げんちゃんは、ずいぶん、学習への理解力が増し、単語や漢字も前よりずっと覚えやすくなっています。
まさに、IQは意識で変わる、というのを目の当たりにしています。
がしかし、それも、気持ちが入っている時だけの話で、突然フェードアウトして、なんじゃこりゃ~っていうことになっています。どうも、げんちゃんと言う子は、勝手に自分で自分を認めて、俺ってけっこうできた、なんて悦に入ったりするようです。そうなると、すぐに楽な方に、バンジージャンプで急降下するので、ほんとに腹だたしいです。
冗談抜きに、ほんとバンジーなんだよね・・・笑
意識を多少抜いても、昔よりパフォーマンスがましなものだから、私さえ気持ち入れてるかな、と騙されることが多いので、Sさんから警告を受けております。
「だめだめ、圧をかけないと・・・・げんちゃんって子は、上手に表面だけ作ることを覚えて、それでよしとしていくところがあるからね。」
そんなげんちゃんですが、最近は気持ちが入ると、昔にはなかった快挙を遂げます。
1、電話がかかった時に、メモをとった。
2、2階に用事をしに行って、降りてきた時に、「おまたせ~」と言った。
3、日帰りバス旅行から帰って、行程にそった、彼にしては見事な作文を書いた。(状況説明もしっかり、行先ごとに、段落を分けていた。上)
4、学校にでかけて、しばらくして、忘れ物に気づいて取りにもどった。
まあ、ぽつんぽつんと、今までなら絶対にできないことができたりしています。
と書くと、いつもできているように思われるかもしれませんが、気持ちが抜けてしまうと、まったくできないげんちゃんです。
作文が書けた、と喜んだ数日後、同じように書かせてみたら、何の前ふりもない、自分勝手な立ち位置で、読むほどに、気持ちが悪くなるような作文を書いたりね。もちろん汚字!
でも、表面だけは、まじめに気持ち入れてやっているように見えて、作文が完成したりするものだから、(昔は抜けると、とん挫して書けなかった。)こっちは、まあ、できは悪いけど、がんばったかな、と勘違いしてしまうのです。
ふと、そんなげんちゃんを見ながら私は思いました。
もしかしたら、げんちゃんは、スタート時点がとても低い発達障害児だけど、スタートが ”げんちゃんの今”くらいのお子さんもたくさんいるのかもしれない。
そうすると、意識の抜き方は、今のげんんちゃんにけっこう近いものがあって、はたでは、普通にやっているように見えるのかもしれない。そうすると、この子の限界って、このあたりなんだ、と決められてしまう。 なるほどな~。意識中心で見て行けば、発達障害の子供たちの見え方は、ずいぶん変わってくるのかもしれません。
Sさんは、鋭くつっこみます。
「だめだめだめ、抜いてますよ。完全に! そんなもんじゃない。げんちゃんは、もっとできるはずです。最近は、らく~に、流してやっていくコツをつかんできてるから。お母さんにでも、こうやったら、叱られない、とか学習しています。それって、すごく賢いってことなんですよ。その賢さを、正しい方向に向けてやらなくちゃ。頭打ちになりますよ!」」
そうか~・・・
確かに、げんちゃんと私が目指しているところは、障害の克服です。限界突破していくビッグチャレンジです。そんな余裕かました感じで、限界突破などできるはずはない。
休みに、私はためしに、洗濯物をまたもや、たたませてみました。(洗濯物たたむのって、IQテストに匹敵するものがありますね~)
するとどうでしょう。げんちゃんの今があぶりだされるようでした。
考えりゃわかるだろう、ということを考えないで、ぐちゃぐちゃ。私が手伝うと、その意味は把握しようとせず、形だけまねる。何枚たたませても、似たような状態で、学習してこない。注意すれば、はいわかった、と言うものの、それは表面だけ・・・・
なるほどね。これか! 洗濯物は、現実にとてもわかりやすい。私は、げんちゃんの心のありようを、めちゃくちゃしかり飛ばしてしまいました。
意味をつかみなさい! なぜそうなるのか、言葉で説明しなさい! 自分のやりかたとお母さんのやりかたでは、どこに違いがあるのか、つかもうとしなさい! etc
げんちゃんのわかったというのは、普通の人のわかったとは、全く違う。あなたは、”わかる”ってことを勘違いしている。わかるとは、腑に落ちるということで、意味や理由をしっかり体に落としていることを言うのです。げんちゃんのように、なんとなく、マネができた、ということでは決してない。そういうことを、しつこいくらい指導です。
やれやれたった4枚の洗濯物で1時間ですよ~。
しかし、久々に徹底的に指導したので、そのあとの学習パフォーマンスの良いこと。(Sさんによれば、それさえも、ぜんぜんまだまだということらしいけど・・・)
Sさんすごいな! やつの中にある、余裕ってところをしっかりつかんでいたようです。(ここは圧をゆるめて、と言ったりするSさんが、とにかく圧圧圧・・・と言ってくる。潜在能力が上がっているということなのでしょうね。)
そう、これは限界突破だ! げんちゃんの今の甘い考えで、自分の限界を超えられるわけはない!
もっともっと真剣に、心から突き上げるエネルギーで、またやってきた定期試験を突き抜けてほしいね。
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確かにIQは意識の使い方で上がったり下がったりすると思います。だから、私は発達障害の子のIQは当てにならないと思うわけです。
意識が入りにくい発達の子ですから、実力通りの結果を出すことは難しいと思います。ただ、凸凹を見ることによって、特にどこは意識が入りやすくて、どこは意識が入りにくいのかということは分かりますので、それは参考になると思います。凸凹は参考になるけれど、数値は参考にならないということです。
あと、全体的に数値が低い場合は、今の意識の使い方だと出せる力が限られてしまっているということは分かりますよね。
それだけに、意識次第というところが大きくて、私も改めて最近、roboはまだまだ意識が入ってないなぁということを実感させられました。roboも表面的にはちゃんとやっているように見せかけて、本当にヒドイ時が多いので、「学校でもっと真剣に勉強に向き合って来なさい!」と厳しく言ったばかりです。
やっぱり、高校受験がない弊害だなと私は感じています。生ぬる~い感じで行けちゃいますからねぇ。でも、そうはさせないぞ!と今回は思った次第です。
意識の使い方次第で、障害を克服するに至る場合も本当にあると私は思っています。それには、やはり自分に克つことですよね。誰もそこは助けてくれない自分の内部との闘いですから、自覚の問題だと思います。
しかし、意識が入った時のげんちゃんは、なかなかイケてますね!特に作文はスゴいと思います。どこの優等生の作文かしらぁと思うくらい、しっかりした内容だと思います。文そのものにも全体的な構造にも破綻がないところかスゴいです。内容が整理されていますね。この時は頭が冴えて本人も気持ちが良かったのではないでしょうか。 1
ロボママさん
いつもコメントありがとうございます。
そうなんですよ~。この子たちの根本問題は意識なんですよ。
パソコンはあれど、キーを押さない、というかなんというか。
それがず~っと続いたために、パソコンのデータも少なく、学習もされていない、そんな感じです。
しかも、げんちゃんは、学習にしても、すべての生活全般にしても、ちぐはぐ、どんくさく、確実性のあるものなんて何もありません。
そんな子の障害を克服しようとしてるんですから、まさにオリンピックに出るようなもんです。
人の100倍努力してあたりまえ、と私は思ってますが、当の本人は、これでいいでしょ、って感じですからあきれ果てます。そのくせ、普通になりたい、とか、克服したいだとか、言うことだけは言いますから。わかってないったらありゃしない。笑
でも、ロボ君も、外側は、バリっと見えるところにいて、まだまだ中身は、意識が抜けているところがたくさんなんでしょうね~。周りは、うっかりだまされるし、これがこの子の人格だくらいに思われてしまいます。
もっともっと、気持ちを出して、外側をつかんで、正しく判断していくことができますよね~。がんばって、圧をかけていかねばなりませんね。
人は心に圧をかけて、向上していかねばならない生き物なのかもしれませんね。その過程がすこぶるハードなこの子たちですが、自分たちも、怠けてはいられないんでしょうね。子供とともに成長し、心をみがく必要があるんでしょうね。
発達育児は、ほんと心の修行でもあります。
この作文は、ばりっと意識を入れたんでしょうね~。まだまだ自分の感想などは、たいして書けませんが、やれば、ここまでできるってことがわかりました。まだ低いですが、この気持ちの出し方を恒常的にやっていくことができれば、劇伸びするはずです。
でも、Sさんいわく、5パーセントくらいしか出してない・・・らしいです。え、そんなに?って感じですが、まだまだ可能性があるということを信じたいですね。
げんちゃんのできるようになった、1〜4は、本当に素晴らしい内容ですね。
息子は、最近ようやく鉛筆を持つ事ができるようになりました。
2年半、文字の書く練習をして1、2文字だけ書けるようになりましたので(←私達夫婦からすると、これだけでも、成長した!と喜んでしまっております…)、げんちゃんの作文を拝見すると、げんちゃんママさんの努力の凄さを感じます。
洗濯物のたたむ練習は、発達障害の子にとって良いのですね。
親としても、「今」がより分かるようですので、ウチも試したいと思います。 1
げんちゃんの作文、構成ももちろん、字がとてもしっかりしていますね。意識入ってるのがとてもよくわかります。
意識が抜けてる時に、どうやって圧をかけていれてますか?息子は逃げてる時は、私が言葉で何を言っても聞こうとしないので。効果的に圧をかけることができてなくて、結果的に私が怒ってるだけの状態になってしまうんです。
怒る=圧をかけるではないですよね。 1
Naoさん
いや~・・・洗濯物なんて、お子さんの年齢のときは、ぜんぜんできないどころか、やらせようなどと思うこともごなかったですよ~。
なんせ、折り紙さえ、できはじめたのって、3年生くらいだったと思います。もし、お子さんが、洗濯物たためたら、すごいです~。
もしも、くいつきもしない、という状態なら、もっと他のことがいいかもです~。
でも、興味をもって、お母さんの真似事でもするのなら、すごいですよね。
いやいや、げんちゃんの昔考えたら、あれはなんだったんだろう、というほど、何もできなかったですね~。
考えたら、よく、洗濯物もたためるようになったもんだと思います。まだまだ小学生なみですけどね・・・
ぜひ、洗濯物がどうだったかおしえてください。
それから、文字のこと、がんばりましたね。字はほんとにずっと苦労します。
幼稚園卒業するときに、わずかの絵と、わずかな字を書いて担任の先生にわたす、というミッションに、1時間以上かかったことを思い出します。あの頃は、ほんとに、日々あくせくあくせく、育児に追われていました。今は、やはり、自分でできることが多くなっていますよね~。 1
ゆうママさん
ほんと、私も教えてほしいですよ~。意識抜けたら、どうやったら入るのか? ただ私ががみがみ言っている・・・・そうですそうです。よくわかります。
心を動かすために、どんどん強い言葉になっていって、傍からは、侮辱しているようなありさまになるのですが、そうしないとほんとに動かないんです。
げんちゃんの場合は、自分が恥ずかしくなるような大失敗とか、バカにされる、的なことが起爆剤になります。自分で、やばい、って思うシチュエーションを作るのが一番入りやすいです。
実は、この作文も、梨狩りに行って、何も考えず、バスケットいっぱい採ってしまって、5000円も払う結果になったんです。それで、皆の前で、すごくしかられて、周りも、あちゃ~という雰囲気になったのが、よかったのです。
帰ってから、作文書くようにいいつけて、2時間ほどでかけたら、ちゃんと書いていました。
つまり、やばいと思わせることって、どうしても、まわりの協力がいるので、いろんな演出や根回しがいるんだな、って思っています。
失敗したら、遠慮なく、公然と叱ってますよ~。それとか、
「この子は、発達障害児なんで、ずれてると思うけれど、よろしくお願いします。」
とか、いろいろなところで、ちょっとした恥をかかせたり、げんちゃんには、それが一番ききます。
あと、勉強中は、10問英単語を覚えさせた後に、テストする、とか、算数の小二の問題をやらせて間違っている自分をフィードバックさせる、とか。
まあ、自覚を促す演出が、うまくいくときもあるし、ぜんぜんだめなときもある、って感じです。
難しいですよ。ほんと。なんせ、この子たちのコアなとこそのものですからね~。