「どこに行くの?」
「ひょうごけん・・?ふ~ん。遠いな!」

「学校はどこに行くつもり?」
「気を付けてね。」

「プレゼントどう?気に入った?」

「僕とお母さんで選んだんだよ。赤でよかった?」

さらに翌日、フェリーの中からげんちゃんに電話をかけてくれたゆうすけ君、あとから、ラインでお母さんが、会話の様子を教えてくれました。

Y「今何してた?」
G「受験勉強してた。T高校に行きたいから。」
Y「僕の分までがんばってね。」

とってもほほえましく、優しい世界があって癒されました~。とゆうすけ君のママが書いてくれました。

ゆうすけ君は、もともと、げんちゃんよりずっと感じる力があるお子さんなので、今回のことも、街を離れるときに、「名残惜しいね~」、と何度も車中でつぶやいていたそうです。げんちゃんなら、そんな言葉すら辞書にないんじゃないかと思いました。

僕の分までがんばって、というのも、すごいと思います。

しかし、げんちゃんも随分成長してるんだな、と思いました。相手の立場に即した言葉選び、質問。なかなか好感度が高かったです。できないことが多いげんちゃんですが、げんちゃんが成長していけば、ソーシャルはそこそこ行けるのかもしれないな~と思いました。

高校になったら、少しずつ立体の学びをしてほしいです。友達作りや、集団で、自分を上手に出していくスキルなど。指示された内容を責任もってこなしていくことも大切です。社会に出たら必須の力を少しずつつけてくれたらいいな、と思います。

T高校は最近人気が高く、たくさん落ちるみたいですが、もし入学できたとしても、学校に丸投げはできません。むしろ二次元の勉強は、家庭学習がベースになるでしょう。

少しずつげんちゃんも、行動の目的や手段に、気持ちの焦点を合わせていくように、手探りしはじめたように思います。逃げもわずかずつ、克服しているように感じています。

少しずつ少しずつ、やはり、階段をあがっている。

ゆうすけ君の転勤は、晴天の霹靂でしたが、このできごともまた、心の糧となっていったのかな、と思います。

なんか、今年は、特別な年になったようで、いろんな思いが胸に去来しています。発達ママの人生は、心のひだが深くなっていくのかもしれません。

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  1. robo_223 より:

    ゆうすけ君の転校は残念ですね。一緒にT高校に通えたら楽しかったのに、と思います。

    しかし、こういう出来後を経て成長して行く部分もあると思います。げんちゃんも、心が動いてゆうすけ君の事情に興味を持っている様子がありますから、成長だと思います。自分のことや自分の趣味にしか興味を持てない子が多い中、げんちゃんは、会話にも広がりがあるため、確かにソーシャル面は凸部分だと思います。大切なスキルなので、そこが確認できたことは良い機会だったと思います。

    発達ママは、しなくても良かったはずの経験をし、知らなくても良かったはずの世界を知るので、経験に厚みが出て来ますね。私も色々なタイプの子の成長や親御さんの心境の変化を見ることとなり、人間というものの業を見たように思います。

  2. ゆうママ より:

    気の合う…というかなんとなくいい感じだと思っていた子が引っ越してしまうのは残念ですよね。息子も中1の頃、親しくしてたと思われる子が引っ越した時は私が動揺しました。寂しがってる割には、お互いにあっさりしていて連絡先を聞かないままだったので今は関係が途絶えてしまいました。でもその後も息子なりに他の子たちと関係を築けているようなので、きっとげんちゃんも大丈夫だと思います。ちゃんとお互いにお別れができてよかったですね。ママ同士もラインでつながっているのならまた会う機会もありそうですね。

    息子は「◯◯くんはどこの高校行くのかな?」とか口にしています。ちょっと気になる女の子の進学先も気にしているようです。残念ながら同じ高校はあり得ませんが涙

    今年は本当に特別な年になりました。価値観が揺らいだような気がします。人生が有限であるということも強く意識するようになりました。そんな時代に発達の子を育てるという、なんとも壮大な課題を私たちは突きつけられたのですね。コロナに対する政府の対応を見て、息子たちの将来を国に委ねるのは不安だなと感じました。もっともっと基本に帰って、大切なこと身につけるべきことを考えなくてはならない気がします。とは言うものの目の前に高校受験があります。息子もようやく志望校がしぼれました。いまだに私が誘導しなければ勉強しません。

  3. glow-gen より:

    ロボママさん
    一つ一つ遅い成長を遂げていますよね。
    げんちゃんのお友達には、自分のことだけとうとうと話す子もいます。相手がそのことに興味があるかどうか、考えることが課題です。でも、とにかく話せるのでげんちゃんより、言葉が出てきます。
     うらやましいですが、学校でトラブルを起こすことも多いようです。げんちゃんは黙っているので、トラブルが少ないですが、自分を表現することが課題。
     やはり、発達の子は、バランスが悪いです。

    でも、気持ちを入れることが少しずつできてきています。そうなると、全体がアップして、また一から一つ一つやり直してくような感じです。
    根気がいります。親は成長させられますね~。

  4. glow-gen より:

    Kさん
    お元気でしたか~。お引越しされてずいぶん経ちましたね。おじょうさんは、看護学校に入るようになりましたか~。なんか、意外でした。人と接するのにエネルギーがいる、と言っていたのに、サービス業の最たるところに行かれるなんて、びっくりです。
     私から見たら、賢いお嬢さんだな、という感想をもちましたが、生きにくさは相当なものだったようですね。体ががちがちで、マッサージが効果ある、と教えてくれたり、発達障害児どんぴしゃなわが子は、自分の状態を客観的に把握できていないのに、彼女は、しっかりメタ認知できて、いろいろ学ばせてもらいました。
     いろいろ苦労はあるでしょうが、お母さんがしっかり理解して応援されているので、だんだん先では楽になるのではないでしょうか。いつの日か、またお会いできたらと思います。看護師さんの資格をとって、その道だけじゃなく、発達のお子さんたちをサポートしてくれるようなお仕事もされたらいいように思います。当事者の苦労もわかって、なお、ちゃんと社会人でやっていける。
     彼女しかできない使命が待っているんじゃないでしょうか。がんばってくださいね。

  5. glow-gen より:

    ゆうママさん
    そいうでしたか~。同じような経験をされたんですね。連絡先もわからなくなってしまったのは、ほんとに残念でしたね。
    将来も、連絡をとりあうことで、胸を借りて、成長させてもらえたかもしれませんからね~。
    でも、出会いはまた訪れますよね。高校も決まったようですし、そこへ向かって、きっと内部変革がおこっているんでしょうね。げんちゃんも、T高校に落ちるかも、という思いは、いろいろ成長を促しています。
    少しずつ受験勉強という形を取り始めているような・・・
    げんちゃんも、まずは、自分で形だけの勉強を始めるようんなりました。とにかく、私の目を盗んでさぼっていたのが、それがなくなり、やがて、自分からほっといても机につくようになった。
    そこから先は、なかなかです。中身のあることをしようとしない。このステージが長いのなんの。
     でも、ほんとここ1週間・・・なんか、中身が入りだしたような気もします。まだまだ10パーセントくらいのものでしょうが、変化は感じます。
     いっきにいくことはないですね。なんでも、ひとつひとつ、階段をふみしめるようにのぼっていきます。

     心が動くと、あるとき、すっと次の階段に足がいくようなかんじでしょうか。お子さんも、中学卒業を前に、ルーティンじゃないことが次々におこってきたら、少しずつ少しずつ心のエンジンがかかっていくのでしょうね。
    その時は、ママがずいぶん楽になっていくのでしょうね。学年がかわる、学校が変わる、大きな変化がもたらされるときですよね。
     期待したいですね。ほんと。

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