T高校の優等生とは・・・
げんちゃんの卒業式、色んなことを感じました。
学生も1学年150人ほどの学校なので、全員が体育館で卒業証書を授与してもらいました。
卒業式前に、何日か、学校に行っていたのは、卒業式の練習だったようで、みんな、上手にお辞儀をし、卒業式の雰囲気を乱すことはありません。
げんちゃんも、ちゃんとこなし、席につきました。
中に、金髪に染めた青年や、目立つ格好の子が混じっていますが、私から見たら、その子たちは、優等生!
自分なりに自分を客観視し、目立つ髪型や服装にこだわり、美容院を選んで、自分で髪型をオーダーし、服を自分で選び、演出する。
げんちゃんには、はるか上の世界です。
また生徒会の仕事をしているようなお子さんが、話をしたりするのもまぶしいです。自己意識の輝きがある。
この学校という居場所で、見事に、自分を立て直し、新しい世界を見つけ旅立っていく子たちでしょう。あっぱれ!
何度言っても、鏡を見ないで髭をそり、鏡を見ないで、髪をとく・・・そんな自己意識しか持たないげんちゃんからすれば、はるかに上にいる18歳!
そういえば、この学校、生徒たちの周りに大きな鏡は1枚もなく、トイレの流しの前にあるだけ。
発達の子にとって、鏡で自分をチェックすると言う行為は、発達の改善の第一歩。
願わくば、色んなところに鏡を付けてほしかったな~・・・
ささやかですが、ある時私は、半身が見れる鏡を献品しました。でも、学校と言うところは、安全上、壁にぶら下げたりはできないルールらしく、困惑されたことを思い出します。
卒業式の時に見たら、下駄箱のすみに、ぶら下げてありました。通り道とは反対だから、げんちゃんが見るとは思えませんが、気づいた女子たちが、使ってくれるかもしれませんね~・・・
この学校は、やはり、最後まで、子供たちを改善したり、どこかに向かって方向付けをしてやったりする学校ではなく、保護区で、居場所をくれるところなのだと思います。
かの有名な、校長先生の話も、やはり、彼がイメージしているのは、がんばってがんばってつぶれてしまった子供たち。今の自分でいいんだよ。自信を持って!
一貫したメッセージでした。
一緒に行った娘は、
「う~ん。各所に突っ込み入れながら聞いちゃった!」
なんて言う。
少なくとも、甘くない世間の風に、少しは当たっている姉は、やさしさだけでは、人生乗り越えられない、とすでに悟っているのかもしれません。愛とは、優しさだけで、構成されてるわけではないと、私も思います。
ここに足りないのは、軸となる厳しさなのかもしれません。
良い学校でした。T高校
だけど、やはり、卒業してみると、ここは、とても良い学校だったな、と思います。
親切だったと思うし、居場所を提供してくれる、というのは、発達の子にとっても、やはりありがたいことだと思います。
げんちゃんに聞くと、
「僕は、今までの学校で、この学校が一番好きだった。」
と言いました。それを聞いて、お~、なかなかの成長! と思う私。
さらに、すかさず、なぜ?どこが?と聞き返します。
「髪型とか自由だから・・」
やれやれ、そういう誰かが言ったようなことをリピートするだけしかできないげんちゃんは、まだまだ、深みが1ミリもない発達君です。
自分は、髪型なんてな~んも考えてないでしょ!
鏡も見ず、適当な恰好で、学校に行ってたくせに・・・
げんちゃんの、相変わらずの”ずれ”にため息をつく。
げんちゃんの今、すべての逃げ場はいらない
しかし、卒業式が終わると、しばらくセンチメンタルになっていたけれど、やがてモードは次のステージになりました。
一息ついて、考えれば、やはり、ここはもう、げんちゃんの居場所でもなくて、もう一年ここにいても、げんちゃんは伸びないだろうな、と感じる自分がいました。
なぜ私は、今年1年は、どこにも所属させずとも、やむおえない、と考えたのか。
卒業式が終わって、なんとなく、言語化できてきた自分がいました。
これからは、・・・とにかく、すべての逃げ場をはく奪するのだ!
今まで、学校に行きながら、少しは社会のことも学び、伸びてはきたけれど、その反対では、表面だけ人並につくろう(つくろえている、と勘違いする。)ごまかしが、アクのように、たっぷりげんちゃんにこびりついてしまったのです。
そういう隠れ蓑を、すべてはく奪し、どこにも逃げ込めない状態に追いやって、自分を見つめさせ、適当にごまかしてきた、すかすかのあらゆる能力を、もう一度1から作り直すのだ!
そういうことなんだと思います。
私はやるぞ!
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げんちゃん、ご卒業おめでとうございます。高校受験のお話をしていたのが、つい最近のことのように感じます。月日はあっという間に流れますね。
入学当初は5年くらい在籍してじっくり学校で基盤を作って卒業のような路線も考えていたかと記憶しています。そう考えると3年で卒業し、次のステージへステップアップですから、すごく成長しているのですよね。それでもまだ伸び代だらけ…というのが発達の子たちなんですよね。
身だしなみに無頓着…すごくよくわかります。自分さえ良ければという勝手な思いの塊みたいですよね。うちは無頓着から脱出してきましたが、そうなると異常なほどに執着が始まるので…面倒くさいです。それを経て普通のところへ収まっていくのがお決まりのパターンになってます。
息子もとうとう受験生です。進学先はまだ絞れていませんが、ご縁があったところが相応しい場所なのだと思い、淡々とした思いです。次男も小学校入学で今年は忙しい1年になりそうです。
夏みかんさん
コメントありがとうございます。
ほんとに早いです。
お子さんの成長、ほんとしっかり順調にすすんでいますね~。
次男君も、入学ですか~・・・おめでとうございます!
小学校に入りたては、なかなか忙しくて大変です。
げんちゃんは、無頓着のまま、ず~っと人生突っ走ってますよ。
こだわり、なんてのがあったことがほとんどありません・・・
こだわり、どころか、適当な自己解釈で、やらないといけないこともやらなくていい、と勝手に決めて平気だったりすることだらけ。
世の中では全く通用しないような、行き当たりばったりのずるいずるい自己判断。
18歳にもなると、こういうおぞましいところだけ発達してきました。
また学校などに行けば、それを逆に助長させるか、非常識すぎて、放校になるか、そんなとこでしょう。
たぶん、こんな子、世の中どこを探しても、あまりいないんじゃないだろうか・・・と自信を持つほど、げんちゃんはずれています。
このずれを放置して、親がかりで次の所に行かせても、最後は、恐ろしい結末が待っていると確信します。
げんちゃん以外の家族を守るためにも、今年一年防衛戦争ですよ~・・・
できあがりかけている、おぞましい性質を、徹底的に崩していかねばならないと思っています。
非公開sさん
コメントありがとうございます!
二つ年下なんですね。お子さんは、まだ1年生。支援学校ではなく、普通の高校に行ったんですね。
この子たちの可能性をとにかく信じて進みたいですね。
とはいえ、うちのげんちゃんは、そんな親の努力も親心も、一向に解せず、そこに乗っかりおおちゃくせんばんです。
表面は、一見いい子に見えますが、その場の思いきの自己判断で、自分のずるさを肯定します。
たとえば、あることをするように言いつけたとしても、自分がしたくなかったら、私が見なくなったら、ほっぽりにしたりするのは日常茶飯事。
伸びた能力を、最大限に、ごまかしとおおちゃくに使っています。
今は、一時も目が離せず、仕事場からも、ライン動画電話で逐一監視が必要です。
お子さんの性質上、自ら努力しないと気持ち悪い、という発達の子もいます。そういうお子さんは、ママの努力の上に、いい建物を建てて行きますが、げんちゃんは、闇の帝王です・・・本質が、あわよくばずるしたい、適当でいい、という感じです。
だから、私のブログは特殊なんじゃないかな、と思うときがあります。他のお子さんは、げんちゃんより、ずっと光の中にいるように感じます。
私のブログが参考になるとしたら、ほんとにありがたいです。
私たちの格闘のエネルギーはすさまじいです。死んだら天国に行って、神様に、私は全部やりましたからね!
とすごんでしまうと思いますよ。ほんと!
まさに、ここからが、新たな格闘だと思います。(´;ω;`)
げんちゃんは、私の生き血を吸って生きています。ほんと!・・・バチンとつぶして終わりにできるといいんですけどね~。蚊みたいに・・・・・・・
こんにちは。
遅くなってしまいましたが…
げんちゃん、ご卒業おめでとうございます。
お姉さまも卒業式に参列されたのですね。
坂の上にある学校で、通学だけで鍛えられると仰っていましたね。
体力自慢のげんちゃん、ますます力がついたことでしょうね。
書きながらふと頭に浮かんだのですが…
入試後?入学式後?だったか(記憶が曖昧で申し訳ないです…)
ママさんとげんちゃんは喫茶店に行きませんでしたか?
あれが本当につい昨日のことのようで…
他の同級生を見て、眩しく思う気持ち、よくわかります。
本当に同じ年齢なのか??と。
確かに目立つ格好の子たちは見方を変えれば、自分というものを持っていて、しっかり主張している。
パワーも感じますよね。
これがどれだけ凄いことか。
我々にはわかりますよね。
(我々の子はそんなことも出来ない(やろうとしない)のか…がっかり)
鏡の件、本当にそうですよね。
学校へも献品されたとは、さすがですね。
実は2学期の終わりぐらいから、学校で身だしなみについて言われていました。
先月だったか、ボサボサの頭で学校に行ったら、かなり注意されたらしく…
翌日から櫛を使いだしましたが、鏡を見ません。
「お母さん、直ってる?」と聞く始末。
鏡の前に連れて行き、「みんな鏡で確認しながら整えるんだ」と説明しました。
(何でこんなことまでやらなきゃいけないのか…)
ここまでやっても、鏡の前には行かないのですよ。
毎日毎日、鏡の前に連行?!(笑)しました。
最近はようやく自分で鏡の前に立つようになりました。(はぁ、疲れました)
そして水をスプレーし、櫛で梳かし、直せないとドライヤーまで使っています。
少し進歩しました。
これはいいのですが、私としては洗顔、歯磨きをもっときっちりやってもらいたいのです。
髪は目立つ、顔や口元はマスクで隠れるので目立たない。
そう、とんちゃんは見えない所はかなり適当です。
本当に洗ったのか?と疑うレベルです。
歯ブラシなんてくわえただけじゃないか?と思います。
とうとう逃げ場をはく奪した状態になりましたね。
これから新たな戦略開始ですね。
ママさんのご負担が増えるのは想像に難くないです。
お互いに前を見て進んでいくしかないです、頑張っていきましょう~
とんままさん
コメントありがとうございます。すっかりお返事遅れてすみません。
そうです、学校の下にレストランがあるので、今回も帰りにそこでご飯を食べました。
卒業おめでとうございます。
とみんなに言われるのですが、げんちゃんは、まだ卒業するような実力もなければ、卒業にあやかる必要もない感じです
それなのに、卒業おめでとうと言われることで、なんか、すごいことをしたかのような錯覚をするのがげんちゃんですから、家では、ことさら特別扱いをしないようにしています。
それでも、なんかうかれているようで、卒業の日の翌日から、またドカンと落ちています。
とんちゃん、ちゃんと鏡の前に立つんですね。ドライヤーまで使うなんて、はっきり言って、げんちゃんより上です。ほんと、いまだに、毎日鏡を見なさい、と注意しているありさまです。
そして、こだわっていないことは、ただやればいい、という感じで進むのもこの子たちの特徴でしょうか。
すべてが雑で、適当。叱ったことも、アドバイスしたことも、教えたことも、へっちゃらでざるで救うように消えて行ってしまいます。
ほんとに、今までの指導によって、大切なことは落とし、表面を飾ることだけ覚え、固まってしまいそうなげんちゃんがいます。
それでは大変です。今年はすべてをはく奪し、逃げ場を作らず、飾った張りぼての表を全部破壊し、一からまた構築しなおしです。逃げ場があれば、またうまく取り繕うでしょうから、私はきついけれど、手元でしっかり細かく指導していこうと思います。
まさに、はしの上げ下げから・・・という感じです。
ここで失敗すれば、おかしな風に固まって突っ走っていくでしょう。おそろしいです。