やるぞ、という気持ちがあれば、できてしまう。
げんちゃんがうまくなったことの一つは、掃除です。
中学生のころまでは、げんちゃんが自主的に部屋を片付けたりするイメージが持てなかったと思います。
いつの頃からか、かたずけが、普通の雑な人、くらいには、近づいてきました。かなり、標準偏差のかなり下辺りですが。
というと、いつも、しっかりかたづけているように思うかもしれませんが、そうではありません。
掃除をするぞ! とかなり本人気持ちを入れないと、きれいにはなりません。
また、ルーティンに落としているからできる、という側面も強いです。ルーティンなら、抜けがひどくなければそこそこできています。
いつも書くように、げんちゃんは、できた、が現在完了形ではありませんから、できたという表現は誤解をまねくかもしれません。また、普通の人が応用して、気の利いたことをする、と言うレベルでもありません。
ただ、私が、
「今日、私が帰るまで、台所の流しはしっかりきれいにしてね。リビングもちゃんとかたづけていてよ! できてなかったら怒るよ!」
と念を入れて、本人も、気持ちが入っていれば、まあまあかたづいています。
散らかしたものを所定の所にもどす、というのと、流しに放置してある洗い物をする。また、コツを教えた、台所の作業台に物をおかない。台拭きは、洗ってきれいに伸ばしておく、なんてことを、多少はマスターしたようで、まあまあ片付いた部屋に、私は帰宅することができます。
ま、これも、絶対ではなく、げんちゃんがS先生のところから帰った時に、腑抜け状態になっているときは、言いつけたことは何もできておらず、リビングが散らかっている時もあります。「やったよ」、と言うけど、これは何! と言うこともあるのは事実です。
でも、げんちゃんは、なぜか家事を言いつけられると嫌がらないので、彼にとっては、部屋の掃除も、嫌いな部類ではないと見えます。
汚部屋に住む発達障害の理由
発達障害の人は、掃除が下手で、汚部屋に住んでいる人もいます。
げんちゃんを見ていると、部屋の掃除ができない汚部屋俗の発達障害の人は、そのやりかたを、徹底して習っていないのと、そもそも、あまり、そのことが好きではないのかな、と思ったりします。加えて、そこに対して大きな価値観をおいていない、というのもあるかもしれません。
やはり、これも、究極は、そこをきれいにするぞ、という、強い気持ちが入っていないのだと思います。周りが教えたことがあったとしても、学習する段階で、そこに気持ちがなければ、習ったという事実は、なかったのと同じです。
げんちゃんが、算数のプリントを前にして、するっと、気持ちを抜くようなことなのかもしれません。悪気はないとしても・・・
おばあちゃんの家を自主的に片づけるげんちゃん
さて、げんちゃん、最近おばあちゃんの家を片付けるのがちょっとした趣味のようになっています。
おばあちゃんは、80を過ぎて、以前圧迫骨折をしてから、家事が億劫になっているようで、最近は、リビングも台所も、相当汚い部屋になっていました。
食事は、おばあちゃんの家でとらせていただいていますが、ちょっと食中毒も気になるな~・・・と気になっていました。
ある日、げんちゃんを引き連れて、おばあちゃんの家の台所を少し片づけました。こびりついた流しの汚れに辟易しながら、げんちゃんときれいにしたら、ちょっとげんちゃんは、優越感に浸っていたようです。
その話をS先生に話すと、しばらく空き時間に、おばあちゃんのところを片付けてその写真を先生の所に送る、というのが課題になりました。
ちょくちょく、おばあちゃんのところで掃除するようになり、トイレや台所が少しきれいになりました。
おばあちゃんは、その辺にゴミを転がしていることがあり、げんちゃんは、それを見て、不要なものは捨てる、ということをやります。
「おばあちゃんのところ、汚いな~・・食中毒になるよね。」
なんて、かなり上から物を言う時は、とても誇らしい様子で、私も、あまり持ち上げないようにします。
「おばあちゃんは、年で体力もないんだから、ご飯作ってもらってるだけありがたいと思わなきゃだめなのよ!お掃除は、げんちゃんが担当しなさい。お母さんは、必死で働いて、げんちゃんにお月謝あげてるんだから、げんちゃんがやれることは、やって当然でしょ!」
ほめればすぐに勘違いするし、我が家のパラサイトでもあるげんちゃんには、やって当然と言うスタンスでレスポンスします。
おばあちゃんのとこの片づけは、どうも家と違って、自分で工夫してました。家で教えたことを、おばあちゃんのところで応用している側面も見られました。
ただ、私が教えたことの範囲を大きく上回ることはありませんし、うまい、なんてこともないですが・・・、まあ、気持ちが入っている、ということの例を垣間見た気がしました。
ただ、それも、何日も続くと、新鮮味がなくなったのか、やったりやらなかったりになっています。
ほんとに、すべては気持ち、気持ちです。
気持ちがしっかり入る時の出力と、まったく気持ちがなく、夢遊病者みたいな最低レベルの出力では、IQ20から30くらいの差を感じます。ひどいときは、今までできていたこともできなくなるし、レアではあるけれど、良い瞬間は、気が利いて、かわいいげんちゃんになったりします。
できるレベルが上がると、クオリティーをかなり要求していかないと、頭を使わず、ルーティンをおっかけるだけになるので、常にそのあたり、げんちゃんの内面をチェックしています。
いつも気持ちが入った、高いレベルのげんちゃんを維持できれば、普通に近づくと思いますが、まだまだ良い時の持続時間が短すぎます。
げんちゃんの”やるぞ”、という強い気持ちが出たら、ことは逆転しそうに思いますが、そこが、そもそもずるく、楽がしたいげんちゃんです。そう簡単にはいかないですね~。
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げんちゃん、掃除もやれるんですね!
素晴らしい
掃除ですが、紙に一覧表を書いてチェックしてはいかがでしょうか?
行:日にち
列:場所 内容 頻度 備考 チェック
みたいな感じで
仕事でもこんな感じです
みかんママさん
ありがとうございます。私が忙しく、几帳面ではないので、アドバイスしてくださるような課題作り、結構苦手なんですが、とってもいいと思います。
口頭で、今日は、トイレしといてね。とか言っては、やってない、があるので、ビジュアル化大事と思います。
げんちゃんは、図書館で家事の本を借りてきたら、と言ったら、整理収納の本を借りてきました。
ほんとにレベルが低いのですが、昔を考えれば、すごいわけで、少しずつでも、いい感じになるかもしれないと思っています。
興味を持って、やりたい、と思えば、IQに関係なく、いろんなことがどんどん進んでいくんじゃないかな、と感じるこの頃です。
非公開ぽけさん
初コメントありがとうございます。
何年も読んでくださっているんですね。感謝感激です。
国語のズームレッスンができるというのは、すごいことだと思います。げんちゃんが、ズームが可能になったのは、高校以降だと思います。ズームだとまったく気持ちが入らず、やっても効果が薄い状態だったと思いますから。
気持ちの入れ方が障害の根本だと思います。
自閉傾向強いというのは、気持ちが外に出ていないからか、と思えますが、自閉症の子でも、気持ちが結構出ている子も見かけるので、このあたりの手ごたえは、ほんとにその子に接してみないとなかなかわからないですよね。
S先生は、色々すごいことを教えて下さいますが、こっちにそれをキャッチする力がないと、なかなか理解することが難しいです。
私も、本質を見抜けず、外側だけの改善を試みていたころは、彼の言ってる意味は、あまりわかりませんでした。
チャレンジし続けていて、私自身本質の改善と言うところに目が行きはじめて、やっとS先生の言うことが少しつかめてきました。
S先生は、他力本願では、なかなかアドバイスも活用できないことがあります。ママがチャレンジを必死でされていらっしゃるから、色々ささることもあるんではないかと思います。
発達育児は、前に進むも地獄、何もしないのも地獄。ほんと、大変きわまりない育児だとお思っています。
チャレンジしたら、しただけ進むこともないですが、チャレンジしたら、明らかに、変化が起こります。あきらめたくなっても、休みながら、がんばっていきましょうね~・・・
息子は家事はやる気はないです⤵️
今、交通費やお昼代、集金やお小遣い等で3日に1回ほど、お金を渡す際、部屋チェックするねと言って、よーやく自分の部屋を綺麗にするだけです。(片付け、ベッドメイク、埃取り、クイックル)
息子の部屋に、専用のクイックルワイパーやはたき等掃除道具も設置して、チェックする時だけなんとかやりますが、自らはやろうとしないし、家族の場所なんて、どーやったらやるようになるのか想像もつきません。
料理なんてもっと想像できません。
先日、初めてお友達の家に泊まったとき、お友達の部屋より自分の部屋が綺麗だったと喜んではいましたが、家事は自らはやりたい気はおきないようです。
げんちゃん、えらいですよねー
みかんママさん
げんちゃんそう言うことを、やりだしたのこの頃です。つい先日まで似たようなものでした。
できないわけでもなく、教えてないわけでもない。ただ、やる気がないだけです。
げんちゃんの問題点は、好きなことだけ、自分の好きなように気まぐれにやる、と言う点です。やる気のないことは、世の中にないのと同じです。心を使うこともしません。
暮らしの中は、基本真っ暗で、たまに、気まぐれにぱっとどこかにスポットライトが当たり、そこだけ気持ちを入れる。社会で入れなくてはいけない、とかいう基準は関係ありません。
スポット消したくなったら、いつどこでも消します。
こういう人間に、責任のあることを任せられないし、できる、という表現を使うのも違います。
できる能力あるんですから、こういう人間は、ほんとに扱いにくいと思いますよ。ほんと。まったく直りません。
そして、狡猾なのは、自分の価値観、楽して良く見せたい、を具現化するために、意味不明なスポットの当て方もします。
嫌なことでも、やりたくないことでも、やらないといけないことは、スポットを当て続けないといけません。それから逃げて逃げて逃げまくるのです。
まさに能力ではないです。お子さんも、多かれ少なかれ、スポットの当てムラがあると思いますが、自分で気づき、修正していけたら、すぐにいろんなことが伸びていくんだろうな、と思います。
お子さんは、スポット当てたくないところでも、当てなきゃ、と思うことができてくるようになると思います。点検の時にだけでもやれるというのがそこです。げんちゃんだったら、適当に言い逃れしたり、やらないと思います。まず、いいのがれです。
おばあちゃんのところも、新鮮味がなくなったら、スポットを消すと思っています。新しいことだけは、とびつきますから・・・
ほんとに困った生物です!
こんにちは。
ご無沙汰しております。
写真のお鍋、見違えましたね。
こうやって見た目で分かると本人も達成感があるでしょうね。
掃除ですか。
とんちゃんも課題ですね。
とんちゃんの場合、片付いていないという認識がないです。
汚れているもの(服に泥がついたなど)に対する認識は当然あるのですが、散らかっているという概念が欠如しています。
何なんでしょうかね、これは。
特に枕元に色々置きたがるのです。
多くはおもちゃ類です。
まるで幼稚園児、それ以下です。
お気に入りを並べて眠るのです…
精神年齢が出ていますよね。
仰る通り、問題意識、きれいにするぞという強い気持ちですね。
おばあちゃんの家を片付けるのは、一石二鳥ですね。
助かりますね。
自分で工夫するのは凄いですね。
進歩ですよ~
飽きてしまうのもわからなくもないですが。
その中でも自分で楽しみや小さくてもいいから目標を作って欲しいですよね~
それが出来れば、こんなに苦労していませんね(;^_^A
とんままさん
ありがとうございます。掃除は、ほんとに、この子たちはハードル高いですよね。げんちゃん、やっとできてきたという感じです。
19歳目前です。
それでも、たとえば、何かを棚に戻したりする時に、最後まで、そこに視線をとどめません。なんか、置いた瞬間、視線が次のところに行きます。置きながら視線を話す時もあります。
見ていると、普通じゃないな、と思うことがあります。
次のことに気持ちが行くのでしょうかね。一つ一つを丁寧に、ができないのでしょうね。
なんとなく、それらしきことをたどる、といおかそんな感じです。
それも、一つ一つ、毎回毎回細かく指導するしかないかな、と思い、根気よく指導しています。
でも、おばあちゃんとこの掃除をしたりする時は、気持ちが入る時もあるように思います。
つまり、今のステージは、たまにぱっと気持ちが入る。そしてまたじわじわ抜けていく、そんな感じのように思います。
以前は、ただの一度も入らないわけですから、成長はしたんでしょうね。
ただ、好きなことだけ、気まぐれに気持ちを入れる。めんどくさいことは、表面のつじつま合わせだけしようとする。
そこは、げんちゃんの性質のずるさが炸裂していますね。
その部分をしっかり矯める必要があるのですが、なかなかできずにいます。
やる気、向上心・・・・そんなものがなければ、突き抜けませんから、そこでうろうろ停滞している感じですね。
掃除ができるようになると、また一つステップアップでしょうね。とんちゃんも、そういうときが来るんだと思います。
げんちゃんも、中学時代、今の感じはまったくなかったですからね~・・・
コツコツ少しずつですね。