ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
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中学1年数学 正の数負の数 意識世界とのつながり

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げんちゃんの日常を書いていると、色んなことのノウハウを、したためる時間がなくなってしまいます。
でも、日々、たくさんのノウハウを模索しています。

 中学校1年生に上がると、数学でまず習うのは、「正の数、負の数」です。今まで、
8-4=4

と普通にわかっている子でも、
(+8)+(-4)
と出てくると、大いに混乱します。ましてや、算数の感覚が欠落しているげんちゃんは、四苦八苦しているのは当然でしょう。さらに
(-5)-(-4)が-1になるんだよ、なんてこと言ったって、わかるはずもありません。入学してから、げんちゃんは、正の数と負の数に、果敢にチャレンジしておりますが、まあ、少しずつといったところです。

 さて、S先生は、
「意識とはね、空間認識なんだよ。」

と実に哲学的なことをおっしゃいます。確かに、ぼ~っと夢の中にいるようなげんちゃんには、その時点の点しかないようだ、ということはよくわかります。彼の意識は、もともと、今という点の上にしか存在せず、広がりというものがなかったことは確かですから、意識とは空間だよ、という意味は、なんとなくわかるような気もします。

 この正負を教えるのは、空間認識の希薄なげんちゃんには、難しいのは当然なのかもしれませんね。なぜって、上の図を見てください。これは、S先生が、正負の数を教える時に、使うといいよ、と言って、差し出してくれた図です。私は、横棒で、右に行けば正、左に行けば負、と教えていましたが、確かに、こうすれば、正負の感覚が、上下に行きやすい子にもいいし、線じゃなくて、面に広がりますから、空間認知を養いながら、数学も教えるという、一挙両得のような気がします。

 まずは、横軸を使って(+3)と言えば右に行き、(-3)と言えば、左に向かう、そんなことをたくさんやって、今度は、上下でやってみる。そして、どっちが好き?と言うと、げんちゃんは、上下の方を選びました。

 学校では、水平で左右が主流かもしれません。げんちゃんは縦かもしれないね~、と言いながら、この図を渡してくれたのですが、げんちゃんの認知を、なぜかすっと察知してしまうS先生のアドバイスは、いつもすごいな~と思います。

 この正の数負の数のところは、算数の力をつける、という意味だけではなく、意識世界を広げるうえで、とても良い学習だな~と思います。
普通の事象でも、マイナスに感じること、プラスに感じること・・・というのがありますよね。良い悪い、と言う言い方に置き換えたり、いやだうれしい、に置き換えたりしている世界でしょうか。
そういうものも、実は、広がりがあって、空間があるんだろうな~と思います。

ただ、数の扱いだけを教えるのではなく、ここでは、そういうこともつかんでいってくれたらな~と思います。

つまり、発達障害のげんちゃんたちは、算数が苦手だから、しなくていい、ということはないのだと思います。この正負の数ひとつとっても、ほんとに、すべては、大切な学習だな、と感じます。


 

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  1. ゆうママ より:

    なるほど〜。縦方向に考えるというのは、思いつかなかったです。S先生、流石ですね。温度計をイメージできていいかもです。

    数字だけにならないように…と思って、ざっとは説明してますが、どこまで理解してるかはわかりません。
    8+(ー4)は、マイナス4増えるということ。つまり4減るということ。
    5ー(ー4)は、マイナス4減る、つまり4増えること。
    そんな教科書通りの教え方をしましたが、パターンで覚えてしまったようです。

    数学って、本当に理解しようとすると、とっても難しいですよね。
    ジブリのおもひでぽろぽろの映画で、主人公が分数÷分数の意味がわからない、という場面がありました。私も意味を考えず逆数を機械的にかけていて、はっとした記憶があります。じつはそこに疑問を感じない方が算数できたりします。本当は意味を考える方がすごいとおもうのですけどね。
    すみません、話逸れました。中学数学は手強いですね。
    理科から国語…被子植物や裸子植物を言葉で説明させたり、光合成を説明させたり、穴埋めではなく、簡単なところから攻めてます。

  2. ゆうママ より:

    プラスのマイナスを感情で捉えるっていいですね。

    マイナスの感情が増える(負の数をたすこと)というのとは、プラスの感情が減るということ。
    マイナスの感情が減る(負の数をひくこと)というのは、プラスの感情が増えること。
    と説明できますね。
    なんかわかりやすいです。いろんな視点をありがとうございました!

  3. ok_mom より:

    げんちゃんママ様
    返信ありがとうございました。

    つきまといの件てすが、
    自分に置き換え、自分ならどんな気持ちになるかを根気よく言い聞かせ、何なら人形劇仕立てにしてみたり、色々アプローチして行こうと思います。
    他人に興味を持たなければ心配するし、いざ興味を持って近付くと厄介な事になるし、本当にハラハラさせられます。

    S先生はスピリチュアルな力をお持ちの方のようですね。
    普段は左右の図に慣れて当たり前に使っていますが、私もげんちゃん同様、上下の方が大小、高低をイメージしやすい事に気がつきました。

    空間認識の関連で、げんちゃんがドローンを飛ばす記事がありましたが、
    先日アマゾンで壁や天井を走行できるラジコンなるものを見つけました。
    ドローンの操作は息子には難しいなぁと思っていたので、操作が比較的簡単で空間認識に役立つのではと思い購入を検討しています。

  4. glow-gen より:

    ゆうママさん
    げんちゃんは、特になんですが、この子たちは、つながりをつけることが下手です。だから三段論法みたいなのはほんとに理解できません。
    感覚的に捉えていくことしかできないようですね~。だから、マイナスとマイナスは、プラスっていうのも、方向で教えて、マイナスは、反対、という意味もあって、こっちに向いていこうとしてるのに、マイナスがあるからくるっと回れ右で、プラスの方向に行っちゃうんだよね。と、上の図で教えてます。
    上の表は、やがて、XとYが出てくる連立方程式なんかでも、イメージの土台になってくれるといいです。

    K先生は、数学をイメージ化してとらえてないらしく、教え方が、どうも変面です。だから、いつも、私があれこれ教え方を考えて、やってもらっています。
    そしたら、彼女が、私、なんか、最近算数の深いところがわかるようになりました。とおっしゃいました。大人でも、立体化できてない人は、算数の苦手意識があるのかもしれませんね。

     また、ブログに色々書けるといいです。参考になってうれしいです。

  5. glow-gen より:

    かめちゃんママさん
    この子たちの大きなトラブルの原因は、誤認識してしまうところです。そもそもの、インプットの情報自体がねじまげられているので、出力の方を色々修正しようとしてもなかなかなんですよね。外に対して、周りはどう思っているかな、どういう状況かな、と、意識を働かせていないので、自分の感情からわきあがってくる出力しかできないのですよね~。
    相手の立場に自分がなって、どう感じるか、というのは、なかなかかめちゃんの年齢ではまだまだ難しいですよね。
     ですから、今は、とても単純化して、×と○の意識に訴えやすい大きなカードとか作って、使うといいのかもしれません。表情とか叱った雰囲気とかだけでは、伝わりにくいのかもしれません。
    ほんと、犬のトレーニングがもっとも参考になるんじゃないかな~。幼児の時は。もちろん、普通のお子さんでも、小さい頃は、動物のトレーニングと手法はとても似てます。
     つまり、まだ意識というのが大人ほどしっかり自分がつかんでいない部分があって、情、感情、快不快、といったものがベースに行動する傾向が強いからだと思います。

     ×カードもしょっちゅう出していると混乱するのだろうから、今とくに改善したいことだけに限局したらいいかも。

     私は、そういうのは、ぜんぜん思いつかなかったけど、やってみたらおもしろそうだな、と思いました。実験してみて、教えて下さい。

  6. glow-gen より:

    かめちゃんママさん
    言い忘れました。そして、出来たときは、定着するために、すごくほめるのは忘れないで下さい。
    自分の誤認識の修正を少しずつしていかなくてはならないので、だめ、というのと、良い、というのを、すごくめりはりつけて教えないといけないです。グレーはまだまだわからないですから、とりあえず、黒と白でしょうか。

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