ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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高次脳機能障害と発達障害、計算ができない。

>げんちゃんの算数は、安曇野で、少しましになったと言っても、計算ができないのは、あいかわらずです。ホームスクールも、算数で、どうしても、多大な時間を食うので、結局、やれやれ、今日も、ほとんど何もできなかったー。と感じる結果になってしまいます。
 概念的なものは、けっこう安曇野的なアプローチで入っても、計算練習となると、遅々として進まず、結果、同級生と比べると、問題をこなす量が、圧倒的に少ない結果になり、プリント学習はなかなか進みません。
 それから、時計もいまだに五里霧中。

 なんせ、やっと、10進法がなんとなくわかっても、60進法となると、また別物のようで、時間は、現在何時か、あと何分で何時かくらいの、きわめて簡単なことしかわからないようです。
3年の問題くらいでも、何時何分から何時間何分後はいつ?、くらいの問題は出てきますから、げんちゃんの時計能力は、1-2年の問題を解くので精いっぱいのしろものです。

 ヘキサゴン消しゴムを、5のかたまりにして、それを二つで10にして、75個くらいを並べてさせてみると、案外、時間がかかったりします。結局、加減は、ひっ算に持ち込んで、何とか解けても、私たちが持ってるような、数のボリューム感は、げんちゃんにはあんまりないようです。これを、ほかの子同様な感覚に持っていくには、相当な時間を要する気がして、うんざりしてしまいます。

 算数をしているときほど、げんちゃんが、がっつり障害児に見えるときはありません。馬鹿と言うな、と言われても、そりゃ無理だよと思ってしまいます。こっちの負のテンションは上がりまくります。

 先日、げんママは、げんちゃんのあほさに嫌気がさしたのと、引き続き、げんちゃんがさらに、負のスパイラルに入るのを、見かねてしまって、ある人に相談の電話をかけました。

 彼女は、発達障害とは何の関係もない、年配のご婦人です。あるきっかけでおつきあいするようになったのですが、とても、興味深いことを彼女から学びました。

 彼女と知り合ったのは、ある集まりでした。彼女は、少し足をひきづっておられて、脳こうそくを患って数年たつとおっしゃいました。
そして、自分は、高次脳機能障害です、ともおっしゃいました。

 私は、その言葉に、すごく反応してしまい、

「まあ、うちの子は、発達障害なんです。高次脳機能障害の方と、似た症状が多いんです。」

私はそう言うと、それを、皮切りに、親しくなりました。なんせ、高次脳機能障害というのは、一見ふつうに見えて、げんちゃんたちと同じように、注意欠陥があったり、感情の起伏が大きかったり、まあ、さまざまなところで、発達障害と似ているのです。

 彼女にほとんどSOSに近い電話をかけました。

「Iさん! げんちゃんには、ほとほと手をやいているの。どうして、こうなるのか、よくわからない! 教えてほしいの!」

げんママは、げんちゃんの計算が、どうしても、できない経緯をせつせつと訴えました。

Iさんは、静かに聞いていたかと思うと、すこぶる興味深いことをおっしゃるではありませんか。

「あのね、私も、脳こうそくのあと、ずっと、お買い物のときに、どうしても、どの金種をどれだけ出せば良いか、わからなかったの。しかたないので、買い物は、いつも、1000円を出して、おつりをもらっていました。主治医は、年も年だし、もう治りませんよ。と言うし、絶望的な気持ちになったよね。
 でも、私は、あきらめず、リハビリにはげみましたよー。

 そして、何年かしたらね。ある時から、まるで、電卓が答えをはじき出すみたいに、ぱっと答えが出るようになったの。今までの計算の流れとは、まったく違う感じよ。途中の経過がなくてぱっと出てくるの。
 だから、げんちゃんも、大丈夫。きっとある時から、電卓みたいになりますよ!」

「!!!」

 私は、以前、自閉症を克服した方が、同じようなことを言っておられたのを思い出し、また、幾人かの書き込みに、発達障害の子供さんが、思春期くらいから、いきなり、瞬間記憶をもったり、途中式なしに、答えがぱっと出てくるというようなお話があったのを思い出しました。
 おー・・・まさに右脳的脳の使い方と言うべきでしょうか。

 そういうことがある、ということは、なんとなく、情報として知っていたけれど、目の前に、左脳右脳、二つの世界をしっかり知っている立派な大人から、同じような事実をつきつけられると、うなるしかありませんでした。

 あらためて、過去の自閉症を克服したYさんの動画を再生してみました。うーーーん。すごい!

 目の前にいるげんちゃんが、そういう風になるとは、どんなに言われても信じることができないけれど、そういう素晴らしき右脳の世界はあるんですね。

 げんちゃんが、パニックになると、すべてが、真っ白になって、できていたことも、いや、それどころか、できないなどと、感じたこともないことさえ、ぶっとんでしまって、まるで、廃人のような理解度に落ちてしまう、ということも、彼女は説明してくださいました。

「よくわかるわ!私たちは、ほんとに、平安の中でしか何もできないのよ。たとえば、家族に、物忘れを非難されたりしたら、もう、すべて思い出せなくなったり、できることもできなくなって、万事休すになるのよ。
 でも、逆に、平安で落ち着いた中にいると、なんでもできる。そういうものなの。」

私は、忍耐に忍耐を重ねて、にこやかに、ホームスクールをするようにがんばっているんだけど、こっちだって、限界というものがある。そういうときに、げんちゃんと二人、もう修羅場になっているんだけど、その復旧方法ってあるの?

 私は聞いてみました。
「やっぱり、へりくだることね。たとえば、
ごめんね。私、きつく言ってしまったけど、げんちゃんも、がんばっているんだよね。さあ、気を取り直してやりましょう・・・」

そんな風にリセットするのが良いそうです。

そうすると、また心が、柔らかくなっていくのだそうです。

 まあ、ねえ・・・これ以上どこをどうがまんするって言うねん!

って感じもありますが、げんちゃんが、パニックをおこしても、何にもメリットないからね。心はひくひくしながらも、テクニックだけでも、やさしーくへりくだる・・・
こういうテクニックを使うのもしかたないのかもしれないですね。

げんちゃんが、ブレークしなければ、こっちがストレスで死にそうですが・・・やれやれ。

平安で落ち着いた世界は、100マス計算なんかより、算数の可能性をのばすのかもしれないですねー・・・
しかし、右脳の世界は、不思議なものがありそうです。左脳で考える理解の方法のみではないのかもですね。

 

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  1. junママ より:

    気持ちが平穏で落ち着いていると出来る…本当にそうだなって思います。いかに気持ちを上げるか、は大いに効果ありますよね。うちの子だけかもしれませんが、最近お気に入りのキャラクターがあり、その絵を前にリラックスして書いた字は、すごい!普通に出来るじゃない!!と私が大喜びするような字を書いてました。しかし長続きはせず(泣) あんなに上手に書けたのに… 同じキャラクターを見ても 以前のような腑抜けた字になっています。そのテンションをどうやったら持続出来るのか?ヤル気な時とそうではない時の差が激しすぎて、私もキレそうになります。やれば出来るんじゃないのか!?と。でも、その言葉は禁物なんですよね、彼らはわざとやっているわけではないから、責められるように言うと自己否定につながるし。学校の先生にもその激しい出来の差も障害のひとつです、って理解していただいて、ひどい字を書いても注意はあまりしないようにお願いしてあります。どれだけ気を使えばいいのか。とほほ、な日々です。

  2. glow-gen より:

    junママさん
     ブレインジムのポールデニッソン先生の本では、そういうつぼはまりの状態は、生きるか死ぬかの反応と説明されています。生命維持のかかわる逃走だったり、闘争だったりする反応で、本来、そういうとこで出ちゃだめでしょ、っていう反応です。そういうのがいちいち出て、攻撃的になったり、逃げになったりしてしまうと、大脳皮質で冷静に考えて行動できなくなるんですよね~。
    平安ったって、世の中、いつもそういう風に配慮してくれるわけではないから、やっぱり、治していきたいですね。

     マッサージがそれに効果あるということを今回学んだので、また書いていきたいと思います。

  3. glow-gen より:

    Eさん
    お義母さんが、一番の助けてなんて、素敵ですね。でも、うちも、そうです。もしいてくれなかったら、今のように、げんちゃんに集中して、仕事しながらやって行けてないと思います。
     でも、それだけではなく、やっぱり、色んな人に助けてもらってますね。げんちゃんがいなければ、出会わなかった人たちに、この5年間たくさん出会ってきて、人生がいろどりゆたかになっているのは確かです。
     しかし、げんちゃんも、ホームスクールやってて、ただできないとかではなく、こっちの精神をさかなでするような行動が多いです。やさしく接する部分と、きっちり矯めて行く部分と、わりと分けて考えるようにしました。
     たとえば、やってもらって当たり前、という態度・・・君は、これだけしてもらってるのに、何様のつもりじゃ!って、言う部分は、しかりとばしてます。
    泣きわめこうとも、知りません!って感じです。
    私に対して、失礼やろう!何様と思ってるの。誰が、ここまでしてやるの?

     こっちがここまでしてやって、まだ、甘えまくるんだったら、おかあさんは、すぐ仕事にもどります。どれだけ、あなたのために、私やみんなが努力してると思うの?
    当のあなたががんばらないなんて、あなたのためにやってくれてる人に失礼でしょ!

    ここは厳しいです。
     さ、今から学校に行きなさい。私は、仕事に行きます!

     まあ、こういうのは、1回はありますね~。
    そういうことを理解して、自分自分・・・とならない大人になってほしいです。
     

  4. glow-gen より:

    mさん
    お~・・・元気でした?
    mちゃんは、どうですか? 安曇野、もっと書きたいのですが、次から次へ新しい情報や気づきが来て、なかなかアップできなくてすみません。
    コメント貴ブログに書きますね。

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