>テストが終わりました。
1学期を思わせるようなシナリオで、初日まではなんとか持ちました。
一日目聞いてみると、
「ぼく、社会は全部やったよ。」
と言います。内容も、少しは覚えています。1学期より進歩している手応え。
がしかし、初日を終えて帰ってきたら、幽霊モード(最近、意識がオフになった時の状態をこう呼んでる私)になっていて、昨日までやっていたことが、まったく入っていないようなありさまで、態度も悪く、やる気もない。
夜になって、まったく間に合わないから、直前追い込みをかけようと思ったけれど、
「え~、まだやるの~?」
とふてぶてしい・・・昨日までのげんちゃんはどこ?いう感じです。まさにジギルとハイド・・・彼の中間テストは、すでにここで終わってしまったのでしょうね。でも、いろいろあがってきてるだけに、私もやりきれなくて、切れてしまいます。翌朝も、その延長。
英語の単語を質問してみれば、すでにできるので、ノーマークだった単語さえ出てきません。
それに、もう一つ、私は、頭にきたことがありました。
なんと、彼は、2週間日課を書き写してきてないことが発覚したのです。支援の先生のノートを見ながら、彼は日課をそろえていたようです。なぜ、書き写さなかったか。連絡ノートを、ある時から、バックのサイドポケットに入れたのを忘れ、ノートを探せなかったようです。
普通なら、ほかの紙に書くとか、家に帰って、代わりのノートを作るとか、対処法というものがある。しかし、彼は、そこで終わります。
「あ、ノートがない。書けない。」終わり
こんな感じです。S先生によると
「げんちゃんが、もっとも困難としている、接点を見出せない、ということだよね。一つの点が、次につながらないんだよ。彼の障害だよ。しかし、一つの点を、しっかりこなせるようになると、それが広がり始めるから、怒らず、接点を導いてあげて。」
こっちとしては、まだそんなとこに君はいるのかい? と嘆きたくなりますが、それは、私が、彼を高く評価しすぎているだけで、真のげんちゃんは、このステージにしかいないのでしょう。
「怒りたくなるだろうけど、怒っても何の効果もなくて、ママとの間に壁を作るから、ますます指導しにくくなる。それに幽霊モードの時は、周りとの間、さらには自分との間にも壁ができていて、周りのこともとらえられていないし、自分が何者か、自分が何を感じてるか、そういうこともわからない。」
「確かに。そうかもしれませんね。幽霊の時は、学習だって、どれだけレベルダウンして質問しても、どんどんひどい方へ行くだけで、やればやるほど修羅場になります。」
「そういうときは、壁をとってやらなければいけないよ。ママとの壁なら、いつかとっていけるかもしれないけれど、自分との間にできた壁が強固になると、いわゆる精神疾患に陥りますよ。
おちついて考えてごらん。と、落ち着かせて、いろんな方向から意識にはたらきかけてあげないといけない。たとえを使った会話がいいね。
母親のたまらない気持ちもわかるけれど、このモードに入ってしまったら、この子は障害児だからしかたない・・・くらいの期待しないスタンスでかかわってあげるしかない。」
Sさんの言葉は、いつも、的確で納得します。
「げんちゃんは、前のテストより、テストの意味をわかってきて、それなりに、緊張してがんばっていたんだよ。でも、台風来てたから、これも影響して、どかんと落ちた。台風の低気圧は、精神疾患の人もそうだけど、この子たちには、マイナスの波動を相当与えるからね。普通の人だって与えているんだけど、あまり気づいてないだけなんだよ。台風来てたから、影響してくるだろうな・・・と思ってたら、やはりね。」
「この子たちは、普通というのは無理なんだよ。大きなマイナスかプラスしかない。げんちゃんは、大きなマイナススタートだから、それを克服できれば、反対側の大きなプラスに行く、そういうものなんだよね。意識が出てない子が、そうそう出てくるものじゃない。でも、出てきたんだから、大きな可能性があるってことだよ。あまり先走らないで、じっくり、忍耐強く成長させなければならない。それは、ほんとに大変だよ。わかりますよ。
でも、だから、親も成長するんだよね。」
この子たちを成長させるには、高い意識レベルを持たせることをせねばならず、成功すれば、普通の子のレベルにはとどまらない、ということなんでしょうね。発達育児って、壮大なスケールですよね。
う~ん。テストが終わって、ぼろぼろになっている私に、S先生の言葉がしみいるようです。
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私のブログの方に書いて下さったコメントの返信に丁度私も同じように、今のげんちゃんは、パーツパーツを見つめて追求を深める時期なんじゃないかと書いたばかりです。点をしっかり見つめられるようになると、自然に接点を持てるようになって来るようですので、「まだ、そんなところ。」とがっかりする必要はないと思います。
あとは、もう私がお伝えしたいことそのものをS先生がおっしゃっていて、こわいくらいです。
幽体離脱になった時に追い詰めても意味がないと私も思います。また意識を取り戻せるように、叱る以外の方法を試してみると良いと思います。
叱ることも、時には必要ですが、それが多いと、ママとの間に心の壁を作ってしまうと思います。ずっと以前も、親子の信頼関係があると働きかけがうまくいく、というお話しをさせていただいたと思います。
壁がない方が、素直に話しを聞いてくれます。気持ちもわかり合えるし、心が通い合います。子供がますます可愛くなります。
roboの場合は、意識レベルが下がった時、楽しい予定の話しをするとハッとします。旅行やもうすぐ買う携帯の話し、その日のおやつなどです。
そう言えば、roboの主治医にも「発達の子は、普通になるということはなくて、下か上しかないよ。robo君は上に行けるタイプだと思うよ。」と昔言われたことがありました。
その時は、roboが上とかは有り得ない!と思っていました。でも、だんだん大きくなって来てみると、確かに精神性の部分で一般の子より高くなっていく可能性がほんの少しだけ見えることがあります。
ヒトラーかガンジーか、と以前も書きましたが、本当にどちらかに転ぶ気がしています。
でも、roboの場合、学校時代は何とかなっても、社会に出てからが怖いタイプだと思います。全く油断は出来ません。
私はroboが小学校の頃は、思春期を目掛けて、その時期を順調に過ごせるように準備していました。今は、成人期を順調に過ごせるように準備しています。今と未来の両方を見据えて、心を育てていけるようにしたいと思っています。
S先生の言葉の紹介、ありがとうございます。本当に的確ですね、とても参考になります。
今回のブログでは、げんママさんは、げんちゃんの意識の持続時間の短さと日課の書き忘れ(自己管理力)を嘆いているのですね。
急成長を遂げているゲンちゃんですが、一気に複数分野伸びるのは難しいのかな、と 息子の経験と今回のS先生の言葉から思いました。
去年 中1だった息子は まず 自己管理分野が大きく伸びました。夏休み前は 提出物を出し忘れる(そもそも 宿題だったことに気づかないことも涙)、部活の集合場所を間違えるなど 多くの失敗体験を積み、先生に物凄く怒られ、「2度と同じ失敗をしたくない、もう怒られたくない」と自覚が生まれ、メモを取り始めました。意識がそこに向いたのですね。そこから忘れ物が激減し、中1担任が「別人みたい」と目を丸くしました。今の中2担任は 息子が忘れ物が多かったのは、知りません 笑 もうすっかり目立たないレベルになっているからです。
しかーし、友達関係、学業面では、去年はほとんど改善されませんでした。今年は夏前から少しずつ自分の特性をわきまえたり、我慢ができるようになっています。トラブルも減ってきています(まだまだ起こるとは覚悟していますが) 今年は少しソーシャルが良くなってくれればいいなって思ってます。
S先生の言葉を借りると 一つの点をしっかりこなせると 次に行けるということですかね?
きっと勉強はその先なんでしょうね。人間関係が落ち着かないと勉強どろこではないですからね。そして息子は、まだ幼いが故に自覚も不十分なのは教えていてよく分かります(結果も 涙)
一足飛びには行きませんね。ワタシも一つ一つ忍耐です
試験については 前ブログに後日コメントしたいと思ってます。またいろいろ教えてください。
げんちゃん、厳しいこと言われたり、追い込まれるようなことをされたりと、前々から不思議でした。
息子だったら、きれて暴れて暴力暴言で大変なことになってしまう感じです。
息子は、ちょっとした言葉ですぐに心の針が振り切れちゃう感じで、げんちゃんは、なかなか針が動かないタイプってことなんですかね?
どちらにしても大変ですね💦
ロボママさん
ありがとうございます。世の中で言われている発達障害のことは、ほんとに表面的なことばかりです。
げんちゃんは、とくに、意識があまりに出ていないところから始まった子なので、意識が出てくるすべてのステージが、一つ一つ順を追えるかのごとくです。げんちゃんに限って言わせてもらえば、発達障害とは、心の障害だと思います。心の障害、心の使い方の障害・・・(これはSさんの言葉を借りていますが)であれば、外側だけを治してもなおらないはずですよね。
一つ失敗すれば、何かができない、と言うだけに終わらず、おそろしい事態になります。精神病院に入院される確率が高い、というのも納得がいきます。
心の病気は、薬で誤魔化して終わりにしたり、西洋医学では、まだまだ解明できないことが多いですから、発達障害も、病院ではなおらないはずです。
心の障害で、心を治していくのであれば、こちらにも、人間がどう生きるべきか、どうとらえるべきか、ということがしっかりしていなくてはなりません。
げんちゃんとS先生のおかげで、バイブルに書いてある色んなことが、とても具体的に腑に落ちるような気持ちです。神様は、今、おざなりにされている、心、生き方、そういうことのアンチテーゼとして、この子たちをこの世におくってきているのかもしれませんね。
だとすると、一攫千金的に、改善はしないということなんでしょうね~。
コツコツやるけれど、謙虚に、だめでもしかたない、くらいのスタンスでやる方が、理にかなっているのでしょうね。
ひつじさん
ありがとうございます。
メモをとれるようになったのは、中学校に上がってからなんですね。げんちゃんは、できるようになるイメージが今のとこわきませんよね~。
げんちゃんの甘えの構造はなかなかしつこくて、誰かがやってくれる、という感覚が抜けないようです。かといって、失敗から学べるか、というと、そこまでもいってなくて、失敗しても、そのままぽいってかんじです。たぶん、そこに行く前に、まだまだやらなくちゃいけないことがあるのだと思います。
運動にしても勉強にしても、段階を飛び抜かして成長することはない、とさとっています。スピーディーに、一つ一つのステージが駆け抜けていくことはあっても、飛び抜かすことはないです。
まずは、目の前のことをしっかり集中して、目的意識を持って取り組めるようになることが、次の接点に行くための前提条件なんだと思います。
「意識を入れるって、どうするか、わからない!」
とげんちゃんはよく言います。昨日、やはりそう言うので、
「字をきれいに書いてみて、そしたら、意識が入るんじゃない?」と提案してみました。
すると、いい感じになりました。でも、それも、入っていたときだから、字がきれいだったのか、きれいに書くようにしたら入ったのか、不明ですが・・・
げんちゃんは、もう次の段階に行っているのに、自分の気持ちは、昔の甘えたところにいたい、という感じです。まわりは、もうそういうステージじゃないでしょ、と思っているのに、依存心の塊・・・そこをつきくずすのはほんとに大変です。
みかんママさん
ほんと、S先生も言いますが、タイプによって、色んな越えかけを工夫しなければなりませんよね。
切れて暴れる・・・・げんちゃんも、最近手が出ます。どんなときか、というと、わたしが、
「それなら、自分でやったら。」
と突き放したときが一番多いです。ひどい暴力とかではないけれど、ぱちんとたたく・・・でも、力がついてきているので、あざができたりします。私の言い方があるのかな~と思ったら、S先生曰く、それは10%くらいなもので、自我が暴発してきているんだとか・・・そんなときでも、私の立ち位置はかえず、甘えないの・・・ってかんじです。S先生は、それでいいよ・・・らしいですが、少し言葉を言い添えて、とアドバイスされます。
でも、今、また少し山場をむかえているのかもです。
お子さんは、どんな感じなのかな?いつも、コメントから想像してます。会ってみたいです。笑
中間テスト、早いですね。
こちらは今週です。
昨日、何かがぷつっと切れました。土日はそこそこ頑張ったと思うんです。息子も疲れてると思うけど、それ以上に母は疲れてます。気のそれる息子のモチベーションをキープすることにエネルギーの多くを使います。
ちゃんと学習に向き合ってくれたら、そして本人がわかりたい、できるようになりたい、って言う気持ちがあれば、どれだけ時間がかかっても、付き合ってあげるんだけど、そもそも学習の体制をとらせるのに私のエネルギーが費やされるので、本当に嫌になりました。上の娘も受験生。いろいろ考えることもあるし、遅くに帰ってくる娘の迎えもあります。
あと少しで提出課題ができる。限られた時間でここだけは!というところを絞って学習しようと思っても、それでも自分のやりたいことだけを優先します。
「もう、それなら好きにしたら!」と言って、昨日は先に寝ました。
時間もお金もたくさん費やしてこれ???って気持ちがむくむくと湧き上がってきます。
ここまでやったのに…っていう思いと、自分1人では何もできないってことを思い知らせようという思いの間で、ちょっと投げやりです。
もうすぐ息子が帰ってきますが、自分のエネルギー配分をどうしたらいいのか?って思います。げんちゃんママさんはお仕事もされてるので、使える時間はもっと少ないのでしょうけど、息子にかけた時間とお金。これだけあったら何ができたのか?とどうしても考えてしまいます。
仕事に復帰できなかったこととか…夫と同じ仕事をしていたんです。なのに…どうして私はこんなことしてるのか??こんな気持ちも乗り越えないといけないんですね。発達育児。
すみません。愚痴モードにはいるととまらなくなります。残りの人生、自分のために使いたいな〜って最近頻繁に思います。
ゆうママさん
おっしゃることは、たぶん、この子たちを改善させようと必死になっているママたちに共通することですよね。
普通の子より、物事を客観視できない子たちなので、危機感というものがない!
まわりが全部お膳立てしてくれているからできているだけで、あなた一人で社会に出れば、まともな道はたどれないよ・・・ということが、実感できないんですよね。
意識を入れてしっかりやる、というのは、普通の子よりずいぶん疲れるようなので、やりたくないのはわかるけれど、じゃあ、君の将来はその延長でいいの? ってことがなかなかですね~。
げんちゃんも、まだなんとかなる、とどこか思っているようなので、時にふれて、自分が流れに身をまかせて、やりたいようにやるのであれば、どういう将来になるか、ということを耳たこになるくらい、まわりに言われています。
「出席日数も、学歴も、どうだっていいんです。内申書なんてどうでもいい。ただ、この子をまともな子に育てるためにがんばってますから、先生も遠慮せず、シビアなことをどんどん言って下さいね。甘やかさないで!
伸びなければ、福祉の世界で生きていくんだよ、ということを、どんどんつきつけてくださってかまいませんから。」
私がそう言えば、先生だって、本音のところで、しっかりやってくださるだろうな、と思ってます。
まだまだ、甘え100%なんですよね~。自分のチャレンジをしっかりうけとめて、しっかり向かわせなければなりません。
そのためには、自分の立ち位置を、いやというほど感じなければだめだと思っているんです。
まあ、先生には、こんなお母さんはめずらしい、と笑われましたけど・・・
社会に出て、あ、これは、だめだ、と思ってがんばったんでは、やはり、遅いと思うんですよ。げんちゃんは特に、能力低いから。
でも、自分がしっかり感じてスーパーパワーでがんばれば、学歴なんてへともないような、すごい才能や能力がこの子たちにはそなわっています。
そこから先は、楽しみですよ。
今は、ほんとしんどいです。とくに、ゆうママさんは、何もかもご自分でがんばられているから、ほんとに立派ですよ。私はいつも感心してます。
お近くだったら、是非、S先生に指導してもらったら、ちょっとは楽になるんですが~・・・私は、電話でしょっちゅうはげまし、状況の根源をおしえていただいて、なんとかなっています。