ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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ひどいテスト、落ちこぼれとさえ呼ばれない。

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 このたびもどってきた夏休み明けのテストは、あぜんとするひどい結果でした。社会6点、数学8点、英語22点、理科30点、国語40点 
もちろん、度数分布は、一番下・・・

社会も英語も、夏休みにしっかりやっていた内容だったし、少なくとも、最低30点くらいはとれる内容です。しかし、げんちゃんは、問題を見たら、すぐにフリーズしたのでしょう。普通の子とまったく違うところは、問題用紙に、まったくペンが入ってないところです。普通の子なら、読みながら、大事な語句にしるしをつけたりしないと、問題を解けないので、否が応でもペン入れしていくでしょう。

でも、げんちゃんは、心のあさ~いところで、字面を追い、あさ~いところで、答えを思い出そうとするだけなので、何も出てこないし、関連付けることもせず、う~ん、と考えるポーズだけをして、心の中に沈んでいる、たくさんの学習した内容を探しに行くことはしません。
たとえて言うなら、ぼ~っと心を空にして、表面だけの意識で、上から答えが降ってくるのを待つだけ・・・・そんな感じです。
普通の子なら、ただ、上から降ってくるのを待つということはしません。昨日これと似た問題をしたよな~。あれって、なんだったっけ、とか、○○は、××ってことだから、これもそうかな?
とか、自分の中に沈んでいる知識の沼を、あれこれほりおこすことをします。

げんちゃんの障害が、意識障害というのはよくわかります。

普段の学習でも、一人で問題をさせていると、同じようなことがおこるので、常に、横について、声掛けしたり、ちょっとした解説をしたり、「どの図を見るの?」なんて、注意喚起をしたりしなければ、学習時間は、ほとんど無駄な時間になります。

S先生いわく、
「げんちゃんは、危機意識がないんだよ。まだまだ自分はこの状態でなんとかなる、って思っているからね。」
と言います。S先生がどんなに心をゆさぶっていても、自分がこれでいいんだ、と、げんちゃんが思っている限り、進歩しません。”心の動かし方をかえなくては”、という強い思いを働かせないことには、ここから先は、なかなか進んでいかないようです。すでに、意識は出てきているのだし、それをしっかり働かせよう、そうせねば・・・と思う必要があるのです。

「学校の先生に、あまりほめないでほしい、と伝えないとね。」
とS先生が言います。

げんちゃんが、普通に社会に出て自立していくステージは、今のとこからほど遠いです。人より時間をかけて勉強して、すでにわかっている問題で、8点しか取れない、というげんちゃんは、はっきり言って、知的障害の何物でもない。心を働かせて、取り出していこう、という負荷をかけなければ、いつまでも、何も出力してきません。

何も行動を起こさず静かにしていれば、一見、普通に見えるから、周りからも、最初は普通の扱いをうけるでしょう。でも、世間に出れば、普通に見えるのに、中身はひどい、ということになれば、大きな圧力がかかってきます。・・・

私も、S先生も、みんな、ものすごい危機感を感じているのに、当の本人は、学校で適当に抜いて、なんとかやれると、勘違いしています。
宿泊研修でも、なんやかんや言いながら、誰かが、手を貸しているわけで、障害児としてのげんちゃんの立ち位置でサポートされている生活にすぎません。

本人は、それを勘違いしています。

学校の先生も、支援クラスの子にしてはがんばっているし、えらいね!という扱いになる。

でも、そうではないのです。ちゃんと自立した人間になるんだ、という視点があれば、”あれだけ、がんばっているのに、なんで、頑張っていない子より、ぜんぜんできないの? それは、もう一つ何かが足りないよね”・・・・私たちは、げんちゃんにそこを伝えているのです。

彼に足りないのは、自分への危機感です。ずっとずっと、そこをS先生もつついているのですが、学校で、なんとなく、ほめられたりするし、普通クラスの子にまぎれて生活しているし、これからも、そういう風に、適当にごまかして、普通でやっていける、と勘違いしています。

そのため
「ぼく、ばかでいいもん。」
とふんぞりかえるような口答えが出てきます。

いやいや、バカでいいもん、ってのは、まわりがサポートしてやっているからでしょ。このサポートは、やがてはずされるんだよ。ということをわかっていない。

「宿泊研修も、なんやかんや言って、まわりはやさしいですよね。もっと、シビアな目にあってくればよかったんだけど・・・」

K先生も、げんちゃんの甘えに対して愚痴ります。

テストの結果を前に、
「げんちゃん、あなた、周りの子より、だれより勉強しているよね。でも、学校でどんべだよ。この社会の問題見て、3大洋で一番大きいのは何? わかるよね」
「うん・・・太平洋」
「バカみたいな問題だよね。それが空欄。ほかもそんなとこばかりだよ。」
「だって、時間なかったんだよ。」
「は?一番最初の問題だよ。何言ってんの? 」
「・・・・・・・」
「いつも、ぼけ~っとして、気持ちを入れず、やったふりだけする勉強のしかたをかえないと、何回勉強したってどべだよ。テストの時間の問題じゃないよ。テストの時間に、合わせる気もなく、自分のやりかたをかえようとしないげんちゃんの問題だよ!」

中間テストの準備も、だんだんあほらしくなってきます。どうせ、やってやったって、意識をとばして、上から降ってくるのをぼ~っと待つだけのテストなら、何の結果も出せるはずがない!

ほんと、こういう子を持った親の、口惜しい気持ちったらありゃしない。言ったってせんないけど、一生懸命伴走してやった、こっちの身にもなってよ、という感じ。ほんと、げんちゃんって、何もかもできない子! あなたに、何かできることがあったっけ・・・子供のころのぼけ~っとして、目もあわないげんちゃんがよみがえります。・・・ぶぜんとしていると、げんちゃんがぽつり・

「・・・・だから・・ぼくは、やりかたを少しかえようと思っているんだよ・・・」
「勉強の仕方をかえるの? どうかえるかイメージできるわけ?」
「うん。まあ・・・」

少しは、自分の今までの状態と、新しく踏み出さなければならない状態の違いを把握できてきたのでしょうか。私たちが言う意味が、昔よりは多少理解できてきているのでしょうか。このテスト結果は、1学期よりも、彼の心を動かしているのでしょうか。

「自分がこれではいけない、自分を変えるんだ、という内部からの思いがなければ、ここから先は、なかなかいかないよ。」
とS先生が言います。私も、ほんとにそれがよくわかります。恵まれた環境にいすぎるげんちゃん、すぐに逃げる、というずるい気持ちが出てきて、楽な方楽な方に逃げていきます。勉強をするポーズを作ったり、がんばっている、と自分を納得させる演出はしますが、彼のコアな部分は、ほんとに頑固で動きません。

いろいろかわってきた変化を感じますが、それが、学校生活や実生活に反映されるのは、まだまだのようですね~。疲れます。

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  1. robo_223 より:

    確かに社会の6点は、げんちゃんの実力が全く出ていませんよね。問題がごちゃごちゃしていて、見た瞬間「うわ~、大変😞💦」と思って投げてしまったのか、または、社会の前に受けたテストに全力投球して脱け殻になっていたかのどちらかですね。

    こういった取り組みのムラが、まだあるのでしょうね。脱け殻になっていた場合は、仕方ないかな、と思います。いくつものテストを連続して受けて、高い意識レベルを保つことは、まだ難しいからです。

    でも、見た目で難しいと判断して解かなかったとしたら、げんちゃんの気持ちの中に、「テストでいい点数を取りたい❗️」という気持ちがまだ少ないのかもしれませんね。

    と言っても、国語の40点や理科の30点は健闘していますよね。

    数学は進捗状況がわからないので、何とも言えませんが、本来、数字以外は全部30点以上取れるのだと思います。そう思うとやっぱり悔しいですよね。

    しかし、テストで実力を発揮しないのは、roboも同じなんで、確かにroboもペン入れしてませんよ!ホントですね~。脳の浅いところで考えてるんですね。納得です。

    本人がヤル気にならなければ、いけないと私も思います。roboが理解力ほどには点数が伸びないのもげんちゃんと同じだと思いました。

    ただし、男の子の場合は、自覚が芽生えるのは遅い場合が多いので、高校2年生~3年生くらいまでかかるかな、と思っています。または、目覚めないままの可能性もあると思っています。

    げんちゃんの場合は、中学生のうちに目覚めてほしい!と思うからこそ、皆さんで必死に働きかけているのですよね。

    でも、全教科ヤル気なしで出来なかった、というわけではなかったのですから、見所はあると私は思いました。中学の国語は漢字も含めて、相当難しいですからね。よく付いていっていると思います。

  2. robo_223 より:

    訂正

    数字以外は→数学以外は

  3. みかんママ より:

    夏休み明けすぐに5教科1日でテストってハードですね💦
    まだまだ体も頭も夏休みが抜けなそうだし。

    友人の子供の公立中学のサッカー部は、夏休み、お弁当持ちで、朝と夕方練習して、日中の炎天下は、教室で勉強させてくれたらしいです。
    先生の監視もあるし、わからないところは教えてくれるし、そこで夏休みの宿題は全て終わらせ、塾の宿題もやれたらしいです。
    めっちゃ理想的だなと思いました。
    そういう部活だったら入れたいけど、結局は、顧問の先生次第らしく。

    中学は未知の世界すぎて、心配しちゃいます。
    とくにうちなんて、クラブチームに入れるし、平日の夜2.3日は、帰宅が11時前になりそうだし、土日もみっちりだし、夏休みだって、練習、試合、大会、遠征、一週間の海外合宿などなど、みっちりだし、勉強時間なんてあるのかしら?って感じです。

    げんちゃん、中間テスト頑張って下さい!
    応援してます。

  4. ゆうママ より:

    げんちゃんママさんのお気持ち、とってもよくわかります。

    生活面では時間管理ができないことが最大の課題で、それ以外は少しずつ手がかからなくなってるし、この先多分大丈夫な気がしています。ただ、社会に出るのであれば、一番大切な時間管理、優先順位をつけて段取りをする、ここについてはどうしたらいいのか??一番高い壁です。

    学習面は大変です。げんちゃんと同じく、やってるフリをします。もしかするとフリではなくて、本人はやってるつもりかもしれません。それがゴールにむかって、ズレていたり、極めて非効率的であったりするので、わたしからみると、フリをしているように見えたり、嫌なことから逃げているように思えます。

    そして、うちの息子もつきっきりで、こまめに声をかけないと、どんどんそれて行ってしまいます。付き合うこちらが疲れますよね。なんとか問題に向き合わせること、向き合わせ続けること、これが大変なんです。こちらのコンディションがよくないと無理です。

    何度も、「やめた、やめた!やってられたいわ!!」と思ったり…。でもやめたら坂道転がりおちるんですよね〜。せっかくここまで頑張って来てるのに。と思ったり…。私もぎりぎりのところで踏ん張っています。

    頑張った割には点数に反映されないですよね。息子は国語と社会でフリーズしているようです。っていうか、長い文章みただけでフリーズしてるんですよね。貪欲に点数取りたいって気持ちがなさすぎです。

    側にいたら、たとえヒントを出したりしなくても、「これは考えたらできるよ」の一声だけで解ける問題もありますよね。もう少し問題に食らいつく、粘る、そういう部分がでてきてほしいと思います。

    でもまあ、それでも取れる点数はしれたもんですけどね。

    またもうすぐ定期テストですね。気が休まる時がないです。

  5. glow-gen より:

    ロボママさん
    げんちゃんは、9月しょっぱなとは、また変わってきています。
    テストの時は、ほんと、まだまだ、1時間目の国語をなんとかするだけで終わったのでしょうね。得意な英語(得意でもないのですよね~・・・なんとなくやっただけになってて、中学英語は、また一からと言う感じですもの。)は、5時間目ですから、完全抜けていたでしょうし・・・

    テストを普通の子に交じって、やっと受けてみようか、というのが、5年生の終わりだから、こんなもんなんでしょうね。

    でも、確かに、国語は、健闘しているので、意識をオンすることを覚え、それが継続してくれば、全部、40点くらいとれてくるかもしれませんよね~。期待しときます。

    次のブログで書こうと思ったのですが、げんちゃん、みんなに、テストのことを指導されたので、翌日のプチテストは、時間内に、全部埋めて帰ってきて、
    「ぼく、意識をいれたんだ、」
    と言ってました。やっと意識の入れ方のコツを覚えたようです。
    しかし、持続時間がなかなかです。回復の速さも、前よりよくはなっています。
    この子たちは、自分でマニュアル式に、意識を入れるみたいで、ほんとに疲れるみたいですよね。
    私たちにはよくわからない世界ですよね。
    ロボ君も、テストは、意識レベルを下げちゃうんですね。
    その前の日まで、しっかり試験勉強しているはずなので、疲れもあるのでしょうか。
    それとも、試験って、続くので、持たないのでしょうか。
    げんちゃんとはレベルが違うと思うのですが、あとになるほど、点が落ちたりするのかな?
    発達君たちは、ほんと意識障害・・・ということが理解できますね。

  6. glow-gen より:

    みかんママさん
    ありがとうございます。学校のクラブは、先生の方針とか、そういうものを調べて入らなければ、発達君にはちょっと怖いです。
    S先生などは、指導者の資質とか、周りの友達の質とか、調べもしないで、子供を入れるなんて、怖いよ。と言ってました。

    確かに、そうだな、と思います。みかんママさんは、そのあたりをしっかり見定めてサッカーをやらせているので、正解ではないでしょうかね。でも、あたりのクラブもたくさんあるでしょうね。先生もお忙しいのに、がんばられていて、そういうところに当たったお子さんは、ラッキーですね。
    しかし、夏休み、エアコンのない教室は、ちょっと発達君には向かないですね。げんちゃんの学校はないですから。
    夏は、発達障害の子にとって、ちょっと苦しそうですね。

    お子さんは、ハードなサッカーライフをがんばってますね。すごいな~と思います。

  7. glow-gen より:

    ゆうママさん
    ほんと、発達君は、周りからの声掛けがあるのとないのでは、全く別物みたいですよね。
    なんせ、普通の子のように、自分に問いかけながら生きる、ということをしていないので、すべて、経験は、ぼ~っと目の前を素通りするような感じです。
    有効な声掛けができると、ずいぶん伸ばすこともできる、ということなのでしょうね。

    勉強も、やらされている勉強、人に計画を立ててもらったり、要点をまとめてもらったりするのではなく、自分で、やっていける勉強にたどり着くのでしょうか。今のところイメージできませんよ。
    あのシンプルなくもんのプリントさえ、頭を空にしてやってますから、何にも吸収できません。こまったものです。

    げんちゃんは、英語を幼稚園からやってきたのに、いまだに
    What do you it?  とか、be動詞と、一般動詞の区別すら、いまいち、どうなのか、って感じで、おそろしいですよ。経験則を積み重ねて、法則を見出す、みたいなことができないのは、意識を働かせずに、ぼ~っと事象だけをみつめているからでしょうね。

    でも、反抗は少しましになりました。自分なりに、方向性を定められてきたのかもしれませんね。思春期は、発達君育児がとても大変になりますよね。
    ゆうママさんが、必死で頑張っている姿が目に浮かびます。やはり、子供が、自分の将来への危機感をしっかりにぎらなくては、なかなか足並みがそろわないと感じます。

    それにしても、中学って、学習プログラムが苛酷ですね。

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