日曜はパパも私も、出かける用事があって、げんちゃんを一人家に置いておくことになりました。
期末試験期間にも突入しています。私は、げんちゃんに、
「今日は、あなたは自分で自覚をもって過ごさないと、知りませんからね。T高校の入試も、この試験が左右するからね。T高校に落ちたら、あなた行くとこないからね。1年間家で一人ぼっちで過ごしなさい。」
これくらい言っておいてもやばいげんちゃんです。
最近げんちゃんは、バカの一つ覚えで、早起きだけはするようになりました。朝起きて、目玉焼きとか、ソーセージ焼くとか、これも、バカの一つ覚え的に準備します。一見すごいことのようですが、彼は、ただルーティンをこなしているだけのことがほとんどです。
昨日のシチューを温めなおして朝ご飯にしなさい、と言ってる日でも、インスタントの味噌汁を作ることをやめない、とか。
学校に行く時間が押していても、いつもと同じようにパターン通りのことをして、遅刻してしまったこともあります。
まあ、それでも、毎日やるので、最初より、手際はよくなっているような気もします。
さて、今日も、げんちゃんはパターン通りやって、私が出かけるころには、一人で勉強のスタイルに入りました。まあ、ポーズだけだよね~、思いつつ家を出ました。
夕方帰ってきて、げんちゃんに聞くと、
なんか、それなりに一日中勉強していたそうです。
「お母さん、T高校には何点とったら入れるの? 今度のテストで決まるんでしょ・・・」
げんちゃんは、そう言いながら、入試要項をごそごそ探っています。
おやまあ、そこそこ今日は入っていたのかな~? 私はさっぱりわかりません。もはや、げんちゃんの外側だけを見ても、げんちゃんが抜いているのか入っているのか、私にはよくわからなくなっています。
ただ、少なくとも、持てる能力を最大限出して、背水の陣で臨んでいるというところには、絶対行ってないことだけは確かですけどね。
よく観察すると、最悪ではない様子・・・
げんちゃんは、入ったり抜けたり、短い時間で繰り返している、と最近S先生が言っていました。入っていると思っていても、次の瞬間抜く。そして、今や、げんちゃんは、自分が抜いているという状態を、ちゃんと把握できるようになっています。自分の自己意識もずいぶん出てきたために、かえって、やりたくない、とか、めんどくさいとかいうのも、明確に感じ取れるようになり、自ら確信犯的に抜いているようです。
抜くときは、頑張っているアピールをしてきます。たとえば、過換気みたいに、ハーハー息をしたりするのもその一つで、そういうときは、もっともらしい御託を並べたり、やりたいんだけど、できないんだ、なんて同情を買うような演技もしてきます。まあ、相当成長したな、とも言えます。
そういうげんちゃんのこずるい演技も、かなり把握しているのですが、今日は、けっこう入れたのかな~と思ってしまいます。
よくわからなかったので、S先生に電話しました。
「まあ、今日は、少しは入れたんでしょうね。でも、油断すればすぐ抜く。今は、入れる、ということが目標ではないです。げんちゃんは、入れても一瞬。そして、自分がそれに満足すれば、次はまた抜いてすごします。今は自分で入れた状態を継続するというのがテーマですよ。明日、抜けていなければいいですが、どうでしょう。1週間入れ続けることができれば、次の段階でしょうね。」
なるほど・・・オンとオフを、もはや把握できるようになっているげんちゃんは、継続できない、という問題にぶち当たっているわけです。入れた、ということ、喜んだりするステージではない、ということなのです。果たして明日はどうなんでしょ・・・
あえて試験前ですが、絵画教室に行かせることにしました。そこでどんな行動ができるか、抜くのか抜かないのか、見守るしかありません。
げんちゃんという子は、ちょっと気持ちを入れてがんばったと、自分がなっとくしてしまうと、その後、ドカンと落ちて、平気で1週間2週間浮上してきません。もしかしたら、明日から、恐ろしい低迷が始まるのかもしれません。なんか、ちょっと恐怖です。
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ロボママさん
>基礎的な意識力はコツコツから生まれます。さらに本人のチャレンジ精神が出て来れば一気にゴー!です。
ほんと一気に行くことはありませんね。意識が入っているかどうか、と言う認識さえまったくだったのが、やっと自分で把握できてきました。
そこに来るのに、何年要したことでしょう。めんどくさいことからは逃げる。気持ちはいれず、楽な圧でやる。
それじゃだめだから、いやなことでも入れよう・・・とすれば、ずいぶん伸びると思います。
しかし、本人にとって、そういうことはとても疲れることなのでしょうね。なかなか及び腰で、おそるおそるですね。
ものを覚えたりするのは、意識の力がいります。認知症の老人と同じで、意識が抜ければ、知能もぐんと落ちてしまうようです。
そういえば、げんちゃんの昔は、テストの意味もわからず、ただその日その日を生きている亡霊のようでしたから、勉強などもできるはずもなく・・・
それが、今では、昔とはぜんぜん違う理解力が出てきたから、確かに、意識の力は、IQさえも育てるんだな~と思いました。もちろん、まだまだですが、昔と比べれば、やはり、ほんとに伸びたと思います。
恐るべき意識です・・・
みかんママさん
悩ましいですね~。能力があるのに発揮できない。大なり小なり発達の子の陥るところですよね。
がんばろう、と思ったのは嘘じゃないと思うけれど、やはり続かないんですよね。
それは、気持ちを入れ続けるのがとてもきついからなんだと思います。
でも、S先生の言うには、少しずつでもやっていれば、だんだん慣れるそうです。しかし、そうは言っても、私たちにはわからないきつさがあるようです。
げんちゃんもそこでいつも葛藤しているようです。やらなくちゃいけない、ということは、やっとわかってきたようで、やること自体からは逃げなくなったのですが、なんせ、中身空っぽで、やったという事実だけ作ろうとします。
お子さんは、やりたい、と思ったことは、けっこうばりっと入れることができるので、あとは持続ですよね。
げんちゃんは、まだまだ、バリっと入れるのもいまいちです。
息子は一人では意識を入れることはできてないですね。一人で家に居させたら、勉強はおそらく全然進めることはできないと思います。まだまだだなぁと思います。
息子が意識を入れ続けるにはまだまだ外からの働きかけが必要です(涙)げんちゃんは途切れながらでも意識を入れることができるのはすごいですね。
げんちゃんは意識を抜いている時、思考はスリープ状態でしょうか?
うちの小学5年生の息子は頭の中が多動という感じです。色々な思考を目まぐるしく巡らせ、知っている情報がブワーッと頭に溢れるようで、やらないといけないことへ意識を注意を向けていても、また、向けようとしても背いて違う方へ引きずられます。
結果、何事も中途半端、詰めが甘いです。
頭の中の多動が多いですが、人からあれこれ指示されたりマルチタスクの負荷がかかると強制スリープモードに入り、とにかく早く終わればいいとばかりに適当にその場しのぎをします。
こんにちは。
私も週に1回か2回、とんちゃんを一人にして出ていくことがあります。
2時間足らずですが。
その間宿題をやらせておりますが、まーー、本当に途中で意識が切れたことがよくわかります。
台形やひし形、平行四辺形などの面積を求めるのですが…
÷2を忘れたり、割る必要のない平行四辺形で割ってみたり…
これらを組み合わせて求める複雑な形の面積となると、めちゃくちゃです。
どうやって解くのかはわかるようです。(聞くと答えます)
が、意識が続かないので、計算途中で終わってみたり、どこまで計算しているのかわからなくなったり…
今週の土曜日は運動会です。
翌々日の月曜日は代休です。
仕事休んで一日付き添うつもりでしたが、どうやら無理そうです。
以前、午前中だけ一人で留守番させたことがありますが、家の中はとんでもないことになっていました。
課題は全体の1割しかやっておらず、色々なおもちゃが散乱していました。
やはりまだ長時間一人にしておくのは無理ですね。
げんちゃんクラスでようやく可能ということですものね。
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高校に落ちたら、行くところがないよと言っているのですね。
ほぼ同じことを私もとんちゃんに言っています。
「勉強もしないで適当にやり過ごしている子は、Y中学(地域の学校です)から来ないでと言われるよ
。行くところがなくなっちゃうね。どうするの?」と。
義務教育なのでね、本当は行けるのですが。
これぐらい言っても心に刺さるかどうかと思います。
その時、とんちゃんは「みんなは?」と気にします。
みんなと同じ学校に行きたいという気持ちがあるようです。
残り一年は、その辺をうまく使いたいです。
インスタント味噌汁…
ちょうど二週間ぐらい前、とんちゃんに初めてやらせてみました。
味噌を絞り出せませんね…
具はさらさらしているので、袋を開けて逆さにしただけで出てきますが、味噌はそうはいかない。
絞り出すという動作をしたことがないのか何なのか。
まーーびっくりでしたよ。
げんちゃんは着々と階段を上っていることは、間違いないようですね。
随分変わりましたよ。
オンオフを把握できているのですもの。
中学校の学習をあれだけこなしてきたのは、立派ですよ。
私はビビっています。
とんちゃんに中学の内容は無理だよなと。
福岡には、よい高校がありますね。
こちらにもそのような学校があるといいのですが。
聞きませんね。
調べ切れていないだけかもしれません。
ゆうママさん
げんちゃんは、意識障害のレベルが、たぶん、かなりひどい方だったと思います。なんというか、完全放心状態のような・・・動くのは、感情のみ。また、その場の思い付き。
今やっと、普通の発達障害の人のレベルにきたのではないか、と思っています。ある程度、抜いても、ルーティンならこなす。げんちゃんも、やらなきゃいけないという思いはつけることができて、形はやっていますが、ほとんど入っていないと思います。
入れる、というほんとの意味がまだわからないのではないか、と思います。
この状態をゆるせば、一生発達障害の思考パターン。外側だけをとらえ、何とも思わないという人間でいっちゃうんだろうな、と思います。
ここから先は、ほとんどの発達の人が、こえられないところなんだろう、と思っています。
一見外側だけ作っているということで、私さえ油断しますが、ここからこそが、勝負なんだろうな、と思います。
勉強は、それをあぶりだすよいアイテムです。げんちゃんは、やっているけれど、名詞の複数さえ、しどろもどろだったりします。つまり、まったく入れずにやっていますよね。頭が痛いです。 1
夏みかんさん
なるほど~。げんちゃんとはぜんぜん違うタイプの意識障害なのかも、と思って読みました。げんちゃんは、入れる、ということも体験していると思います。でも、とにかく、きついから、流して、表面をでっちあげる、ということにまい進しています。
お子さんは、心の芯でものごとをとらえようとしていけば、どれが大事でどれを先にする、とかわかっていくのではないでしょうか。でも、やはり、意識障害という壁のため、そこで放棄してしまう。
げんちゃんは、そもそも捉えない・・・というレベルだったので、もともとがげんちゃんより高いところにいるんでしょうね。
今でも、げんちゃんは、捉えようとするということをいやがります。
最近は、自分が楽でいられるだけ、表面をとらえるところだけ、軽く意識を入れているような感じです。本質をとらえようとするとこまで、自分に圧をかけたりはしていません。まだまだ、目標のところに引っ掛かりもしていない感じです。
ただ、以前のような、放心状態的なことは少なく、生活の抜けのひどさは、ましにはなっていますね。
とんままさん
おっしゃることがよくわかります。げんちゃんも、一人にしていると、意識低下がはなはだしくて、もどすのに相当な時間とエネルギーがいるので、一人にしておけませんでした。とにかく、夏休みなどは、私の仕事をなんとか調整し、K先生にもお願いして、彼を一人にしないで、トレーニングするようにがんばりました。
周りはそれを見て、やらせすぎと思ったり、よくがんばってるね、と思ったりしたようですが、そうではありません。
放置すれば、亡霊のような精神病患者と言う風になり、おそろしくてできないのです。
今でも、たとえば、そこで待ってて、などと言うと、1時間でもなんか、ボ~っと待てるんじゃないでしょうか。はたからは、良い息子さんですね、となるかもしれません。でも、退屈とか、いらいらいとかなく、意識低下させて、ボ~と待つのでしょうね。
少しは、まだ、とかちょっとイライラする時もあるのでましになってきてますが、昔は、まさにぼ~っと待つ・・・でした。
高校は、とてもいい高校です。しかし、げんちゃんには合いません。でも、カリキュラムなどがベストなので受けさせます。しかし、もしは入れれば、しょっちゅう学校に行って見たり、早退させホームスクールやお稽古ごとなど、とにかくプログラムを組むつもりです。あの高校に一日通わせたらやばいだろうな、と、実は思っているのです。
かといって、普通の高校は、カリキュラムに無駄が多く、自由度もないので、さらにだめだし。
味噌汁わかりますよ。げんちゃんも、最初に朝ご飯に取り組ませたときは、教えのが吐き気がしました。
でも、やらせていけば、やはりできる。忍耐してやらせるしかないですよね~。
食事作りとかでも、ルーティンになってしまうと、効果もなくなります。少しずつネタをかえて、彼にハードルを作らないといけないです。
それに、時々考えられないような非常識を平気でやります。たとえば、風呂掃除の洗剤をありえないくらい大量にふりかけるとか・・・恐ろし限りです。
とんままさん
中学の学習内容、最初はくらくらしました。小学校でもやばかったのですから・・・
気持ちを入れず、関係性もつかむのを放棄する。そんなげんちゃんが、中学にはいったとき、必死でこっちが持ち上げましたよね~。中1のテストなど、私のテストの何物でもなかったです。
もう疲れ果て、やってません。それに、今は、そうやって持ち上げることに意味がなくなっています。
わからない、というポーズをすれば、誰かが教えてくれる・・・その甘えをうちくずさないといけないからです。
でも、1年のときは、とにかく、甘えとかいうより、人になっていなかったと思います。人の形をなんとかとらせないと、学校に行く意味がない・・・そんな感じです。
考えれば、やはり、この3年間で、ずいぶんステージがかわっていますよね。
先日、チームで配られた大切な書類を置いてきてしまい、コーチへの報告も悩んで悩んでやっと息子自身で言え、近々またペナルティが入る予定です。
今月末が試験で、今まで試験勉強やる気になれなかったのですが、今回の書類の件で、チームの点数(325点)を超えざるをえない状況になり、本人かなりやる気になり、意識がバリっと入りました!
今までになく、集中して勉強に取り組んでいます。
試合の持ち物の準備もやっと本人がやるようになりました。
本当にクラブチーム、息子にとっては有り難すぎる環境です^_^
みかんママさん
そうですか~。よかったですね。せっかく能力があるのに、発達の特性が邪魔をしますね。
この子たちは、心を自由に動かせず、かなり、硬直したような感じですから、スイッチがなかなか入らない。入らないまんまで終わってしまう子も大半です。そうなると、心の問題ではなく、単なる知的に低い、と片付けられてしまいます。
まさに、お子さんの例は、スイッチのオンオフの典型的な例ですね。しかし、今後、やらなくてはいけない、という気持ちを、自分で起こして行動に移せるようにならないといけませんね。そこが難しいですね。げんちゃんなどは、スイッチがほんとに入りませんし、過去入ったことがないので、お子さんのようにばりっとやった経験もない状態です。
入れば自分で深堀りできるお子さんは、かなり上のレベルだな、といつもおもいます。しかし、自分がやる気がしない、という状態と、やる気になった、と言いう状態をしっかり把握させる、フィードバックさせていくといいのかもしれませんね。その結果が全く違う、やらないともったいない。そういう自覚をつけることが課題なのかもしれませんね。
まあ、それは、どのお子さんもいえることなのかもしれませんが。 1