> たくさん書きたいことがあるのですが、忙しくて、なかなかしたためられない毎日です。そんな中で、ちょっと興味深いことがありました。
げんちゃんの野球教室の話です。
先週、見に行くと、やけに反抗的なお子さんがいて、先生が大変そうだなと思いました。5年生らしいのですが、何が気に入らないのか、始終反抗的で、先生を口汚くののしっています。自己主張が強いようで、注意すればするほど、もっと態度が悪くなっています。
野球技術は上級だし、周りにも注意がいっているし、頭もよさそうなんだけど・・。
もしかしたら、いわゆるアスペルガーのようなお子さんなのかも、と私は思いました。
帰りに、困ってる先生に、私の経験から思いつくことをアドバイスしました。
げんちゃんとは、真逆のタイプ。 私のアドバイスが、あってるかどうかわかりませんが。・・・
「ひどく攻撃的になるときは、けっこう本人の恐怖心や不安が、もとになることがありますよ。げんちゃんも昔、後ろに人がいると、何かされるんじゃないかと感じて、後ろの人にちょっかいをかけたりしてました。
あの子は、アスペルガーかどうかわからないけれど、発達の問題をかかえているかもしれませんね。」
そんなことがあって次の週、Sさんが、げんちゃんの野球を見に来てくれました。私は、ついでに、その攻撃的になっているお子さんのことを見てもらうように頼みました。
Sさんは、先生に許可をとってグランドに入り、静かに見守っていました。
さて、終わって、先生とSさんが話していることを聞くことができましたよ。
このお子さんは、先週とはうってかわって、その日は、すごくおりこうさんでした。ところどころ、軽くスタンドプレーは見られるものの、まあ、許容範囲。
悪いところがあまり出ていないので、Sさんは状況判断が難しいかも、と、ちょっと心配。でも、Sさんは、すべてお見通しのようでした。
S「この子は、まわりも見えて、チームにちゃんと入ってプレーをしているし、運動能力も知的なものも、とても高いです。投げるのも取るのも、腕だけではなく顔の方がいっしょについていっている。空間認知も高いし、気持ちも行動からずれていない。アスペルガーとかではなさそうですね。」
野球の先生 「そうですか~。」
先生はほんと良い方です。彼をなんとかしたくて、Sさんの言うことを必死で聞いています。
S「ただ、彼は、感情がすぐに爆発しやすく、抑えることができないでいますね。 それは、この子がとても繊細で、小さなことを気づきすぎるのがもとになっています。」
野球の先生は、Sさんがそう言うと、はっとしたようになりました。
野「そうなんです。この子は、ある時、一塁を任せるというと、家に帰って、ファーストミットがないと1塁を守れないから、買ってくれ、と親にせがんだようです。
おかあさんから問い合わせが来ました。僕はそんな高いもの買わなくても大丈夫です。と言って、さらに、グローブに指をこうやって入れると、球をとりやすくなるから問題ない、と付け加えてあげました。すると、あの子は、次の時、”先生こうやると確かに取りやすい”、とうれしそうに言ってきました。」
先生によると、それ以外にも、彼のマニアックな野球へのこだわりがけっこう垣間見えてたようで、聞くと、それらは、子供のそれとは思えないくらいでした。
Sさんは、聞きながらさらに説明します。
S「たぶん、普通の子は流してしまうようなことを、とても気にしてこだわる。そして、気にしたら、なかなかそれが捨てられなくて、次に影響するんです。納得がいかないところで踏みとどまっているところに、ちょっとした叱責がはいったりすると、感情が爆発してしまうんです。叱責というほどのものでなくともです。彼自身も自分のことをよくわかっていなくて、自分自身の感情をコントロールできない。
しかし、この子は実は、とても、優秀なお子さんなんですよ。」
野球の先生は、深くうなづきました。なんせ、この子は、あらゆる場面でチームの士気を落とし、先生はやめさせるべきか悩んでいたようでした。
S「この子の感情が爆発した時に、みんなの前で叱ると、ますますそれに火がついてしまうから、タイミングをずらして注意することが大事です。しかも、皆の前で注意すれば逆効果です。まずは認めてあげて、自分のところに呼んで、なぜ、怒っているのかそっと聞いてやることが大事です。細かいことにこだわってそこから離れられないでいることも多いから、これは、こういう理由で気にしなくてもいいんだよ、とそのことがらを、細かく分解して説明してやって、切ってやることも必要です。」
S先生の解説に、野球の先生も私も、う~ん、すごいな~・・・とうなってしまいました。たった一度見ただけで、なんで、こう的確にわかるのか!
夕方のグランドは、教育実習みたいな感じになって、野球の先生は、さらにこんなことを話し始めます。
野「実は、先日、げんちゃんのお母さんが言ったことを参考にして、練習の前、彼に優しく言ったんです。”なんでも、違うなと思ったり、困ったなと思うことがあったら、とにかく、僕に言いにおいでね。僕はおこらないからね。ぼくは、君が好きなんだよ。だから相談に来るんだよ。”、と。
そしたら、まさか来るとは思わなかったけど、しょっぱなから来たんですよ。」
げんママ「へ~、大したアドバイスでもないのに、先生すごい!」
野「彼は、今日はユニフォームじゃなくて私服で来てたでしょ。いつもだったら、最初に僕が、”なんで私服で来たの?”と、と聞いたと思うんです。いつもだったらそのあとに、たぶん、うるさい! となったと思います。別に非難して言ってなくても、すぐそうなるんです。
しかし、僕がはじめに、彼によりそうことを言っていたものだから、自分から、”今日は、ユニフォームがまだかわいてないからこれで来た” と言ってきたんです。ぼくは、そうか~、それはしかたないよね。と言い、スムーズに練習に入れました。」
さらに、先週彼は、打順が回ってくるまで、銘々で行うバッティング練習を、拒み続けていました。それについて、ついでにたずねてみると、実は彼なりの理由があった。
砂地においた目印のコーンの位置で、めいめいがバッティング練習をやるはずだったのに、最近ではそれがおざなりになっていて、彼だけそれにこだわり、練習ができなかったというのです。
そんな時に、先生に、バッティング練習をちゃんとやりなさい。と言われたものだから、そのあと、先生をののしり、最後まで、先生に対立して、練習を終わったようでした。
先週の一連の彼の行動を見ていた私は、ただただとんでもない子としか見えませんでした。
(S先生と違って、なんて凡人の私。笑)
なるほど、この子は、そもそもある意味優秀すぎて、ほかの子のように、適当に流すことができないでいたのですね。本人は理由があるのだけど、表現形態がとっぴで反社会的なところがあるので、だれにも、親にさえ理解されず、孤立して、今や野球教室さえやめさせられかねない状況に陥っていたわけです。
今日、野球の先生が、その子を認めて、その子の細かい事情に耳を傾けたことで、とてもスムーズにまわっていたのでしょうね。
S「認めてあげて、ときにほめてあげるといいですが、優秀なだけに、気を付けないと、今度は天狗になってしまいます。だから、ほめるときも、具体的に、どこがほめるに値するか、を言ってあげなくてはなりません。そして、そのあとにできてないところも言って、やさしくそこもがんばるといいよ。と付け加えてあげるとバランスがとれます。」
とSさんは付け加えました。
彼はその日、ゆる~い野球教室に、一人強硬チームのメンバーが入ったような動きをしていました。感情をあらげることもなかったようで、彼は、ちょっとできることをひけらかすような雰囲気あったけど、まあ、許容範囲。 身体能力も頭脳も、かなり高いことがわかりました。もちろん、まわりに対する注意の広がりも、アスペルガーではない。
野球の先生のその日の対応と、Sさんの解説とアドバイスで、彼の一生がこれから上向きになっていくようで、私もとってもうれしかったです。
ある意味、げんちゃんとは真逆です。その子は、細かく気づいて、自分で正しい方向に道をつける力を持っている。ただ、細かすぎるのと、それがこだわりとなり、感情が制御できない。たぶん、親ですら理解できず、愛情不足に陥っている。 だから、認めてあげる、ほめてあげる。ということが有効だというのでしょう。
優秀で繊細すぎる一面が、本人を苦しめているというパターンなのかもしれません。
周りに認められ、自分自身を知って、感情コントロールしてあげれば、その子は、将来ほんとに優れた人材になる可能性だってある。
野球の先生の顔も明るかったです。やはり、なんとかその子を導きたいと悩み続けていたのでしょう。良い先生ですね。
最後にSさんが、
「あの子の親御さんは、もっと育児のレベルを上げないとね。」
とつぶやきました。そして、
「ははは・・・げんちゃんと、対極だね。その正反対パターンがげんちゃんだね~。」
と大笑い。私も噴き出してしまいました。
まるでつかまない、感じない。感情もどこにあるのか・・・・
結局、一人まかせていたら、その子の反対で、とんでもないところに行っちゃうので、決してほめてのぼせさせたり、やけに認めたりしてはいけない。
平和な顔で、ぼけ~っと、やっとかっと打順は把握していたげんちゃんに、たら~っと汗が出るような気持ちですよ。やれやれ・・・
しかし、お見事Sさん、でした。アスペのお子さんや、発達の問題があって、攻撃性が強く出て、しかもIQの高いお子さんにも共通するヒントがありそうですね。
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S先生はさすがですね!
おそらくそのお子さんは私の思うところのギフテッドだと思います。知能が高く繊細で細かいところに気がつき過ぎる上に、感情性過度激動があるために感情を爆発させてしまったりして、浮きこぼれてしまうことの多い子供です。
ギフテッドはアスペルガーとは違う状態なのに、特に日本の場合は発達障害と診断されている場合も多いです。それなのに、S先生は、1回ご覧になっただけで、ピタッとその状態を言い当てたのですからすごいですね。
ギフテッドのお子さんは、ガミガミ言えば言う程、逆効果だと思います。子供だと思って高度な部分の説明を省いたりせず、大人に対するように本人が納得するまで説明して上げることが必要ですよね。
げんちゃんは真逆ですか。どちらがいいと言うわけではないので、それぞれに合った接し方をする必要がありますよね。皆同じで良ければ簡単でいいんですが、そうではないので本当に試行錯誤が必要ですよね。
やはり、自分の子供の障害の程度や今後のことは分かりませんから、とにかく無心に出来ることをして、どれくらい変化があって、どれくらい伸びるかは未知数とした方がいいのかなと私は思います。
おっしゃる通り、小さい頃は一見重たく見えても、実はほんの少しのコツがあれば、どんどん改善していくお子さんもいれば、一見大人しくて軽そうに見えても、改善しにくいお子さんもいると思います。
その違いは生まれ持ったものですか、それに沿って成長を促して行くしかないと思います。
私などもroboには小さい頃、とても苦労したので、そこで掴んだコツを他のママさんに伝授したところ、roboの何倍もの早さで改善したので驚いてしまったことが何回もあります。
同じだけの労力を使っても、同じだけの成果は出ないのは、当たり前と言えば当たり前ですよね。相手は生身の人間ですから。
それでも何でも、出来ることを忍耐強くやり続けるしかないですよね。
私、1度、S先生にギフテッドについて、うかがいたいと思っていたんですよ!ものすごーーーく参考になりました。
げんちゃんママさん、本当に本当にありがとうございました。
そのお子さんが、そういうお子さんだって、理解されながら成長して行ってほしいです。本当に苦しんでらっしゃるギフテッドのお子さんが多いのですよ。
それから、比較的簡単に改善するより、苦労された場合の方がその過程の中で親子ともに多くのものを得ている場合も多いと私は思っています。
げんちゃんママさんは、げんちゃんが徐々に成長し良いところもたくさん見えてきたとはいえ、苦労の最中にあるともいえると思います。
そういう暗闇を通らない限り見えない光もあると私は思います。
ロボママさん
そうでしたか~。きっと、この記事を書いたら、どこかの困ったママの役に立つに違いない、と思って、昨日から、2時間がかりでまとめましたよ~。笑
まさか、それがロボママさんだったなんて・・・
日ごろの恩返しができたかな~。・・・
でも、ギフティッドって、あの子のような感じなんですか~。
げんちゃんを育てているから、なんて、うらやましい、と思ってしまうけれど、ほんとにお母さんは、あらゆるところで、子供さんが困ったことになっていて苦しんでいますよね。
今度、お母さんにあったら、ロボママさんのブログでも教えてあげましょうかね。(^^)/
先生が言うには、その子は、初めて野球教室に来た時から、相当上手だったようです。なんと、テレビとか見ながら、自分でつかんでいたそうですよ~。それに、すごい身体能力で、合宿でバク転をしていたんですって。
聞くと、自分で研究してできるようになったというではありませんか。確かにギフティッド、という名前がぴったり、
Sさんが、お母さんが、もっとレベルをあげないと、とぼそっと言ってたのは、子供は親を成長させて、人生の深みに漕ぎ出させるためにきているのに、向き合ってないぞ、という意味なんだと思いますよ。
げんちゃんも、ほんとやっかいすぎますが、すぐに改善していれば、私は、もっと高慢になっていたんじゃないかな~。こうすれば改善するわよ! なんてね。
げんちゃんと私にだけに与えられているミッションなんでしょう。
でも、ギフティッドうらやましいな~。
でも、げんちゃんの鈍感力ゆえにそう思うのかな。鈍感力もやはり、才能ですからね~・・
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げんちゃんママさん、二時間もかかって、この記事を書いて下さったんですね。お疲れ様です。本当にありがとうございます。
ギフテッドの困り感は色々な出方があって、このお子さんのように、ギャア騒ぎして、わがままに見える場合もあり、親御さんは本当に苦労されています。
roboも似たようなところがあるため、去年の前半までは学校でギャア騒ぎしていました。家ではS先生がおっしゃるような接し方をしていましたので、小学校3年生からはとても大人しくて過ごしていましたが、私は学校で迷惑を掛けていたので、肩身が狭かったです。
そのお子さんは、スポーツのギフテッドなのではないでしょうか。タレンテッドと呼ぶ場合もありますが。
ちなみに、2Eではないギフテッドの場合、より多くの分野で秀でているので、野球だけでなく体操も得意ですし、アカデミックな分野も得意な分野があるかもしれませんね。
でも、うまく育てて上げないと社会から浮きこぼれてしまうので、本当にお母さんに頑張ってほしいですね。能力に比して精神年齢は通常通りなので、自分で自分の才能をコントロール仕切れずに困ってらっしゃると思います。
roboより、もっともっと能力も高いでしょうし、発達障害もないのですから、導き方によっては成果も出まくりだと思います。その分扱いにくいと思いますが。
げんちゃんとげんママには、もっと違った意味深いミッションが与えられていると思います。おっしゃる通りスイスイ改善していたら、こうしてS先生のお考えもブログを通して世の中に伝えることもなかったでしょうし、げんちゃんママさんも意識などという抽象世界に足を踏み入れることはなかったと思います。
私もげんちゃんママさんのご体験の様子から刺激を受けて、自分の考え方を深め、より良いものにしていこうとすることが出来ています。げんちゃんママさんのエネルギーのおかげで、モチベーションが上がっているということも実際あります。
うちの息子は運動は苦手だし優秀な頭脳の持ち主でもありませんが、その子の引っ掛かり方、拗らせ方の印象などは本当ににそっくりです。
周りが見えていない点など、息子とは全然次元が違うとは思いますが、(息子はアスペルガーだと思われます)
一つ一つ理屈で納得しないと動けない所も同じです。
(息子の場合、相手を口汚く罵るまでは出来ずキーキーパニックになります。又は相手に次々と無理難題を言い立てて追い詰める。)
S先生が仰るそのお子さんへの対処の仕方のポイント、本当にしっくり来ました!
特に、褒めるにしても、褒めるに値したポイントを具体的に説明するという点を早速取り入れて見ようと思います。
褒め方のさじ加減が難しいと感じていましたが、褒めるにも理屈で褒めるという所は盲点でした。
なんとなく効果的な雰囲気がします。
いやー、でも、そのお子さん、本当に将来有望ですね。
能力の差はあれど、息子と困り感の似ている事で親御さんの大変さもお察しします。
げんちゃんママさん、こんな風に分かりやすくまとめて下さって情報を共有して頂き本当に本当に感謝しかありません。
ありがとうございます。
それにしてもS先生は凄い方なんですね。
S先生に一度見て貰って、息子に合った声掛けのポイントを教えて頂きたいです。
Skype…なんかじゃ駄目ですよね。笑
こちら関西、福岡はなかなか遠いです。
今日のブログをプリントアウトして取っておこうと思います。
ありがとうございました。
S先生の見立てはすごいですね。その子は理屈で納得したらちゃんとできるというのはやはり頭のいい子なのでしょうね。
感情の表し方やきっかけはその子と似ていますが、勉強も運動もダメ。理屈で納得できないから…というのではなく、「嫌なのものは嫌だ」というレベルなのでしょう。その子と同じような態度をとるけれど、全然能力が低いのです。なんだかいいところなしの息子です(涙)
ギフテッドでもなく、アスペルガーでもなく、知的障害でもなく、発達に大きな課題があるのは確かだけど、どのカテゴリーにもはいらない。そもそもカテゴライズできないものなのではないかと感じました。
最近の様子を見ていると、できることまでズルをしてやらないように見えてしまいます。よくこの子達が一番苦労しているのだから理解してあげましょう、と言われますが、そうは見えないんです。私が振り回されていると思ってしまいます。遅刻をしないようにと促すと反抗する。時間割りを合わせるように言ってもぎりぎりまでやらない。理屈で説明しても何も心に響かない。やっかいです。
ロボママさん
ありがとうございます。子供のタイプは違うけれど、育児で、母親もどんどん成長できたらいいですね~。
ギフティッドというのは、なるほど、こういう感じなんですね。
優秀だから、育てる楽しみは大きいけれど、ひとつまちがうと、知的に低く出る子より、とっぴなアンバランスへいきやすいかもですね。
お母さんと話すことがあれば、情報提供してみます。
でも、ロボ君は、的確にされていて、成果が少しずつ出ていますね。得意なところは、本人にまかせていんいので、メンタルのところだけ、しっかりやればいいような・・・
ある意味いいな~・・・泣
まあ、でも、すべてだめだめ。心も育つどころか、存在が隠れている。そんなげんちゃん、神様は、S先生を近くに配しているのかもしれませんね。
長期戦になるな~、と思います。高校なんて、考える意味もない、ここでがんばらないとやばい、そんな感じがしています。
げんちゃんは一つ一つの心の領域のハードルが高すぎて、やっと登ったら、すぐそこで、もういいや~とまた力を抜くんだそうです。
そのたびに、また、長時間かけてしかけてやらなきゃだめ。そのしかけも、すぐには効果がない。そんな感じのようです
かめちゃんママさん
やっぱり似てますよね~。私もブログを読んで感じたんですよ。この子は、5年生ですが、かめちゃんはまだ小さいので、能力に差があるかもしれませんが、かめちゃんもすぐれたところがさらに伸びますよ。その前から、ちゃんとお子さんの特性をわかっていらして、ちゃんと声掛けなさっていけば、かめちゃんも、バランスがとれてくるんじゃないか、と思います。
げんちゃんは、一切自分の考えとかを言わず、そういうものを持っていないから、やけに素直というか、じゃまにならないところがあったのですが、それゆえに、ちょっとめんどくさいけれど、自分の主張が激しいお子さんは、心が外に出ていてうらやましいな~と思います。
でも、エネルギーがいりますよね~。
げんちゃんは理屈自体が理解できない、という感じなので、こういうお子さんの苦労とはまた違う苦労ですが、普通じゃいかない、という点では同じです。
クオリティーの高い育児、自分と向き合うことをさせられる育児、そういうことが求められますね。
普通の子をなんとなく育てていたんだな、とお姉ちゃんの時の育児をふりかえって思います。
ゆうママさん
いつも、S先生の見立てに感心します。聞いていてわかったような気になるけれど、ほんとうに理解できるのはいつもあとからです。この子の解説は、野球の先生に端的にお話されていたんで、私も、把握しやすかったです。早く書いとかなきゃ、もったいない、と思って、夜なべしました。笑
理屈で納得したらちゃんとできる子、うらやましいです。げんちゃんは、理屈を言っても、理解できないです。だから、いつも、合宿に行って、体験とセットで教えているというのが現状なんだと思います。
ほんとお金かかりまくりです。
感情の表し方やきっかけは、そのお子さんと似ているんですね。お子さんは、げんちゃんより、ずっと気持ちが外に出ているといつも感じるので、げんちゃんがやっと来た今の状態に少し似ているのでしょうか。
「嫌なのものは嫌だ」、というところは最近いっしょです。ただ、それでも、認めてほしい、というのは大きいらしいです。つまり、がんばるポーズをして、それを認めろ、そういうふうだとS先生は言いますね。
認めてやる、たとえば、ちゃんとご飯を食べた、とか、ちゃんとくつをそろえた、とか、そういうことは認めて、そのあと、でも、これはふつうの子はあたりまえだから、と付け加えろ、と教えられました。
これができたんだから、つぎは、普通の子のように、がんばってこれこれもやろうね。
と、全体に肯定感を出しつつ、圧をかける、とかなんとか・・・なかなか、感情をさかなでされる逃げが見え隠れするので、うまくいってませんけどね。
ゆうママさんのとこも、似たところがありますよね。
でも、S先生は、細かい違いをちくいち、見て取って指導なさるので、人間業とは思えません。私は、最近、ほんとよくわからなくて、言われても、なかなかうまくできませんよ。
ゆうママさん
げんちゃんも、いいとこなしやな~。な~んもできるとこなし!と思うのですが、みなそれぞれ素晴らしい宝を持っているようです。
ちょっと宝探しが、アマゾンの奥地みたいな難易度なんでしょうね~。泣
>できることまでズルをしてやらないように見えてしまいます。
そうですそうです。数学の問題、
「たかが○○くらいですよ~!」
と先日も支援の先生が悲鳴をあげていました。
やっかいきわまりなし。ふつうの 療育にまかせてしまえば、治らない知的障害のくくりで、放置されるだけだと思います。
やはりあの手この手でやるしかないですね~。
ギフテッドの子が感情をあらわにしてしまう点は、発達障害の子と同じように見えますが、実は脳内のメカニズムというか、その由来が違うということが言えると私は考えています。
ギフテッドの子は言語能力や数学的能力や様々な感知能力の方が先に伸びて来て、感情をコントロールする能力が12才くらいに伸びて来るなどと言われています。つまり能力の方を伸ばす方に充分エネルギーを使ってから、前頭葉の方が後から発達してくるようなのです。
また、繊細かつ頭脳明晰なため、感知能力や理解力自体が高いため、得る情報量が多すぎて前頭葉で処理仕切れないということもあるようです。
それに対して発達の子の場合は、刺激を選択的に受けとる能力自体が弱かったり、前頭葉の働きが弱かったりして、過敏に物事に反応してしまったり、感情コントロールが出来なかったりするというような感じです。
そして、2Eの場合は、この2つの状態を同時に併せ持っているために、二重にユニークであり、かつ二重に困難をかかえた状態になる可能性があるわけです。
それから、げんちゃんママさんが、げんちゃんは坪の中に隠れていて改善に時間と手間が掛かるとおっしゃっていましたが、私もそういうことが良くあるなと思っています。
アスペルガーのように言語能力や認知能力のある程度高い子の場合、よく話せるし色々なことが分かるので、はっきりと自己表現してくるので、認知に歪みがあることや感覚に異常があることが表に出やすいわけです。問題行動は起こしやすいし、不登校にもなりやすく、精神疾患も起こしやすいかもしれません。
だから、一見重そうにも見えることがありますが、うまく導くことが出来れば、課題も表に出ているので、改善しやすいですよね。壺に入っていないということです。また、言語能力や認知能力が高いのですから、論理的に理解させることも出来るし、軌道に乗せてやれば自ら学ぶ力も発揮する可能性があります。
しかし、それがうまく行かなかった場合のリスクが大きいということは誰もが感じるところだと思いますし、自己主張や思い込みも、相当強いですから、手強さは、その子の親にしてみれば、筆舌に尽くしがたいものがあると思います。
うまく行った場合は、あの子はもともと軽かったのよね、となりますが、うまく行かせるということは、なかなかのことだと思います。
カテゴライズの件ですが、カテゴライズ出来ないから、自閉症スペクトラムにしたのでしょうね。
でも以前は、知的障害のある自閉症スペクトラムの人を「自閉症」とし、「アスペルガー」でなくて、知的障害がない場合は「高機能自閉症」としていましたよね。
アスペルガーじゃないと思われる自閉症スペクトラムの人は、実際タイプが全然違うのに、皆「高機能自閉症」と診断されていて、ざっくりだな~と私は思いました。確かにアスペルガーと言われるタイプみたいに、ややこしい議論をふっかけて来たり大人もビックリするような凝り性だったりはしないので、アスペルガーではないな、とは思うのですがタイプは色々です。
もう1つ非定形型自閉症というのがあったのですが、こちらは、またまた謎な診断で、アスペルガーでもないんですが、比較的自閉度の薄く見える軽度知的障害~IQ90ぐらいまでの人が診断されていました。
このグループが実際の状態より、小さい頃から比較的障害が軽く見えるタイプだと思います。Hさんにも1年以上前から、げんちゃんは、このタイプではないかと言っていたんですよね。だとしたら、げんちゃんママさんの分析とかぶります。いわゆるにこにこタイプです。
げんちゃんママさん、今、思い出しました。
そうなんですよ。私が知っているにこにこタイプは皆、非定形型自閉症と診断されて、もう高校卒業して職業能力開発校に行ったり、中学の個別支援級に通ったりしてますが、そのお母さん達は口をそろえたように「思ったように伸びなかったのよねぇ。小さい頃は軽く見えたんだけど。」と言ってましたー。うわー、げんちゃんママさんのおっしゃっていたことは、このことかもしれませんね。
学校では皆いい子だし、頑張っている!と評価されています。癇癪とか起こしませんしね。たまたま、私の周りの人がそうだっただけかもしれませんが。不思議ですねー。可愛らしい子が多くて、roboは大好きですよ。人に愛されるので、得なタイプですし、音楽や絵画の才能もあるんですよ。皆さん。
ロボママさん
へ~。おもしろいですね。何度もありがとうございます。
確かに、ロボママさんが出会ったお子さんたちは、ざっくり発達障害と分類されてしまうけれど、ある程度傾向があったわけですね。
私も、最初、なぜIQが高いのにこれほどトラブルがおこるのか、とか、激しい多動のような症状があるのに、ある時、すっと改善してノーマルレンジの軌道に乗ってしまうとか、それも、お母さんが私ほど取り組んでいたわけではないのに、というようなことを目にしました。
私のまわりの発達障害の子は、この子を私がげんちゃんにしたようにやれば、あっというまに、げんちゃんなんか超えてしまうだろうに、と思うお子さんばかりです。
他人の芝生なのかな、とも思いましたが、S先生に私の見解を話すと、そうそうはずれでもないようです。
たくさんの人を導いてきたSさんに、これほどの人間を見たことがない、と言われるのだから、げんちゃんの重症ぶりは、やはりすごいのでしょうね~。
おっしゃるように、一般には、なかなか改善せず、それなりのコースになるんでしょうね。
でも、私は前向きにとらえていて、だからこそ、私のもとに来たのね・・・と言う感じですね。
神様は12歳の女の子だったか、忘れたけれど、そんな本があって、生まれる前の記憶がしっかりあるその子によると、(また、Sさんによると)子供は、親を選ぶんですって、魂の段階で。だから、げんちゃんは、私じゃないと育てられないと思ったんだって。
まあ真意のほどはわかりませんが、そういうことにしています。笑
でも、重症度は、やはり、意識が出ているか、自分の気持ちをしっかり自分がにぎっているか、まったくスルーしているか。そういうとこにあるんだろうな、と思うようになりました。
意識障害、というくくりで発達障害を見たら、もっとクリアに分類できて、声掛けも、ある程度指針ができるのかもしれませんね。
なんか、なまじの学会より、私たちって、核心にせまること話してませんか~・・・
って、そんなのんきなこと言ってる場合じゃないんですが・・・
それくらいの、離れたスタンスじゃないと、ほんとやってられませんよ~。。こいつは~。
中学校生活が始まりました。10分の真っ直ぐな道をちゃんと行けるか、帰ってこれるかしばらくは心配でした。支援学級の先生に主人と2人でお話ししてきました。IQでみれば学習なんてしたって仕方がないと思われるだろうけど、できるとこまで積み上げていきたいと思っていること。学校にだけ任せるつもりは更々ないので協力していってほしいこと。してはいけないこと、しなくてはいけないことは当たり前だけど、みんなと同じ様に指導して欲しいこと。娘は5教科支援学級なので、テストも支援学級で個別に作ってもらったものをします。家庭でもどう学習を進めていけばいいか考えないといけないです。覚えることも多いしどこまでやれるかですが。。。にこにこタイプはまさにうちの娘です。入園前に療育に通っていても癇癪をおこす訳でなく、こだわりが強い訳でもなく、医者からも『なんでも分かってそうなのにね〜』と言われてました。確かに伸びないですし、秀でたものも無いなので典型的な知的障害なんだと思います。癇癪をおこしたり、こだわりが強い子供たちの方が能力が高いのは支援員をしていてよく分かります。
Kママさん
頭蓋仙骨でおちつきが出た子は多いです。頭のしめつけによって、多動の症状が治らない子は多いのでしょうね。福岡ではげんちゃんがかかっていた先生が亡くなられて、息子さんがひきつがれていますが、頭蓋仙骨を子供にしっかりやってくださる先生は、あまり多くないのかもしれませんね。
あとからわかったのですが、S先生も、同じような治療もできるようです。なんか、パーフェクトやな~と、付き合いがながくなるごとに、感心することしきりです。不思議な力で、体の状態もわかってしまうようです。もっと早くからお世話になっていれば、もっと改善していたのかな~、と思うこともあります。でも、タイミングというのはありますよね~。
ここあさん
新学期、やることが多く、学校の対応もお願いしないといけないことだらけ、と、大変ですよね~。お疲れ様です。思い出します。去年の今ごろ。げんちゃんは、普通クラスで、先生に「う~ん、・・」と苦しそうなコメントをよくもらっていました。
お子さんも、げんちゃんのように意識が外に出てないタイプなんでしょうかね。IQは、意識によってずいぶんかわります。IQとは、外側のものでしかないのかな、と思います。脳に障害がないと診断される子は、意識の出方によって、IQはかわってくるんだろうな、と思います。
でも、げんちゃんのタイプだったら、ほんとにこっちが働きかけたものの多くがぬけていくような感触がありますよね。私は、その部分は、なかなかアプローチしきれませんでした。
結局、そこの部分の改善はS先生がやったのではないか、と思います。
でもS先生でも、一足飛びにはいかず、本人の逃げる気持ちがまだまだ強く、課題だらけです。
中学の学習は、どうさせるのか、当惑しますね。私もまるで自分の受験勉強みたいにおいこまれていました。何に追い込まれるか、って勉強のさせかたをつかむことにです。
親の私がそうなのだから、普通のお子さんでも、慣れてものにするまでは、当惑と混乱ですよね。それを中学生ショックというらしいですが。
中学3年間で、と枠をきめると、苦しくなりますが、まわりを気にせず、げんちゃんのライフスケジュールでいいか~、と今は開き直っています。しかし、心の成長は、中学である程度のところにもっていきたいな、と思って、頑張っています。中学1年間の伸びは、大きいですよね。
小学校でお母さんがしっかりいろいろさせていらっしゃるので、きっとお子さんは、忍耐強く、新しい生活にもがんばってくいついていってくれると思いますよ。げんちゃんも、タフですからね~。ただ、頭が疲れることから逃げるのは玉に瑕・・・そこがなおればな、と思います。がんばってください。中1ライフ