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げんちゃんが少し変わってきたので、少し私との関係もかわってきました。そんな中で、昨日は、教会の子どもクリスマスでした。幼児から中1のげんちゃんまで、10名ちょっとで、賛美歌を歌ったり、ゲームをしたり、楽しいひとときでした。
いつもこういう場面では、特別悪いということもないけれど、どこか、自分のことだけ、という雰囲気をただよわせていました。小さい子に心をかけるわけでもなく、ある時などは、終わり頃
「ぼく、帰っていい?」
なんて言い出したりしたこともありました。遠い昔にさかのぼれば、うっとおしく、俺が俺がの時代もあったけど。
でも、昨日は、成長してました。ひっそりとしていても、なんとなく、集団に加わり、時々はまわりを意識しています。誰と話す、誰と遊ぶ、という感じではないけれど、しっかり連帯感があります。
帰りには、子ども達を送って自分から玄関に来ています。小さな子に手を振ると、玄関のくもりガラスの霜に、帰るお友達が見えるように、指で字を書きました。
「がんばったね!」
小さい子が、ゲームをがんばった、というので、先生方が褒めたのに呼応して書いたようですが、なんか、小粋です。
まあ、それなりにまわりを読んでるのかな~?
帰ってS先生に報告すると、彼はこう解説してくれました。
自分のことが把握できてくると、周りが見えてくるんだよ。つまり、今までは、自分のことさえ見えていないのに、まわりが見えるはずもない、ということだったのでしょうね。
自分をまわりに映し出して見る。まずはここから。それから、その反対、自分に映し出して周りを見る?
順番は、まず自分がわかる、ということらしいです。つまり、げんちゃんは、ずいぶん自分を感じることができ、理解できるようになっている、ということのようです。
ところで、昔から、げんちゃんは自転車が大好きですが、運転は、危なっかしいです。周りを見てません。それで私は、ハンドルにバックミラーをつけてやりました。車を運転する立場からすると、自転車にバックミラーがないことの方が不思議だと常々思っている私です。
さっそく、バックミラー付き自転車に乗って家に帰ってきたげんちゃんは、開口一番
「さいっこう!」
すかっとしたような口調です。ちょっとびっくりです。きっと、かっこ悪いだの、文句言うにきまってる、と思っていました。
Sさんは、
「初めて、違う方向から見て、視野が広がったんだね。そういう見方ができたら、すとんと納得してつながる部分ができたんだよ。」
と言います。
げんちゃんは、ステレオタイプなくらい、一方項からしか、物事が見えない子なのです。バックミラーは、そんなげんちゃんに、新たな広がりを作ったようです。
Sさんのアドバイスや解説は、いつも的を得ていて驚嘆するばかり。
ちょうど、げんちゃんは、数学で図形をやり始めました。回転移動だとか、点対称だとか、作図も学びます。ある日、私は三角形の回転移動についての問題をやらせていてびっくりしました。
簡単にわかるようなところで四苦八苦しています。
Sさんは、またこう言いました。
「自分の立ち位置がわかってないんだ。そりゃ、図形はわからないのもしかたのないことだよ。」
と言います。つまり、位置を把握するときって、自分という存在が真ん中にあることを感じています。その感覚を支点に空間を感じます。ところが、げんちゃんは、その自分のいるとこの感覚が弱いのだそうです。
さっきの自転車のミラーは、その弱い部分を、すっと感じることができたのではないか、と思います。
ちなみに、毎朝出がけに、合わせ鏡をして、自分をあらゆる角度から見せることがおすすめだそうです。なるほどな~と思います。紙の上で、図形を移動させる練習をしても、自分の立ち位置を感じていいないのなら、かなりそれは漠然としたものになるのだろうな、と想像がつきます。
自転車のミラーは、ちょうどナイスな選択だったようです。
自転車ミラー、手鏡、思いかけず、げんちゃんを成長させるアイテムとなりました。
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げんちゃんの精神面の成長が嬉しいですね。集団活動にスムーズに参加出来たり、小さいお子さんに、優しい気遣いが出来たり、素敵ですね。
やはり、集団適応力を高めるためには、まず自己理解が必要なんですね。
考えてみれば、スポーツをするにしても、勉強をするにしても、生活を送っていく上でも、自己理解がなければ、始まりませんものね。
それにしても、S先生に、げんちゃんの現在の状態や、空間認知能力を鍛える方法などを教えていただけるので、ありがたいですね。
数を理解するのも、数直線上に自分の立ち位置を据えて、前後することによって行うようですから、数にしても図形にしても算数・数学には、立ち位置の把握が必須事項なんですね。
そうなると、ドローンの操作や鏡による位置の把握は、とてもいいトレーニングになるのでしょうね。
以前、roboも自転車にミラーをつけたい!と言っていたのですが、邪魔じゃない?いらないよ!と言ってしまったことを反省しました。安全面のためにも空間認知能力アップのためにも必要ですよね。
しかし、げんちゃんは、大変な中学の図形を頑張っているのですね。点対称と線対称、ホントにややこしいですよね。これに取り組むには、余程の気合いがいると思うのですが、げんちゃんもげんママさんも地道に取り組んでらっしゃるご様子がノートから見て取れました。
頑張ってらっしゃるんだなぁ、とじ~んと来ました。
でも、げんちゃんは、苦しい中にも数学に魅力を感じているようですから、頑張ってもらいたいですね。
ロボ君、バックミラーをつけたいと言ったんですね~。とても興味深いです。つまり、後ろを意識していたから、つけたいと言ったんですよね。それって、自分の立ち位置がちゃんとわかってるってことではないでしょうか。後ろの見え方をちゃんと気にしているから、バックミラーの必要性を感じた。すごいな~と思います。
げんちゃんは、あまり後ろなんてチェックしてないように思います。近所のおばさんが、
「自転車載せいない方がいいよ。危ないとこ見た。」
と言ったことがありました。ミラーをつけて、初めて後ろを意識したんじゃないでしょうか。ほんとげんちゃんの認知については、え~、そういうことだったの、ということばかりなんでしょうね。
自分の立ち位置がわからないから、正負の計算に四苦八苦したんですね。ゼロ点を感じられないんだったら、できないのもわかりますよね。
げんちゃんたちは、なんか、立ち位置がさだまらない、ふらふら浮遊したような状態でいるのでしょうかね~。不思議です。
ノートほめてくださりありがとうございます。確かに、ほかの子の何分の1の量になってると思いますが、えっちらおっちら、中一の数学をやっています。図形を作図するのは楽しいらしいです。昔は、拒否感のみ前に出てましたが、できなくても、楽しい、と言ってくれるのは大きな進歩です。
げんちゃんは成長しています。でもやはり、普通の子のスピードにはなかなか追いつきませんよね~。でも、ゆっくりすすめば、たくさん風景が見えるから、げんちゃんの進歩も、たくさんの吸収とともに進んでいるんだろうね、と思います。要領がよく、頭の良いお子さんには吸収できない収穫もあるんだろうな~と信じたいです。
返信をありがとうございます。
要領よく勉強がどんどん進むお子さんは、勉強をする際、ただ勉強すればいいだけなので、私達の子供のように、それに付随する様々なことを学び収穫にするということは、なかなか出来ないと思います。
勉強に興味がなく、なかなか勉強がはかどらない子に勉強させるためには、周囲の大人が勉強をする意味から将来のこと、生きる意味や人間存在の意義に至るまで、ありとあらゆることを話して、勉強に向かわせなければなりません。
そうすると、必然的に、子供は深い考え方を獲得するに至ると思います。サクサク勉強が進む子には、獲得できない思考力だと思います。
その他にも、ゆっくり進むことによって、見える風景はたくさんあると思います。なかなか出来なかっただけに、出来た時の喜びはひとしおで、その価値をサクサク出来た子より、深く知ることになると思います。
早く進めば、多く学べるわけではないと思います。それよりも、1日1日を大切にして、自分に与えられた課題に真摯に向き合っていくことによって、多くを学び、多くの収穫を得られるのだと思います。
げんちゃんは、そのようにして、日々前進していますので、それは誇りに思えることだと思います。
ロボママさん、ほんとにそう思います。
たとえば、げんちゃんは、支援クラスの二人以外は、よく話したりする友達はほとんどいません。
でも、ほかのお子さんたちを見ても、確かにお友達がたくさんいるように思っても、本音は、すごく表面的なつきあいだったりします。華やかに見えるグループに所属しているのがなんとなくステータスだったり、ほかの友達となんとなくつながってる感がほしい、そのために、ほんとの自分ではない自分を演じたり、けっこう普通の子も苦労しているようです。
その証拠に、ラインでおこるトラブルなどいい例です。
そういう友達に神経をすり減らすこともなく、ナチュラルに友達関係を楽しんでいるような、少数精鋭ですから、いいかもな、と思います。
世の中の普通というものには、かなり邪悪なものも入り込んでいますから、そういう価値観に合わせることもなく、独自の路線を行けるのは、案外素敵だな、と思います。
先日同窓会に行ってきたけれど、優秀だった友達や、華やかだった友達が、決して豊かな人間に成長しているか、というと、ぜんぜんそんなことはなかったです。
げんちゃんは、周りを気にせず、神様の望んでいるような道を、着実に歩いて行ってほしいな、と思います。どんくさい亀の歩みの中には、とても豊かなものがあります。げんちゃんのように、完全に2SD(標準といわれる範囲)からはずれていると、こっちも、へんに普通にこだわらなくていいので、ふっきれてるところがありますよ。おもしろいものです。
神様は、この世の悪しきものから守るために、この子たちをあえて、おもしろくしているのかな~と勘繰りたくなるくらいです。それほど、現代は狂っているところもたくさんあります。上手に取捨選択しながら、げんちゃんのすぐれたところを伸ばしていきたいな~と思います。まあ、すぐれたところ、って言っても、まだ見えてきませんが・・・
絵や詩のような感性は、ちょっとおもしろいものが出てきたので、普通路線にこだわらず、オンリーワンのものを探していきたいです。
こんにちは。
クリスマス会の様子、本当に以前とは違いますね。
いいお兄さんじゃないですか。
バックミラーの件は新たな見方の発見ができましたし。
自分の事がわかり始めたけれど、立ち位置はまだ弱いということですか。
もうちょっとだなという感じがしますね。
何か、こう下から押し上げるというか、えいっと押してあげたいそんな感じがします。
もちろん、自分で押し上げるべきものですが、なんだかもどかしく感じてしまって(笑)
バックミラーの件は、なるほどでした。
とんちゃんも自転車大好きですが、後方確認をせず、怖いと思っていたのです。
(首が硬くてね、振り向けないんですよ)
バックミラーつけて、「車と一緒だよ」というと、凄く喜びそうです。
骨折が治ったら、早速付けてみますね。
とんちゃんのクリスマスプレゼントをドローンにしようと思っていました。
まだ早いかな?とも思いましたが…
旦那は「ドローンなんて無理、まずはラジコンから」って言っています。
話は変わりますが、骨折して遊びを制限されており、今は動きたくて仕方がないのです。
おじいちゃんが使わなくなったwiiをもらってきて、wii sportsをやり始めました。(今はswitchの時代ですが…)
アスレチックゲームをするのですが、以前は前に進むことも出来なかったのです。
当然、画面を見てタイミングを計ってジャンプしたりなんて事はとてつもなく難しいことでした。
ところがですよ、今はゴール目の前まで来ています(どうしても最後の障害物だけがクリアできない。悔しがっています)
ちゃんとタイミングを計ったり、障害物がくるから(ゲームなのでどの場面で出てくるかわかっている)と待っていたり、一応、彼なりに考えているのです。
へぇ、意外と使えるのかなと。
この時は全意識を出し切ってやっているのでしょうね。
普段の生活、勉強にもこれぐらい意識を出してもらいたいものです。
とんままさん
げんちゃんが進化してるな~と思えるのは、たぶん、私が最近勉強をあまり見てないからなのもあるんだろうな~・・・
なんせ、勉強を見てしまうと、こいつはバカだ~・・・とすさまじい衝撃を受けますよ。
心臓に悪いです。でも、勉強を見てないと、生活面だけでは、少しずつ伸びてるな、と感じることができます。笑
たぶん、学習を私ががっつり見てると、このブログのトーンは、もっとマイナスになるんじゃないかな?
なかなか、伸びないところはしつこいです。下からおっしゃるように、ぐっと押し上げていきたいです。
とんちゃんも、自転車危なっかしいですか。この子たちは、ほんとに目の前だけしか見てないですからね。バックミラーは、ほんとつけた方がいいですよね。今まで事故がないのはラッキーだったのかもしれません。
ドローンの前に、リモコン飛行機をしましたよ。Sさんが買ってきてくれました。またその前は、動き回るロボット。
まずは、見るだけ、から始まったのかな。
ドローンは飽きて、最近やってないですが、これもやらせなきゃ、と思います。
ダンス、いや、ラジオ体操さえ、げんちゃんは下手です。なぜそこまできちんとできないの?と不思議なくらいです。
骨折はいたかったですよね。制約されて、トレーニングができませんものね。早くなおってほしいですね。
ゲームで先を読む力がついてくるとうれしいですよね。げんちゃんも、ゲームはあまりさせてませんが、そもそも昔は、ゲームなんて興味さえ示さなかったわけですから、ほんとに低いところにいました。泣
何をやるにも、気持ちを入れてやると、普通より疲れちゃうんでしょうね。色々できているような、ぜんぜんできないような・・・・つかみにくい子ども達ですよね。
勉強は、ほんとに苦手です・・・とほほ