立体パズル、一人でできる内容ですが、根気がいります。
自立訓練の事業所4か月、見学に行きました。
げんちゃんが、T高校を卒業して、げんちゃんだけのプログラムを始めて、8か月経ちました。
自立訓練の事業所に週二回通わせるようになって、4か月たちます。
どうも、そこへ通わせるようになって、進化するどころか、逃げ場にしてるのでは?と感じることが多く、先日げんちゃんの受講の様子を見に行きました。
げんちゃんは、最初6人くらいテーブルを囲んで、スタッフがする講義を聞いています。その内容は、
「自分を知ろう。」
で、自分はどんな人だと思う? とか、何が好きか、とか、何かのレクリエーションでやるようなテーマをやっていました。
途中、自分はどういう人か、と言う内容で、発表するところもありましたが、発表は自由で、げんちゃんは、もちろん無言です。
げんちゃんには、まったくささらない授業
遠目に、申し訳ないけど、つまらない授業だな~と、感じました。具体性にかける。自分をどういう風に見ているか、プリントに書いてみましょう。将来どうなりたいかも書きましょう。
そんなことを投げられても、自分を見つめることなんて、まだまだ先の課題のげんちゃんです。ふわふわした抽象的な課題では、とっかかりがないです。やれやれ・・・
これじゃ抜けるはずだな~。と思いました。最初に見学した時も、まったくささらない授業をしていたので、たぶんどれもこんな感じなんだろうな、と思われます。
利用者が何人かいるのだから、もっと、交流をさせたり、何かの具体的なテーマを挙げたりできないのかな、それぞれ役割練習したり、よくテレビ英語会話でやってるみたいな、場面練習、みたいなのでも、役立つだろうな~と、思ってしまいます。
これじゃ、げんちゃん、一見おりこうさんにして、聞いてるふりをしていますが、まったく心を素通りでしょう。起きてはいるけど、寝てるのとかわらない状況になるのはしかたないというものです。
家に帰ってきて、今日はなにやったの?と聞いても、???となるのも、よくわかります。やれやれ・・
一人一人の課題をする、個別訓練
ここでは、こういう授業のほかに、個別訓練という、個別にやる課題があるようです。その内容を聞くと、
ビーズの仕分け、とか、CDケースの組み立てとか、簡単な塗り絵とか、言っていました。やれやれ、そっちもきわめて単純な作業のようです。
これでは、げんちゃんがここにきて意識低下するのは無理もありません。家では、気持ちを入れない行動をすれば、しっかり矯められてしまうげんちゃんです。
ここの暮らしは、それに比べれば、とても楽ちん。それでいて紳士的に扱われるのですから、事業所が大好きになるのも無理はありません。
また、前のブログで、事業所に行く理由がよくわからない、と、行くのをいやがった友達のお子さんの言い分もよくわかります。(いや、友達のお子さんの方が、げんちゃんより、ずっと前向きだよな!)
楽ちんだから大好き、となってしまうげんちゃんってなんなんだ、と思ってしまいます。
事業所の方は親切だけど、スキルがないと思う
事業所の職員は、とても親切で良い感じの人たちでしたが、残念ながら、発達のげんちゃんをレベルアップさせるスキルはない、と言わざるを得ません。
見学しているときに、若い女性が個別の作業をしていました。彼女はしばらくすると、おもむろに、椅子から立ち上がり、おなかにかゆみがあったのか、スカートに手を入れて、おなかをかき始めました。表情から、知的障害があるとわかります。職員の人は、それを見ても何も言いません。
知的障害の女性は、性被害にあわないように、とてもナーバスに指導する必要があります。こういう行為は、とても危険ですし、恰好悪いものでもあります。すかさず指導してやらないといけないはずです。基本だと思います。
また、お昼のお弁当の時間も、皆黙って黙々と食べています。やれやれ。交流ができるように少し工夫はできないものなのでしょうか。
職員の方とのミーティング
見学を終えると、職員の方とミーティングさせていただきました。私が感じたことを、失礼のないようにお話して、げんちゃんのここでの目的をもう一度確認させていただきました。
人との交わり。できれば友達ができて、会話や行動を学ぶということ。一気に普通の学校とか会社とかいうわけにはいかないげんちゃんですから、その前の段階で、それらの疑似体験をする。
一番大きな目的はここでした。自宅でやろうにもどうしても難しいところです。しかし、ここでそれができるかというと、難しいことがわかりましたので、ここでできる範囲のお願いをしました。
一応こちらの目的や、可能な改善点は指摘させていただきましたが、一気に変わることは難しそうです。
げんちゃんに合った課題を、こちらで作らせていただく
ならば、事業所が用意している個別訓練のアイテムをオミットさせていただいて、げんちゃんが考えながら取り組めるアイテムを持たせることにしました。
考えながら作る立体パズル。トトロシリーズの立体組み立てパズルというのを見つけてきて、次の参加日に持たせることにしました。これは、本人が売り場で気に入ったものですから、心が動きやすいと思いました。
次の参加日は、S先生も行ってもらって、その際のやり方も、スタッフの方に説明しました。
パズルをやる前にげんちゃんが、どう感じたか。やり終わって、その感想を述べさせるようにお願いしました。必ずやりっぱなしで終わらないようにお願いしました。
さらに、少し噛み応えのあるパズルなので、何度かの利用日を使って、3度繰り返してやらせるようにお願いしました。1度目は取説書を見て、わからないところは質問しながらやる。2度目は取説なし。わからなくなったら、取説を見せる。3度目はもう一度トライ。そのたびに、自分がどう感じたかをフィードバックすること。
S先生がお願いした内容はこういう感じでした。
心を使いながら作業をする。そして、心の使い方を自覚させ、自分がどのように心を使ったら、目の前の結果になるのか、本人に言語化させることによって、心の使い方がうまくなる、ということなのかもしれません。
結局、立体パズルを持たせた日は、ひどく落ちることはさけられました。(S先生がいたからかも・・・まあ、これが続くかどうかはわかりません。)
自立訓練の事業所の感想
自立訓練の事業所を見学した感想は、とにかく寄り添うだけ、といった姿勢を感じました。これでは、大きな子の保育園のようです。向上は見込めないと思いました。
計画相談(利用する事業所のフィードバックをしてくださる)の坂本さんに言うと、他の事業所もあたってみては、と言われました。
事業所によって、やっている内容は、結構違うのかもしれませんね。
まあでも、スタッフの方は良い方で、ただスキルがないかな、と思われたので、要望、やり方など、細かく伝え、ミーティングしてもらい、げんちゃんのためになるように、ひいては、その事業所が進化するように、働きかけてみようと思います。それらの意図を、謙虚に組み取ってくださる親切さは感じたので、まだもう少し様子を見ていこうと思います。
ソーシャルについては、ここでは、あまり多くのことは求められないと感じましたが、何人もの人がいるところですから、今後のげんちゃん次第で、もっと活用できるようになるといいな~、と思うばかりです。
げんちゃん自身が良ければ、どんな環境でも、自分の糧にしたり、居場所を変えたり、きびきびやるのでしょうが、それが見込めないのが、とほほの息子・・・ここまで来ても、なさけなや、というのが一番ですから、一方的に事業所の批判をする気にはなれない自分がいます。
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