発達障害、気持ちがないと、聞こえていても、まったく内容がとどまらない、
げんちゃんは、気持ちを抜くと、言葉がなくなります。
今日は、我が家のルーツを、げんちゃんに話していました。終戦の話にかこつけて、私の父、その父である私の祖父の話を、げんちゃんにしたのです。熱く語る私。
げんちゃんは、横で、
「そうなんだ・・・」
「へ~・・・」
と軽く相槌をうちます。 でも、いつにもまして、言葉数が極端に少ない。悪い予感がします。・・・またこいつ抜いてやがるのか・・・。
自分のルーツなのに、何の心も動かないというのか。
げんちゃんと言う子は、何事にも、全く心が動かない、というのがデフォルトです。
圧をかけ、成長させしてきて、なんとか、デフォルトリセットをまぬかれているこの頃ですが、どうも変です。
私は、げんちゃんの方を見て、言います。
「なんかリアクションしなさいよ。しゃべれよ。」
しかし、重い口のげんちゃん。
「・・・・」
無のスポットに入っているような・・・
「おじいちゃんの話、どう思うの?」
「・・・・・」
最近の、いつものげんちゃんとどうも違います。私はいらいらしながら、それでも一生懸命話をつづけました。
家系図が理解しにくい発達障害児
さて、しばらくして、さっきした話について、いくつか質問をしました。
げんちゃんは、昔から、家系図というものが、なかなか把握できず、ほんとに苦労しています。そういえば、高校になって、そこは少しは改善してきているのだろうか・・・(家系図が把握できない発達障害児については、過去記事にしたことがあるような気がします。)
そう思ったので、そういう視点で、簡単な質問をしたのです。
ところが・・・です。
あぜんとしました。家系図以前に、げんちゃんは、さっきしたばかりの話を、全く把握していませんでした。基本的なひいおじいちゃんという主語さえない。
私の熱い語りは、ただ音としてだけ、げんちゃんの体を通り過ぎただけでした。
私は、血の気が引く思いがしました。
病み上がり、久々のデフォルト リセット状態!
しかし、これは、理由がありました。
げんちゃん、めずらしく体調が悪く、寝込みました。それからよくなって、この事件が起こりました。
休ませていた間、大して厳しいことも言わず、好きにさせ、勉強も何もさせず、自由にさせていたのです。
ここんとこ、アルバイトや面接など、げんちゃんは、デフォルトまで落ちるようなことはほとんどありませんでした。それなりにいい感じで、上がっていく感じがしていました。
しかし、彼は、体調不良で、しかも、私に、体調不良だからと、手綱をゆるめられて、すっかりまた、ずるいらくちんな世界に戻っていったのです。
こえちゃいけない下のボーダーを超えて落ちた! ということが私にはわかりました。
これはほんとにやばい!!!
すぐさま対策を打たないと、またそのボーダーに戻すだけでも、すさまじいエネルギーを取られてしまうでしょう。
私は相当、げんちゃんを叱り飛ばし、作文を書かせることにしました。作文は、究極のアウトプットです。気持ちを取り直し、しっかり意識を使わないと書けません。
体調不良から、どういうメンタルをすごし、ここまで抜くにいたったか、ということについて、自己反省しなさい、と言いました。
もちろん書けません。適当に私が直前に言ったことを、文字にしたり、消したりしてはみたものの、1行さえ書けずにいます。
おそろしい!!!
ありふれた言葉さえ知らなかったりする
さて、家系図についてやりとりしていた間、私は、げんちゃんのおそろしいほどの常識のなさにもあきれました。
ひいおじいちゃんと並べて書いた奥さんの〇をさして、この人はひいおじいちゃんの何? と質問しました。
すると、口ごもったのです。妻と言う言葉が、かろうじて出てきたものの、配偶者とか、奥さんとか、嫁とか、ごく普通に使う言葉が全く出てこないのです。
とりわけ、あきれたのは、奥さん、と言う呼び方は、まるで人生初めて聞くような顔をしているのです。
マックス抜いているとはいえ、非常識にもほどがある。
さらに、ひいいじいちゃんの妻は、げんちゃんには何なの? と聞くとそれも答えられず・・・・
抜いていないときならば、ぱっと出てくるのでしょうか。家系図のおきかえについては、過去もぼろぼろ。空間認知の弱い、発達障害児げんちゃんには、立ち位置の置き換えはきわめて難易度が高いという結論です。
結局、げんちゃんのうつろな目をみて、今指導しても、私が疲弊するだけ、と思って、今日の指導は撤収しました! 深追いしても、こういうときは、さらにだめになるだけです。
ほんとに、恐ろしい一日でした・・・
公開コメント 承認後公開
げんちゃん、リセットかかってしまったのですね。一進一退の本当に長い道のりですよね。
人と人との関係性や現在、過去、未来の時間軸など高度なところへ近づくにつれて、難易度も上がりますね。
しかし、他の動物には無い最も人間らしい部分とも言えますね。
ここの改善の糸口を掴めたら、さらに人間性がグンと伸びそうな…と感じます。
息子も日にちの把握があやふやだし、七夕とかクリスマスなどの日にちもなかなか覚えられません。
それでも自分が関係することは、自分でスケジュール管理しようと奮闘してるので、私も時々の軽い声かけだけで介入しなくてよくなってきたことは成長なのかなと思ってます。
うちは吹奏楽にかなり助けられてます。定期演奏会など次々とスケジュールが入るので、時間管理の学びとなってます。また、繊細な面で消耗しやすく、家で運動系の取り組みが困難なので、重たい楽器を運んだり、良い姿勢を保ってお腹に力を入れて吹いたり、本当にありがたいです。
夏みかんさん
体調不良は、普通の人の常識をこえたもどりかたをしますね。
普通の人でも、体調不良があれば、パフォーマンス悪くなりますが、まったく話が聞けない、とかいうとこはないですよね。
今後、自分のことを知って、コントロールできるようにならないと、ほんとにやばいと思います。
お子さんは、吹奏楽部なんですね。
楽器は発達の子にはとてもいいと思います。呼吸も学べるし、たくさんの効果がありますね。
人の音を聞いて合わせるのだって、苦手な子が多いです。
げんちゃんは、中学の時、合唱は、歌わない方が、みんなに迷惑がかからない、って感じでした。
ピアノをやめてから、音楽もまったくやってないし、いまだ音痴はなおらずです。
七夕やクリスマス。人の誕生日どころか、自分の誕生日。
刹那刹那を生きているげんちゃんも、ほんとに把握していないことが多いです。
この低迷クリアできるかな~と思います。
非公開Mさんへ
英語の好きなお嬢さんは、スタート時点が、多少げんちゃんと同じようだったかもしれませんが、やはり、全く違いますよね~。
さかなくんみたいに、好きなことを深堀していけるんですから~!
英語もくもんは、あまりくいつかないんですね~。生身の会話が大好きなんて、素敵ですね。
げんちゃんに、やれやれ、あなたって、なんか好きなことなんてあるの? って聞いたら、たまたま英語の問題をやっていて、とんちんかんの答えをいまだに書いているのに、英語、と答えました。ほんとうですかね~。
まったくその熱心さはありません。
幼稚園の時から習わせたというのに。
ただ、げんちゃんは、あんまりしゃべりもしないくせに、人見知りではないんだろうな~と思います。
新しいところに行けと言えば、さっさと行きます。娘の方がしぶりますからね。
アウトプットがまだまだできていないげんちゃんは、まだまだ未知の部分が多いです。お嬢さんのように色々、言葉があふれてくれるとうれしいですね。
ある意味、分岐点の18歳まで、あとちょっとなのに、ほんとにあぶなっかしいげんちゃんです。
新学期が始まって、少しは、友達とか作ってほしいです。
時間のこと、あまりお嬢さんは、価値をおいていないんでしょうね~。この価値をおくとおかないのギャップは、ほんとにすごいですよね。
存在しないことにさえなりますね。価値を置かない部分に関しては。
げんちゃんの時間の感覚も、ましにはなってますが、まだまだです。小学校いや、年中さんでも、できるようなことが、げんちゃんには、無感覚だったりしますから、ほんとにこわいです。
発達障害とは、ほんとに、恐ろしいトラブルだと、改めて感じているところです・・・
非公開Mさんその2
書き忘れましたが、家系図、ほんとにだめですよね。昔このことを書いたら、たくさん共感をもらって、げんちゃんだけではないんだ、と感じました。
自分の立ち位置をおきかえることが、どうしてこんなにだめなのか、教えても教えても理解できないようでした。
今は多少はましですが、自分の位置からしかものを見れないのは、いっしょです。
言語の使い方も同様で、行く、来る、やる、やられる・・・等々。たいしてしゃべらないのに、ちょっとしゃべったら、膨大に突っ込みどころが出てきます。
こんなんで、社会に出ていけるのかな~。不安だらけです。