ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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発達障害の本質を改善するのは、ほんとに大変で、パイオニア的なことなのかも・・・

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げんちゃんの、私に対する反抗も、ずれまくっている態度も、底を打ったと感じた時から、行きつ戻りつしながらでも、上がっていってる感じはしてました。

いつものことながら、赤が赤紫になり、やがて紫に変態するように、げんちゃんは少しずつ変化し、あら、紫になってるよ、という瞬間がやってきます。
それに並行するように、毎日いろんな出来事が起こります。日々したためたいですが、文章にする時間もエネルギーもない日も多いです。

さて、昨日、夏休み明けテストのひどい結果を前に、K先生、私、S先生にとっちめられたげんちゃんでした。
Sさんいわく、

「あのね、普通は成績って5段階くらいあるんだよね。勉強のできる子をトップにして、下は、おちこぼれ、さぼって勉強しない子、不良の子だっている。しかし、げんちゃんは、その一番下にも入らないよ。そこからずっと下! テストの結果というのはね、その人の進路を決める基準になるんだよ。今のげんちゃんの状態だったら、悪いけど、普通のコースは無理だよ。障害者のコースだよね。
これだけ勉強しても、一番下にも入れない。げんちゃんは、”障害のある人の学校にいれるのがいいです。”と、学校の先生にアドバイスされるだろうね。」

S先生は、平然としかもたんたんとげんちゃんに語ります。それを受けて、
「そうだよ。テストって、その人の実力を見るためのものだからね。すごく大事なものだから。」
と私がたたみかける。なんせ、テストの意味さえ、捉えられてません。

「今のように、やる気がなく、ボケ~っと勉強してたって、だめだよね。」

まあ、そんな風に、先日はかわるがわる、彼にシビアな現実をつきつけました。

そしてテストの前日、私は、げんちゃんを早退させました。なんやかんや言って、げんちゃんの意識コントロールは、前よりずっとよくなっていて、それなりの余裕をあたえながら、自宅学習を充実させたい感じです。学校で、適当に抜きながらすごして、遅く帰ってこられると、家での学習効果が半減です。
さっそく、先生にお願いして、昼過ぎから早退させていただきました。いつもは、帰りが5時をまわっていて、きりつめた家庭の時間になるのですが、3時半ごろ家に帰ってきたので、いつもより、スケジュールが立てやすかったです。これからは、週に1度は、昼から適当に早退して、ホームスクールを充実させようかな、と思います。

帰ってきて、カバンの中を見ると、英語の小テストが入っていました。短時間で60問の単語テストです。げんちゃんは、18問しか合っていません。やれやれ、何度もやったのに・・・
でも、60問を完答していたので、ちょっとびっくりしました。いつもなら、絶対途中から白紙です。

「ぼく、ちゃんと意識を入れてやったよ。ちゃんとやると、字もきれいに書けるんだよ。」

私が、「なんで、昨日やったとこを、間違えるの? なんで、ピリオド打たないの?・・・」
と聞くと、訴えるように、

「時間を気にしてやったんだよ!」
と言いました。なるほど~。彼は、夏休みテストのお説教をちゃんと心にとめて、とにかく、意識を入れて、時間を考えて、テストをやる、と意識したのでしょう。まだ、一つのことしか意識できない彼は、結果はぼろぼろ、それでも、即座に答えが浮かばなければ、でっちあげてでも何か書く・・・というすごわざをやってのけたのでしょう。まあ、これは、新しい快挙。

「げんちゃん、それは素晴らしい!よくやった。」
とりあえずほめましたが、
「しかし、これからは、内容も充実させねばね。なぜ、18点だったかわかる? 家で勉強する時に、ぼけーっとやってるのよ。意識を入れて、つまり、心を使った勉強をしないと、結果は出てこないんだよ。頭をからっぽにして、ただ写す、とか、意味も考えず、なんとなくやる勉強じゃ、いつまでたっても、結果は出ない。」

いつもだったら、うるさいと話を止めてくるのに、神妙に聞いているげんちゃん。

「あ~、意識を入れて勉強するってどんなんだろう・・・」

ぶつぶつ言ってます。ほんと、こんなまともなレスポンスがくるなんて、びっくりです。

このあとの学習も、峰がぽつんと出ました。明日の社会のテストの準備は、自分で、覚える工夫をしていました。ただ、そうすると時間は膨大にかかって、明日の試験には間に合わないでしょうが、心を入れて学習する、という感覚を少しつかんだんだな、と思いました。

しかし残念ながら、その快挙はあっさりタイムアップ、ある瞬間から、失速どころか、マイナス方向へ急転換して、おやおやと言う感じです。このオンオフに振り回されますが、とにかく、新しい峰は出ました。

私が、支援の先生のノートに、意識を入れた勉強に、シフトチェンジさせなければ、と書いていたので、それを受けて、先生が

「こころをこめた学習をするために、げんちゃんは、何が必要だと思う?と聞いたら、いろいろやり取りがあった末に、やる気が大事、という結論を出してきましたよ。」
と書いてありました。

意識が入った時のげんちゃんは、明らかに変わってきています。でも、それゆえに、ジギルとハイドみたいに、意識が抜けた幽霊のようなげんちゃんが、あとから追いかぶさるように出現するので、とてもきついです。良いところを見ているだけに・・・

意識障害が多少改善してきた瞬間を体験するようになると、まさに、げんちゃんの障害は、精神疾患と同様の感覚を持つ必要があるんだ、とつくづくわかります。
絵が描けないとか、体幹が悪い、とか、外側を必死で改善させていたころには見えなかったげんちゃんの障害の本質が、最近ひしひしとわかるような気がしています。

そして本質が精神疾患ゆえに、この子たちを育てる親の苦労は並大抵のものではないと感じています。

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  1. robo_223 より:

    定型発達の子は自分の持つ能力やエネルギーを、さほど手を掛けなくても、正しい方向、生産的な方向に発揮することが多いです。なぜなら、自動的に意識レベルを高く保ち、理性的な判断力を持つことが出来るからです。

    しかし、発達障害のある子は、自分のエネルギーや能力を非社会的・反社会的な方向や非生産的な方向に発揮することも多いです。

    だからこそ、意識を高く保つトレーニングが発達の子には必要だと私は考えています。

    そのトレーニングの一つとして、大変勉強は有効な手段です。勉強は理性的な判断力そのものを使って臨まなければならないからです。

    だからこそ、私は障害があるから生活訓練だけしていればいいわけではないと思うのです。

    げんちゃんは、小学校の終わりくらいから、意識が出て来たので、理解力は上がりましたし、実行能力も上がりましたよね。

    しかし、まだ持続力の方に課題があると思います。英語のテストのように、本人自身が意識の入った状態を実感でき、そのことについてママさんと話し合うことで、さらにその態度が定着し強化されていくと思います。

    あとは、普段の勉強の時、意識を入れられる時間がまだ短いようでしたら、こまめに気分転換させて、リセットするタイミングを作った方が、かえってトータルで1日に意識を入れる時間が長くなり、意識のトレーニングにもなるのかな、と思いました。

    私もこまめに休憩を入れたり、ガムをかませたり、麦茶を飲ませたりして、気分転換させ、意識維持の限界に到達する前に、わざと時間を切っています。

    もうすでに、げんちゃんママさんも、工夫されているかもしれませんね。

  2. robo_223 より:

    ところで、roboがどうして伸びたか、ということなんですが、私も先日「どうして、robo君はこんなに変わったのかなぁ。」と聞かれて、本当になんでだろー、と思いました。

    まぁ、私のやって来た方法は、一攫千金を狙うより、コツコツと地道に貯金する方法で積み上げて来たことは確かです。

    例えば、100段の階段を上らせようとしたら、いきなり「100段のぼりなさい!」とは言わずに、「まずは3段、のぼりましょう!目標は100段だけど、3段分近づいたよ!頑張ったね。じゃあ、次はもう3段のぼってみよう。」と言って来ました。

    初めから、100段のぼらせる気なんて全くないので、3段でも良しとして来ました。そして、70段くらいくれば、もう良しとして、もっとのぼりたかったら、自分でのぼってね!と本人にゆだね、また別の階段をのぼる手伝いをするという感じです。

    同時にいくつもの階段を、しかもいきなり100段のぼらせようとするママさんもいらっしゃるのですが、それだと、子供はのぼる勇気が湧かず、どの階段も1段だってのぼれないままになってしまうことがあると思います。

    当たり前の方法でしかないですね💧

  3. glow-gen より:

    ロボママさん
    解説ありがとうございます。発達障害とは、心の使い方の障害・・・とS先生は表現しましたが、たしかにそうだよね。と思います。心の障害なら、人格の部分に通じるので、それを導くのは大変なことです。
     さらに、親の人生の価値観、生き方をもろに問われると思います。学習は、心を磨く上で、色んな意味で良いトレーニング材料だし、視野を広げる手っ取り早い方法でもありますよね。
    学習をさせず、作業みたいなことばかりさせる障害児教育は、やはり方手落ちだし、何をしたいのか、焦点がよくわかりません。
     少しずつ目標を与える、というのは、できそうで、なかなかできないことですよ。三角を丸・・・ここでもやはり原則はいっしょなんでしょうね。

    でも、なまじ、良い時を見ると、もっと一気に行ってほしい、とおもうあまり、いきなり、×を○に持っていこうとあせります。
    私は、ロボママさんより、ずっとせっかちなので、上手にできていませんが、げんちゃんの打たれ強さと、はなはだしくできないことだらけの能力・・・・そういうのとあいまって、げんママのやりかたは、おおむねのところで、悪くはないよ、と言われました。げんちゃんは、あまりのんびりだと、そこに甘んじてしまうのだとか・・・・
     でも、今は、せかしてはいけないステージなんだと思います。今まで新幹線なみに、引っ張ってきたのを、自分のペースに落としてやるときも必要で、自分で、こつこつ、目の前の目標を見つけて、自分で進む必要があるように思います。
     試験もおわったことだし、それに向けて新しい戦略を練ろうと思います。

     あえて、学校にフルに行かせていたのを、早退など、入れ込んで、余裕の時間を与えて、メンタル中心の指導がいいかもしれません。
    あえて、マックスになる前に、休憩を入れたり、自分のしたいことを入れたりすることで、もっと心を育てなければ、と思っています。

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