ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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見ていても見えず、聞いていても聞こえずのげんちゃんの野球合宿

>合宿レポート・・・

げんちゃんは、合宿から帰って、いつものように、ぼけ~っとだんまりでした。私は、いろいろ質問します。たぶん、良い合宿でも、あとの検証をしてやらないと、げんちゃんは、モチーフを相当捨て去ってしまうのだと、今までの経験から感じます。

パパ「楽しかった?」
「うん? まあ、そうかな。」
パパ「どんな練習したの?」
「う~ん。・・・投げて~、その時に、走って、そこに球を投げていく練習とか・・・」(やれやれ、まだ説明が未熟・・・)
パ「盗塁練習?」
「ま、そうかな・・」
パ「試合はしなかったの?」
「したよ。」
パ「勝った?」
「同点だったから負けた。」
ママ「え?同点だったら引き分けでしょ。なんで負けるの?」
「知らない。」
マ「知らないって、おかしいでしょ。」
「あ~、おかしいね。」
ま「おかしいと思わなかったの?」
「思わなかった。」
パ「あのね、普通は、引き分けになるのが、負けになるなんて不思議だな、と思うんだよ。だから、どうしてかな、って思うよ。」
「あ、そうなの?」
マ「そうだよ。普通の子は、おかしいな、と思って、周りの子に聞いたりするの。げんちゃんは、周りの子に尋ねなかったの?」
「いや。」
マ「あのね。そういうとこがげんちゃんの課題なの。・・・何にも関心がないから、だれもが疑問に思うことを、ぜんぜん気づけないの。気持ちを入れて、聞いたり見たりしていたら、次に、なぜかな、とか、知りたいな、とか、心が動いて、次の行動が出てくるの。でも、げんちゃんは、何にも関心がなくて、気持ちを入れず、ぼ~っとしているから、見ても聞いても、結局、何にも入ってこないのよ。
 そういうことをしてきたから、いまだに支援クラスにいるわけよ。」
「うん。」

そのあと、たぶん、トーナメントの不戦勝リーグに対するハンデなんだろうと思われたので、それを説明してやりました。
パ「トーナメントの関係でそうなってるんじゃないの? 」
「あ、そうそう、そうだと思う。」
パ「トーナメントってわかるの?」
「わかるよ。」
パ「じゃあ説明して。」
「・・・・」
パ「じゃあ、いくつチームがあったの?」
「・・・6個・・?」
パ「6チームと言う方がいい。じゃあ、最初の試合で、何チーム残るの?」
「え?5つ?」
パ「はあ? じゃあ、一つの試合では何チームが対戦するの?」
「4つ?・・3つ?」(やれやれ・・・)
パ「え 一つの試合で3つのチームがいっぺんに試合するの?」
「違う。二つ。」
パ「じゃあ、二つずつ試合するんだろ。じゃあ、最初の試合でいくつ残るの?」
「4つ?」
パ「はあ?つまり、二つずつ試合したら、勝ったチームは全部でいくつになるの?」
「3つ」
パ「そうだろ、そうしたら、次はどうなるの?」

やれやれ、全部書いてたら大量になるので、この辺でやめますが、理論的に説明するどころか、理論的なことを図なしに、聞いてしっかり理解することも難しいげんちゃんです。
でも、まったくわかってないか、というとそうでもないところもあります。説明したあとに、自分でまた説明させなおします。その時に、紙に

”なぜげんちゃんのチームは引き分けだったのに、負けたのか?”

という質問を書いておきました。トーナメントを説明するだけではなく、この目的をしっかり把握しながら説明させていく。図説し説明する間、目的意識はすぐにふっ飛びますから、何度もそこに帰結させます。

だからどうして?最後にまた目的の問いにもどしてやると、
「こっちのチームの損とこっちを、同じにするために負けたの。」
と図を指さしながら説明します。まあ、言いたいことはわかる。そこも、わからないのかな、と思っていたので、ちょっとほっとします。

少しは友達とも話した様子です。(相手から話しかけられたみたいだけど。)そして、バスから見た海がとてもきれいだったようで、次の日K先生のもとで書いた作文は、げんちゃんの良さが出てました。

波一つない海に、ビー玉のようなオレンジの夕日がとても美しく、夕日の下にしかれたマットのようで、僕はすごく感動しました。「千と千尋の神隠し」の、海を電車で走るシーンよりも、すごいと思いました。すごく絵になる景色で、「ここは、天国なの?」と思うくらい素晴らしいものでした。

さらに、マインドマップで、合宿は行きたくなかったけど、行ってみたら楽しかった。と言っていました。

合宿後、こちらが誘導してやれば、それなりにいろいろ出てくるげんちゃんになっていることは確かです。昔なら、何も出てこなかったですからね~・・・

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  1. とんまま より:

    会話を読ませていただいて、まるでとんちゃんがしゃべっているみたいでした。
    同じですね…
    しかし、芸術的な表現はピカイチですね。
    素敵です、うっとりしましたよ。

  2. robo_223 より:

    げんちゃんの作文は、げんちゃんの素直で純粋な気持ちが表れていて、とてもいいですね。こういうところを大切にして行きたいですよね。

    事前事後学習をたっぷり行うことで、合宿からより多くのことを学べますよね。こういう地道な働きかけこそが、結局は大きな成長につながっていくのだと思います。

    経験させっぱなしでは、自分のアンテナに引っ掛かったところだけ、拾って帰ってきて、なかなか視野が広がらないですからね。こういうポイントやこういうポイントを見て帰って来るんだということに気づかせることが必要ですね。

    roboにも、誰々はどうしてた?などと人の動きや心情に興味が向くように質問して来ました。誰がうまくて、誰が頑張っていて、誰が活躍していたか、なんてことも、見るべきポイントなので、そういうことも質問することによって、興味を持たせるようにしていました。

    今は以前より人に興味を示して観察するようになりましたので、聞いている方も楽しくなって来ました。

    ところで、ウイスク4でワーキングメモリと作業速度が他の能力より低い子は意識の課題がより大きい子なのかもしれないと私は思っています。roboはまさに、そのタイプなので、実は意識の問題がとても大きい子だと思っています。

    ウイスク4は、4つの評価に分かれていて、言語能力と知覚推理が一般的な知能で、これは、すぐには変化しないようです。それに対して、ワーキングメモリと作業速度はモチベーションや環境によって、変化しやすいものなので、やはり意識が入りやすいか入りにくいかが、そこに表れているように感じています。

    つまりroboも意識の課題が大きいからこそ、私は意識の問題に注目して来たのだと思いますが、他のお子さんにも存在する問題だと思います。

    意識に働きかけて、必ず外側が変わるかどうかは、はっきりとは誰も言えませんが、げんちゃんも意識の問題が大きそうなので、地道に意識に働きかけていくことがとても良いと思います。

    roboの場合は、逆に他に伸ばす方法はなかったと思います。

  3. ゆうママ より:

    げんちゃんの作文はとても詩的ですね。私たちが見えてる世界とは違った捉え方をしてるのかもしれないなぁと息子を見てても感じます。わたしが見えてないもの、気をとめなないものをよく見てますから。たぶん、アンテナにひっかかることろが違うのだと思ってます。

    2年になりクラス替えがあり、先生も友達も変わりました。変化に弱いと言われるこの子たちなのですが、意外と平気な息子です。全ての変化に弱いのではなく、とっても細かい変化が嫌だったりして、あらためて文化の違い?を感じてます。誰と同じクラスになったかより、教室の場所が変わったこと、ロッカーが二つになったことを一番に話してました(苦笑)

    見ていても見えず、聞いていても聞いてない。まさにその通りです。どこが重要なのか?がわかってない、というか違うのでしょうね。

    意識のはいるポイントが違う、そんなことも最近感じてます。でも違うところに入った意識を、こちらが向けたいところに向けさせるのは本当に大変です。どうなることやら?!です。

  4. glow-gen より:

    とんままさん
    理論的に話せないし、理論的な会話は理解できない。絵におこしたりして補足しないと、なかなか、言葉が聞こえてくるだけでは、どういうことか理解しにくいです。
     だから、中学2年の授業やホームルームについていけるとは思えません。でも、意識を入れると、早くそこも治るのではと楽観的です。中2でこの理解力なんて、ほんと、普通なら絶望的ですよね~。

    まあ、でもぼちぼちです。
    しかし、小学校までいっしょだった情緒クラスの後輩が、同じクラスに入ってきていません。

    げんちゃんより、IQ高かったはずなのに・・・やはり、IQはちゃんと圧をかけてがんばらないと落ちるものなのかもしれません。

    意識が入っていない学習は、ほんとに非効率ですが、やらないわけにはいかないですよね。

    担任の先生は、新任なんて、ちょっと不安ですね。知的障害、イコール制限をつけて教える、なんて常識がつかないように、しっかりとんままさんがミーティング重ねていくといいかもですね。きっと、彼も勉強になりますよ。
    一筋縄じゃいかない子供たちですからね。

    前の先生に連絡取りたいという気持ち、とってもわかります。いまだに、年賀状だけは続けてだしている先生も幾人かいます。

    成長した姿を見てほしいですものね。
    とんちゃんは、げんちゃんに似ているみたいだから、ママの苦労は大変なものですね。
    思春期になってくると、それが露呈するかもしれません。
    でも、また新たな一年、トライあるのみですね。がんばりましょうね~。

  5. glow-gen より:

    ロボ君は、いろんなことができているお子さんだから、コアな部分に早くから気づかれて、がんばっておられたんですね。

    げんちゃんはできないことが多すぎて、意識のことに集中したトレーニングはやっと今からです。
    はたらきかけても何も出てこない、ということもあって、出そうにもぜんぜん、という感じでした。

    なんせ、マインドマップなんてことがそもそもできなかったです。
    やっと、今、そこにたどりついた、そんな感じです。

    昨日は、げんちゃんが一人で家にいて、勝手に、自転車で放浪したみたいです。
    あとから、どこに行ったか聞いたら、隣町の名前を出して、
    「社会の先生が、徳川家康に関係する場所を教えてくれたから、探してみたんだけど、わからなかった。」
    と言いました。ちょっと感動しました。目的がしっかり定められて行動する、なんてことは、げんちゃん、なかなかないことでしたからね~・・
    最初は目的があっても、どこかとんちんかんです。
    そうそう、すぐにお風呂入るとわかっているのに、洗面所で髪を洗ったり、変なことばかりします。
    クローズアップされたことのみ、ぱっとやってしまうんでしょうね。

    まだまだげんちゃんが自立するまでは、程遠い道のりです。笑

    でもやっと、マインドマップ的に聞いてやると、なんとか出てくるようになっただけ、ほんとに楽になったといえます。

    反抗期も完全なくなったわけではありませんが、少し人間になってきたような・・・
    その点、ロボ君は、ずっと昔から人間になっているのでうらやましいです~。
    つながりません。笑

  6. glow-gen より:

    ゆうママさん
    >意識のはいるポイントが違う、そんなことも最近感じてます。でも違うところに入った意識を、こちらが向けたいところに向けさせるのは本当に大変です。

    そうそう、ほんと、自分の世界観にどっぷり入らせるのもよくないし、かといって、そこから上手に正しい場所に移してやるのも大変だし。
    難儀なことです。

    げんちゃんは、表情でわかりますよ。私たちは、みんなで”バカ顔”と呼んでますが、へらへら、鼻の穴を膨らませているときがそれです。
    自分の世界にどっぷり・・・そんな時は、ばしゃっと、水かけるみたいに、こっちの世界にもどそうとがんばります。

     意識入っているときは、けっこうしゃきっとした顔してますが、なかなかないですね。そんなこと。きりっとすると多少はいかしてるのに、なんか、バカ顔の時間が多いげんちゃんです。

     学校でも、とらえてくるべきところがずれてることは多いです。でも、あっとうてきに、捉えられなくて、スルーすることが多いので、まだまだ先生のれんらくのーとだよりです。泣

    2年生どうなることやら、と思います。社会の女性教諭が、普通クラスの担任になりました。自学ノートの作文を、ほめてくださいましたが・・・どんな1年になるのでしょう~。こわ~

  7. robo_223 より:

    意識に働きかけることは3才から出来るとS先生がおっしゃっていたとはいえ、やはり、ある程度認知面が伸びて来てからでないと、親の方はなかなか取り組めないという現状があると私も思います。

    というのは、roboも3才の頃は、あまりこちらの言葉に耳をかす様子が見られませんし、こちらの語りかけに心を動かしているという手応えがほとんど感じられなかったのですよ。

    ですから、私もウロウロカサカサ動くroboを追いかけ回すので精一杯でした。意識に働きかける言葉掛けなんてあまり出来ていませんでした。

    ようやく、わずかながら手応えを感じられるようになったのは、4才になる直前からでした。ギリギリ3才でしたが、2週間くらいで4才になりました。

    実は1才半から出来ると聞いたこともあるんです。ですから、roboも遅れています。

    でも、気がついた時がスタートですよね。何事も未来においては、今が1番早いのですから、今からでも遅くはないと思います。

    また、今まだ小さいお子さんをお持ちのママさん達には、意識に働きかける大切さを出来るだけ伝えられたらな、と思っています。

    げんちゃんも小学生のうちに意識教育をスタート出来たので、早いうちに気づいて良かったですね。意識教育は何歳から始めても効果はありますので、気付いた時点で始めればいいと思います。

    確かにroboはこの2年間くらいで、本格的にコアな部分が動き出したのを感じます。こうなってみると、今までの成長は表面的な部分の変化だったんだなとよく分かります。

    まだまだな部分がありますが、どこまで成長できるのか見守っていきたいと思っています。

  8. glow-gen より:

    ロボママさん
    ロボ君が、小さいころ、もろに多動といったお子さんだったなんて、ほんとに信じられないですよね。
    げんちゃんは、むしろおとなしかったです。ぼ~っとして、自分の世界にいました。でも、トレーニングを始めると、なんか、暴走し始めました。今は、むしろ、その前のぼ~っとして、にこにこしているようなあの頃の方に近いです。
     意識を抜いた時は、何も覚えていないことも多いです。覚えていない時は、三つあって、覚えても捨てる、覚えられない、覚えたくない。

    このうち、捨てる、というのがかなり多いげんちゃん。人間の屑のようなことを言ったりしたりしているときは、捨てる・・・という逃げの行動がベースにあることが多いです。

    意識に働きかけても、この捨てるという行為が強いげんちゃんは、発達の重症部類だとSさんに言われました。こんな人間に、今まで会ったことがないよ・・・と。泣
    まだまだ、足ふみ状態です。ロボ君のように少し突き抜ける2年生を過ごせたらいいな~。もう、ほんとに、勉強までいきつかない・・・そんな精神地獄の中にいるげんちゃんです。

    学校で、一見まじめで好感が持てるげんちゃん。先生方がどうしても逃げ場を作っている。または、まぎれて意識レベルを楽なところにもっていく。ついに、2年生は、S先に学校に行ってもらって、指導に入ってもらう・・・そこまでしないとだめかな、と話し合っているところです。
     この子がここまできたのは、ある意味奇跡・・・でも、ここで終わることはできませんよね~。ため息です。ほんと。

     S先生がいなかったら、たぶん、私は途方に暮れていたと思いますよ~。ロボママさんみたいにはいかないですからね~・・・

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