げんちゃんは、いろんな能力が上がっています。といっても、意識がばちっと入っているときに、それはクリアになりますが、気持ちが入らず、どんよりモードの時は、できていることもできなくなるので、はなはだ情けなくなります。
期末試験が帰ってきました。5教科は、英語だけ、48点、数学10点。あとは、全部、20点台前半という結果でした。まあ、20点とれたらよしとしましょう・・・と思っていたけれど、まあ、想像どおりでした。
内容ができた、できない、というのもありますが、今回は、とにかく、最後まで解けていない、というのが目立ちました。理科などはテスト自体がでたらめだな~と思いました。光の進み方、レンズ、圧力、浮力、火山・・・まあ、最後に、全部詰め込めるだけつめこんで、大問が13問、優秀な子でも、絶対最後まで解けるはずがない、というめちゃくちゃな量です。
友人のお子さんも、50点も取れなかったようです。国語も、毎回のように、漢字のところまでいかず、タイムアップだったし、数学も、半分いったかな~という感じ。
2学期は、とりあえず、理科と社会も、最後までなんとかやって、わかるとこを埋めていたので、今回は、げんちゃんのやる気はとても低かったのかもしれません。なんせ、今回は、トップダウン方式で詰め込んだりしなかったので、実力と言えば実力でしょう。
でも、テストなんて、そもそもほかの子と肩をならべて受け始めてから、せいぜい2年程度の歴史しかないことを考えれば、どんどんレベルアップしてくる中学のテスト、なんとか、あきらめず、少しでも、点数があったのは、すごいことかもしれません。
お友達の同級生のゆうすけ君は、支援クラスで、小学校4~5年生の単元あたりをやっているらしいので、げんちゃんも、のんびりやっていたら、たぶん、似たようなことになっていると思います。
意識が入っているときは、なかなか進歩していて、圧力の計算も、言葉かけしながら、たどたどしくはあるけれど、クリアしたりします。
400グラムの積み木がおいてあります。底面は、20センチ×10センチの長方形
この圧力はいくらでしょう・・・・なんて、問題をやっています。
まず、400グラムをN(ニュートン)にかえなくてはなりません。100グラム=1N
つまり 4N(ニュートン)がわかることも必要です。
低面積は、20㎝×10㎝ とやりたいとこですが、圧力の定義は、1㎡あたりです。
20センチは、0.2mというのがわかっていなくてはなりません。
0.2m×0.1m=0.02㎡
つぎに、4Nを0.02㎡で割ると、圧力200㎩(単位は㎩ パスカル) が求められます。
まあ、読んでるだけでも、なんかめんどくさいでしょう・・・こんな問題解けるわけない、とあきらめようかと思っていたけれど、げんちゃんはまあまあやれています。20センチが0.2メートルと即答した時は驚きました。学習は、気持ちが入っているときは、えっちらおっちら、滞りながらも、普通に理解していくような感じになってきています。
こういう変化を見るにつけ、意識が入る、ということが、記憶にしても、理解にしても、アップするための大前提なんだな、ということを感じます。
たとえば、水に浮く、ということを考えても、浮こうと思わなければ、浮けないです。浮こうと思わなければ、体の筋肉が使えない・・・勉強もそういうことのようです。
小学校の時、何十回やっても、はじめてやるような具合だった学習。あれは、脳の障害ではなく、そもそもは気持ちの障害だったんだろうな~と思います。
集中できる時間も、長くなってきました。調子のよい時なら、自分の体の調整さえ、自分でしたりすることがあります。水を飲むとか、伸びをしたりする、とか。
がしかし、げんちゃんがスイッチを切ってしまうときも多く、その時は、底なし沼に落ちていくような恐ろしさがあります。
あのモードが出てくると、発達障害とは、知能の障害というより、げんちゃんに関して言えば、意識障害で、精神のトラブルと称した方が的確なんだろうな~・・・とつくづく思います。いろんなことができてきているのを見るにつけて、そのギャップははなはだしく、かえって、末恐ろしい気分になっていきます。
げんちゃんは、自学ノートを集める係になったようです。すると、誰に命令されるわけでもないのに、皆の席順を表にしてノートに書き込んでいました。エクセルのような表を、定規で書いて、そこに、全員の名前を書く。
ノートを正しく配るために、げんちゃんは、そこに価値をおいて、気持ちのスイッチを入れたのでしょうね。
こんなことができるんなら、これもできるでしょ。そう言いたい時が山ほどあります。でも実際は、体操服を、立て続けに3回も持っていかない、とか、すさまじい失敗も続けています。
ここが、プラスの方へ収束していくには、げんちゃんが、一つ一つの事象に、価値観をおいて、よくとらえるようにならなくてはなりません。まだまだ突き抜けるには遠い道のりかな~と思います。
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げんちゃんの絵がますます上達しているので、驚きました~!色使いといい、花のフォルムといい、さりげなく描かれた葉の葉脈といい、とっても素敵ですね。
げんちゃんは絵が好きなんでしょうね。また、褒め方が難しいとはいえ、先生がたくさんほめて下さるから、ますます実力が発揮されて来ている部分もないわけではないのでしょうね。
しかし、げんちゃんはほめ過ぎると全て出来るようになったと思ってしまうのなら、ほめ方も工夫が必要ですね。悩ましいですね。
例えばなんですが、げんちゃんが出来るようになる必要のある事柄をリストにして、5段階評価もつけてズラーッと書き出して可視化して、一つ出来ても、全体のたった一部でしかないということを理解させてみるという方法もあると思います。
朝1人で起きる 1 2 3 4 5
身支度する 1 2 3 4 5
朝食を食べる 1 2 3 4 5
遅刻しない 1 2 3 4 5
支援の友達と話す 1 2 3 4 5
交流の友達と話す 1 2 3 4 5
という風に5段階評価で5か3をが標準レベルとしたり、プラスαの場合は星の数で表したりして、絵が描けるのは、無数の課題の中のたった一つでしかない、と理解させるわけです。
そして、評価の数字をつける時も、一つ一つげんちゃんに考えさせて丸をつけて行って、認知のズレを修正していくのもいいかと思います。もしかしたら、自分では大人が思うよりずっと出来ていると感じているのかもしれませんね。
roboもこのあたりの認識はやっぱり怪しいなぁと思います。
まぁ、こんなことをしても、すぐには改善されないと思いますが、あの手この手でやっていくしかないので、参考にしていただければ嬉しいです。
ロボママさん
さすが、表にして教えていくのは、基本中の基本なのでしょうね。
学校で、先生が同じことをしてくださっています。
でも家ではやっていませんでした。壁に表を作ったりしてみましょうかね~。
げんちゃんときたら、体操服を忘れた日でも、忘れ物の欄は、よくできた。になっていたようです。あきれます。
自分さえ省みられないのでしょうかね~。情けない限りです。
自分のこと、絶対に正しく把握していないんですよね。変な自己卑下みたいなものをかんじているのかな~とおもいきや。なんか、言動がことごとく、うえからなのでおどろくことが おおいです。
たしかに、どこか自分はがんばっているんだ。ほめてくれ~・・・みたいなこうどうが多いですね。
表活用してみます。朝食を食べるの5段階は、どういう評価をするんですか?残さないとか、抜かない、とかかな?
早起きは、いまだ1です。最低です。Sさんは、早起きができてくれば、すべてかわってくる、とおっしゃいます。なかなかです。
朝食は、親に何度もご飯よー!食べなさーい!と言われなくても食べているかとか、テレビを見てだらだら食べていないかとか、食べ終わったら食器を下げられているか、などだと思います。
絵はいくつか項目を分けてもいいかもしれませんね。下書き・色塗り・態度・道具の準備・連絡事項の聞き取りなど。
roboにもやってみたいくらいです。
ロボママさん
なるほど~。よくわかりました。ありがとうございました。
すべてにおいて、細かく工程を分けるのが大事な子たちですよね~。