ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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チャレンジをしなければ、現状維持さえ難しい。

> 先日学校の校門に立って、挨拶運動をしました。

この時、小学校の支援クラスで、ずっといっしょだった一学年下のA君がやってきました。

彼が小学校に入学してきて、小学校に情緒のクラスができました。
げんちゃんは、2年の半ばから支援クラスのお世話になったわけです。

 A君は、小1の時、本も読むし、座って書字もできていました。対して、そのころのげんちゃんは、毎日のように教室逃亡をしていて、勉強どころではない日々をすごしていたのです。

 そのころの私は、彼を見て、うらやましいなあ、思っていました。

やがて、げんちゃんは、その子が気に入ったのか、5年生くらいまでA君をを追っかけまわして迷惑をかけていました。どちらかと言うと静かな子でした。家族は、彼に圧をかけるのをさけていました。4年の男性教諭は、結構厳しかったので、その子の母親は、A君が先生をいやがっていると言っていました。

 そう、彼は、げんちゃんよりは、感受性の強い子だったのかもしれません。
 その子は、げんちゃんより、見込みがあるんじゃないかな、と思いました。私は、何度もママに、改善へ努力するようにおせっかいをやきました。・・・
そのたびに、
「この子に勉強を教えると、私がストレスだからいい!」

と言っていました。

挨拶に立っていた私の脳裏に、走馬灯のように、小学校時代の彼がよぎります。とっさに声をかけました。

「Aちゃん、おはよう。げんちゃんのママだよ。覚えてる?」

彼は私に気づき、こっちを見ましたが、その視線はとても弱弱しく、彼が小学生のころより、なんだか、後退しているのでは、と言う印象を受けました。
ちょっとしたショックが私を襲います。

彼は、小学校の時、私が話しかけると、無表情にうなづいたり、一言二言言葉を言って通り過ぎていましたが、その日は、なぜかフラッと寄ってきて、私の手に、軽くタッチしました。笑うわけでもなく、挨拶するわけでもなく、なんだか、自分の世界にいるようです。

すると、彼の支援クラスの先生がやってきました。
「〇君、いつもの水やりするよ~。」
先生はそう言って、巻き取ってあるホースを伸ばさせて、玄関の花壇に水をかけさせ始めました。

彼は、中学では情緒のクラスではなく、知的クラスにいるようです。
この国の支援計画は、情緒クラスは、普通のクラスと同等のカリキュラムをしないといけない、というきまりがあるようです。それに対して、知的クラスは、中学のカリキュラムの義務はなく、かわりに、作業のようなことを入れることが明記されていたと思います。

だからこうやって、始業時間前に花の水やりが彼のカリキュラムになっているのかもしれません。

彼の弱弱しい視線、挨拶もろくにできない応対。小学生のように、水やりから始まる一日。ショックですが、これが今の彼なのだと認めないわけにはいきませんでした。

2年生の時、明らかにげんちゃんよりできることが多かった彼です。げんちゃんがいつも一人ぼっちですごしていた時も、彼には、いっしょに行き帰りする友達もいたように思います。去年、彼が、同じクラスにやってくるのを、私はひそかに待っていました。でも来なかった。

げんちゃんが6年生の時に受けた知能検査が、小1の数値と、さして変わらなかったので、私はがっかりしました。しかし、その時、担当の先生から言われた、

「お母さん、普通6年生になると、ほとんどの子が落ちているのに、げんちゃんはキープしています。これは、親子でがんばってきた結果だと思いますよ。」

という言葉に、光が当たりました。

そういうことだったのか~。

小さなビーズを並べるような進化でも、それを積み重ねてきたげんちゃんと、学校におまかせになっていたA君。

その差は、あまりにも大きく、声を失いました。

発達障害は、意識の障害。心を動かしてやらずに放置すれば、現状から伸びないのではない。

 どんどん下降線をたどって、もはや、何の異常も見られなかった脳さえ(CTなどで異常がみられる子はほとんどいません。)異常をきたし、上がろうにも、手遅れ、と言うことになってしまうに違いない。

「人は、努力を惜しめば、現状維持ではなく下向だ。」

Sさんのセリフが身に沁みます。

チャレンジをしなければ、決して現状維持さえ無理なのだと、呆然として岐路についた私でした。

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  1. ゆうママ より:

    おっしゃること、とてもよくわかります。
    今の支援教育はグレーな子も障害者にしてしまうような印象ですね。息子の小学校でひとつ上の学年の子が小4から支援級に移りました。やんちゃな子で喧嘩っ早くて、おそらくクレームがたくさんあったのだと思います。支援級に移ってから表情がみるみる変わりました。落ち着いた…と表現されるのかもしれませんか、生気が失われたような感じです。中学でもそのまま支援級にいきましたが、行事の時は先生に付き添われ、障害者ぜんとなってました。本当にもったいないです。
    息子もクラスの子と少しトラブった時(今でもその保護者の方が言いがかりだと思っていますが、すごいクレームを学校に入れました)支援級への圧力がかかりました。
    げんちゃんは支援級に籍はありますが、ママさんの采配が素晴らしいし、S先生がいらっしゃるので、げんちゃんは順調に成長していますが、私はあの時支援級に移ったら、ひとつ上の子と同じ道をたどったと思います。
    学校にお任せしてはいけません。ステレオタイプに障害児の指導をします。こちらの支援級も土いじりの時間が多いです。こどもたちは本当にそれで満足してるのか?もっともっと能力の高い子たちだと思ってみています。 1

  2. ゆうママ より:

    耳の方は大丈夫でしょうか?
    自覚していないストレスがかかってるのではないでしょうか?どうぞご自愛くださいね。 1

  3. glow-gen より:

    ゆうママさん
    たぶん、私たちは、自分の子を障害児という枠の中では捉えていないと思います。しかし、一般には、(かつての私でさえ)障害児という枠の中で、この子たちを捉えていると思います。
     人って、枠をつけてしまうと、そのようになって、枠より小さくなることはあっても、大きくなっていくことはないと思うのです。
    支援クラスに行ってるというだけで、げんちゃんも、普通クラスの子からは相手にされませんし、それなりの扱いを受けると思います。自分も、自分に枠をつけてしまうかもしれません。
    母親も、目線がひくくなるかもしれないし。
    そうなると、ほんとに、そのようにしかなっていかないんですよね。だから、支援クラスに置くことは、別段悪いことでもないのだけど、親自身が、枠をつけずに頑張る必要があるんじゃないか、と思っています。
     では、普通クラスに入れさえすればよいか、と言えばそれも違う。ゆうママさんのお子さんは、ママのしっかりしたサポートがあったから、お子さんの立場を行かせたけれど、そのまま丸投げでは、支援クラスにいるより、悪い結果をもたらす場合も出てきますよね。
     やはり、その子の現状をしっかり見極めて、どっちのクラスにしても、人として、当たり前に生きていけるように、努力をさせることなのかもしれませんね。
     
     そのスタンスが、学校にもしっかりあれば、どちらのクラスに入っても、うまくいくのかもしれません。しかし、やはり、枠の中でとらえてしまっているので、ともすると、支援クラスにいると、落ちてしまうのでしょうね。
     それと、カリキュラムもいけません。知的クラスが作業ばかりというのは、やばいです。友達の中1のお子さんは、理科や社会になると、けっこう気持ちが入るのに、おしえられることは、国語と簡単な算数だけ・・・・かわいそうです。
     そこは、パパが、学校を休むのを罪悪と考えているので、どうしても学校主体になってしまって、伸び悩んでいます。このままだと、決まりきった福祉の枠に突入です。
     でも、その子は、私から見れば、げんちゃんより、ずっとできるものもあったし、体も柔らかく、発達の子にしては、けっこうしなやかだな~と思うんですよね。国語力もつければ、げんちゃんより、つくんじゃないかな~。

    もったいないな、と思います。たぶん、親自身に枠があるように思います。

  4. glow-gen より:

    ゆうママさん
    それから心配してくださってありがとうございます。耳は、セルフケアと抗生剤予防投与しながら、毎日少しずつ聞こえるようになっています。Sさんに、がんばりすぎてはだめ、と注意されました。
     がんばっているつもりはないけれど、やはり、等身大で、力まないのがいいのでしょうね~。長距離ランナーの意識で、ぼちぼち、いや、長距離散歩くらいがいいのかも。
     ところでげんちゃんは、私の耳を心配することは、まだあまりないようです。まだまだ自分のことで精いっぱいなんでしょうね~。

  5. robo_223 より:

    現状維持も精一杯というのは、私も痛感しています。高校からは一般の子の伸びは加速しますし、課題も難易度が上がっているので、こちらはアップアップです。

    ですから、ここで大きくステップアップと考えるよりも、特に高校生からは現状維持でも充分だという気持ちで行こう!と決めていました。そのように精神的に余裕を持っていた方が上手く行くことも多いように思うからです。

    でも、おっしゃる通り、ある程度は頑張っていないと逆に現状維持なんて全く無理な話しですよね。何しろ自分でつかんで伸びて行く力が弱いのですから。

    きっと、今年度の後半にはげんちゃんにも変化が見られるとは思いますが、それがどの程度なのかは分かりませんので、基本的には長期スパンでジワジワ伸びて行く方向で考えていらっしゃるといいと思います。それだって実はすごいことなのですから。今の時点で少しでも伸びているというだけでも大健闘なのは、他のお子さんをご覧になれば分かることだと思います。

    まず、げんちゃんは素直です。素直さは宝です。伸びる原動力です。げんちゃんママさんの真っ直ぐな愛情のおかげだと思います。

    げんちゃんママさんの場合は、発達育児だけでなく、責任あるお仕事もされていますので、日々のストレスはいかほどかと思います。

    どうってことない仕事しかしていない私ですら、最近は気分も体調も不調なのですから、げんちゃんママさんはコロナ関係のことなどで、きっと疲れてらっしゃると思います。

    くれぐれも無理はされませんようにお願いいたします。 1

  6. glow-gen より:

    ロボママさん
    ロボママさんは、今までもほかの発達障害のお子さんを指導したりされていらっしゃるので、この時期の普通というのをよく知っているんですね。
    私は、ここまで差がつくんだ~ってびっくりでした。
    学校の先生は、げんちゃんがもともと、今の感じくらいに思っておられると思います。
    でも、はっきり言って、元の状態の延長なら、支援学校だと思います。情緒のクラスだった先輩の一人は、中学から支援学校に行きました。げんちゃんより、勉強できていたと思います。
    高校からは、普通の子と同じ土俵というより、彼の特性や特技を伸ばせればな~と思います。げんちゃんのとびぬけたジャンルがあるはず・・・なんて、思っているのです。
    まあ、そこが親バカなんだけど。
    でも、つなげて考える、秀才系もあこがれますよね~。げんちゃんが、私に、びしっと賢~いアドバイスなんて振ってきたら、くらっとしますよ。
     まあ、今は、
    「つなげて考えろ~。」とヒスおこしそうになるレベルですけどね。
    しかし、勉強はほんとに楽になってます。あ、もちろん、昔よりってことで、大変なのはかわりないのですが、
    自分でほっておいてもやったりしているので、びっくりですよね。
    私が、ズームで仕事している間、げんちゃんは、英語の発音練習を、2階に上がってやっていました。そういう気の使い方できるようになったんだな~と思いました。
    あとは、もっと質問ができるようになったり、捉えるポイントをしっかりつかんだりできたらいいのですが、なかなか課題は山積です。

    高校は、5年くらい足ふみできる学校みたいなので、少し続度を落として、今まで.なかなかできなかった広がり、ということをつかませたいです。ただ勉強だけをやっていたのではつかないことですよね。

    今日は、焼き飯作らせました。見てると、少しはましになってきていますね。

    心配かけました。耳は、毎日少しずつ聞こえるようになっています。なかなか治らないらしいですが、私は、日に日に回復です。ありがたい!

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