ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

トップページ

中学の入学式 その2

> げんちゃんは、いつも、私に口答え・・・いえ、口答えできればいいですが、「はい」、「わかった」、「わかったわかった」、せいぜいこういう単純な言葉の抑揚を変えて、「うるさい」という感情を私にぶつけてきてましたが、私に言ってもらわなければ、何事もさっぱりまともにできないわけで・・・

 でも、入学式の緊張した雰囲気は少しは、やばい! と彼に思わせたようです。

 普通クラスのすべての日程が終わると、少し離れた教室まで、下校する他のお子さんを尻目に、げんちゃんだけ行きます。支援クラスです。先日から電話でコンタクトしていたベテランの女性のN先生が来られました。そして、もう一つの小学校から、身長が同じくらいのひょろっとしたおとなしそうな男の子が入ってきました。B君です。げんちゃんは、きりっと上手に挨拶して、全員の顔合わせの儀式をこなしました。そのあとに、家族も全部含めて写真をとってもらいました。親まで入れてもらえるのは、支援クラスの特権です。笑

 「こんにちは、Bさんは、クラブに入るの?」

 私が初対面の彼にたずねると、彼は、目をあわせないまま、美術部に入りたいと答えました。理由は、絵を描くのが好きというわけでもないけれど、運動が苦手だから、だそうです。
たぶん、高学年になって、ちょっとついていけなくなって、支援クラスに移籍したグレーゾーンの子なのかな~、と思って彼を見ました。視線は、少しよわよわしく、座る姿勢も、前かがみで、あきらかに、げんちゃんの方が、体幹はしっかりしてそうでした。でも、入部の動機までしっかり話せるんだから、げんちゃんより、スタートはずっと上のお子さんなんだろうな~・・・・と感じました。

 でも、今までは、支援クラスの同級生はいなかったし、やたら小さな子といっしょで、げんちゃんにとっては、もう物足りなくなっていたので、良い友達になってくれたらな~、と思いました。

 家に帰って、げんちゃんは、前日までとはうってかわって、ほんとによく話を聞きました。(後日を知ってる今となったら、微妙にこの日だけだったけど・・・)

「ねえ、しっかり先生の話を聞かないとやばいよ~。明日は何の用意するんだっけ?」

 私は、全部質問形式にして、オチがあれば、その外堀からせめるような声かけをします。彼に対して、少し距離をおきたいし、ストレートに、これしなさい、あれしなさい、という声かけは、今のげんちゃんにはタブーです。意識を入れたら、彼の水面下に沈んでいる物が浮かび上がるのに、最初から答えを教えると、あいかわらず、ぽかんと口をあけて、上から落ちてくるのを待っている意識レベルに入って出てこないからです。

げんちゃんは、明日の用意を、たくさんもらったプリントの中から探し出し、80%くらいの成功率でそろえました。う~ん、意識はいると違うんだよね。
クラブ紹介とか、オリエンテーションとかで、さして用意するものはありませんが、それでも、何かと色々提出物など指示があります。

さて、この日は、入学式が終わって、小学校に向かいました。事務的な用があったのと、小学校でお世話になった先生にご挨拶をしようと思ったからです。
小学校は、明日の入学式の準備でばたばたしていました。でも、げんちゃんと私を見つけた過去の担任の先生方が、駆け寄ってこられて、ほんとに喜んで下さいました。なんか、心が熱くなりました。6年生の担任の先生も、げんちゃんの昔を知っている低学年の頃の先生も、もう、今年は、転任されてしまったと聞いて、寂寞の思いです。
 
 小学校の風景は、ことさらなつかしく、胸にせまってきました。今までは、何気に見ていたその建物も、もはや、よそよそしく距離を感じます。 人生の駒が、一つ進んだ瞬間は、なんて、心にささるものなのでしょうね~・・・そして、随分遅れてしまって、教会に行き、待っていてくださった牧師先生夫妻や教会員の方にも祝っていただきました。

 げんちゃんに対し、やさしく、いつもおだやか、・・・とはかけ離れたママのために、げんちゃんと私のことをよく祈ってくださるみなさんのおかげで、なんとか、持ちこたえているような私たちです。げんちゃんの育児は、決して一人では無理だな、とあらためて思う入学式でした。薫風の中、まるで嵐の前の静けさ・・・・これから、何が待ち受けているのでしょうね。

 次の日は、担任の先生方とミーティングが待っています。それにしても、事前に何度も電話がかかり、授業に入る前に、ミーティングのアポが入り、皮肉なことに、中学の4月のスタートは、過去一番不安のないスタートです。なんせ、小学校では、4月の終わりの家庭訪問までは、新学期のほんのちょっとの顔あわせしかなく、連絡帳も持って帰らなかったりと、不安な毎日が恒例になっていましたものね~・・・

そして、次の日は、中学の担任お二人とミーティング・・・また、次に書きますね~。

公開コメント 承認後公開

  1. robo_223 より:

    げんちゃんは入学式の日、意識が入っていたんですね!こういう時は、まわりの人にとっては、意識の力を実感できる良い機会になりますよね。

    一般の子は毎日がこういう状態だと思うと、そりゃあ、一つ一つの行動のクォリティが高いはずだよなぁ、と思いますよね-💦

    女の子で、やはり境界知能ですが、高い意識レベルの子がいて、作業は若干遅いのですが、丁寧に丁寧に仕上げて提出するので、いつもなかなかの評価を得る子がいました。

    ちなみに、知能指数が高くないのに、高い子以上のパフォーマンスを示している子は、いずれも性格が天子のような子ばかりです。やはり、素直でひたむき、健気な子は伸びますよね。

    そして、親御さんのスタンスも共通しているのが不思議です。どの場合も親御さんの方はお子さんに無理をさせたくないし、将来のことを考えて、個別支援級に転籍させたがっているのに、本人自身が一般級で頑張りたい!という強い意志を持っているという点です。

    やはり、中学生以降は、親の意志よりも、子供の意志が前に出ていないと何事も成就しないのだと思います。

    女の子の親御さんには、「一般級でやれればそれに越したことはないけれど、本人の負担を考えて個別支援級に転籍させた方がいいのでしょうか。」と相談されましたが、私ははっきり「その必要はないと思います。」と伝えていました。何度も悔しい思いをし、苦労するお子さんを、親御さんがしっかり精神的に支えていらっしゃいました。

    親御さんはしっかりしつけもするし、勉強もさせますが、本人の良さもしっかり認めていて、励ましたりほめたりもしてらっしゃいました。やはり、「厳しさ」と「理解」のアプローチがバランス良くなされている状況でした。

    このような過ごし方をしている子は、大人になるにつれて、知能指数もある程度上がって行っていたのではないかと思います。

    げんちゃんも素直で健気なお子さんですから、中学生活の中で、このような成長の道を辿ってくれたら嬉しいな、と私は思います。

    参考にしていただければ、幸いです。

  2. ゆうママ より:

    たくさんあるプリントから必要なものが書いてあるプリントを探し出し、8割そろえられるって、すごいと思います。
    時間割以外で翌日に必要なものは、ほとんど私が気づいて促しています。本当に…息子よりも私の方が気が張っています〜。

    中学校の先生方と密にコンタクトがとれているのは安心材料ですね。
    3年後の目標(高校進学)をはっきり伝えておいた方がいいと思います。それまでに身につけておかなければならない学力を身につけられるようにカリキュラムを組んでもらうのがいいですよね…って私が口出しするまでもないですが。

    私も昨日参観があって、そのあと担任の先生と面談していただいたんです。いろんな子を送り出しているので、いろんな情報をお持ちでした。
    1年生が終わる頃、どんなことを身に付けたいか。さらには中学3年間でどんな力を身に付けたいか。そのためにどんな学習のやり方をしていくのか。そんな話をしてきました。
    週1ペースで通級に通うことにしました。苦手な文章表現(話すのも書くのも)のスキルアップが目標です。これは卒業前からお願いしていたことなので希望通りです。
    始まったばかりでまだまだわかりません。いつも緊張感がある時期は(意識が入りやすいのでしょうか)いいんです。だから先生方も油断されます。そして、数週間たったころからが崩れていくんですよね〜。不安です。

  3. glow-gen より:

    ロボママさん
    いつもありがとうございます。ご指導された生徒さんのお話は、なるほど~と納得します。Sさんも、いつも言ってますが、意識がだいじなんだよ~、と。うちのお姉ちゃんなんか、浪人時代は、Sさんに、ちょっとあぶないね~。意識をもっとしっかり入れなきゃ、そのうち、げんちゃんより意識が低く下になっちゃうよ。と言われておりました。
     まあ、大学通って、少しはあがったのか、目の前のことには意識レベルあわせてがんばってるね、という評価になりました。まだまだですが。

    その点、げんちゃんは、支援クラスはいやだ~という思いが強く、それをモチベーションにがんばっています。ただ、彼は、すぐに、自分で限界を決めたり、勝手な判断で、方向性を間違ったりするので、今も油断がなりません。支援の先生が、よくある、赤ちゃん扱い的なことをすると、「ぼくは、そんなんじゃないから、と普通クラスと支援クラスの間に、自分の居場所を勝手に作ったりするところがあります。だから、がんばる理由、モチベーションの根拠をしっかり言葉にして、落としてやらなければならないようです。
     すべてにおいて、普通の子のように、単純に点と点を正確にむすべるわけではなく、そのあたりはいつも、ミーティングが必要なんでしょうね。でも、少し入学前より結びついてきたようで、支援でやらされた計算プリントは見たこともないきれいな字でクリアしてました。方向性がやっと、わかってきて、意識を入れたのでしょうね。
     なかなかおもしろくなってきています。まあ、でも、日々落ちだらけで、叱責しようとすれば、無限大にあるようなげんちゃんですけどね~。
     なんと、トイレにいくときに、ベルトを全部外していたことが発覚。は~・・・そういうことも、考えつかないのでしょうね・・・・どこまでずれてるんでしょうね。笑

  4. glow-gen より:

    ゆうママさん
     次の日の用意・・・もちろん自分でさっさとなんてできません。プリントに書いてあるでしょ。どのプリントなの? それで? どこの部分を読めばいいの?
    こんな感じで誘導してます。当然です。ほんと、自分でさっさと8割ならすごいですよ、泣

     げんちゃんは支援クラス所属なので、すぐれもののプリントがあって、3年後の目標とか、生活のこと、とかしっかり書いて、さらに説明させていただきました。ミーティングは、2時間近くにわたり、私のプレゼンを先生方が聞いて下さるという、ぜいたくなものでした。(ほんと、中学のこのスタートは万全でしたよね・・・感謝)
    そして、その支援のプリントの書式は、小学校の時も同じだったのですが、パーフェクトに近い書式で、普通クラスを選んだお子さんでも、この書式で、書き入れると、先生に伝えやすいんじゃない?というしろものです。紹介できたらいいな、と思います。

     通級で国語を学ぶんですね。げんちゃんも、そこは大きな課題です。対話ではなく、会話しかできないですから、今から会話にしていかなければなりません。それに、文章も、めんどくさいと、読むというより、見る、というかんじですし。でも、それらを学ぶベースはやっとできてきたと感じています。中学でお互いその部分がのびてくるとうれしいですね。会話も、もっとはずむだろうし、自分がどう感じているということを正確に伝えられるようになるだろうし、すべての生きる力にもなりますよね。

     慣れてきたら、どうなるのでしょうね。確かにげんちゃんも、まだ気をはっています。しかし、小学校の時より、移動教室も多いようだし、先生もかわるし、気を抜けば、普通の子でも、あっというまに、おちこぼれるようなところがありますよね~。
    そこに、今のところ、くいこんでいこうとしている私たちの子は、ほんと今までよくがんばってきたんだな、とうるっとしますよ~。中学は、小学校と違って、支援クラスの子は、普通のラインからはずしていって、コースをはっきり別にする、という方向性があるようですから、そこで、普通クラスで、なんとか、やっていけるんだったら、それは、すごいことです。
     できれば、ダークホースとなって、ごぼう抜きしてほしいですね~。そういうのがあると、とってもわくわくしますよね。

  5. とんまま より:

    中学校生活、始まりましたね。
    やはり、周囲であれこれ言うより、自分で身に染みる方が効果絶大ですね。
    この環境の変化がいい風に作用していますね。

    支援クラスで掛け算、割り算という話ですが、こちらも同じ事が起こっています。
    宿題は繰り下がり引き算レベル、学校の授業は前から何番目?、どれが一番長い?など。
    ただし、文章問題は、間違えていました。
    (文章が読み取れないという国語の問題です)
    私もげんままさん同様、見下された感満載でした。。
    「学年相応のことをやってください」とお願いしても、やっぱり支援クラスはこうやって切り離されるんだなと実感したのでありました。
    そして、こりゃ学校はあてにならない、家で3年生の内容をやらないとマズイ(勿論やるつもりでしたが)と痛感したのです。
    それと今更ですが、げんちゃんがホームスクールをしようと思ったのは、こういう事だったのかな?と。

    げんちゃんのホームスクールは(私が勝手に)げんちゃんに今不足している勉強、運動をしていると思っていました。
    学年相応の学習内容をホームスクールで行っていたんだなぁと勝手に納得しました。
    じゃないと、支援クラスにいて、高学年で普通クラスへ行けないですよね。

    げんちゃんは3,4年生の頃、普通クラスへ行く教科はありましたか?

    とんちゃんは書写と音楽と言われています。
    時間割をもらって、確認してびっくり。
    音楽を普通級行って(その時間の支援級は全て算数)も、支援の音楽授業があり、週4回音楽の授業があることになります。
    そんなに音楽やらなくていいよな…
    だったら、無理に普通級へ行かなくてもいいですと連絡帳に書きました。
    さて、どう返事が来るかな?

    行くのはいいですが、こういう問題があるんだなぁとわかりました。
    実際に事が起こらないとわかりませんね。

  6. とんまま より:

    先程、書いた内容がエキサイトブログの使用禁止ワードに抵触していたらしく、なかなか書き込みが出来ませんでした。
    勿論、そんな変なことを書いていませんよ~
    (ただの発達話なのに…)
    すみません、愚痴ってしまいました。

    以前、げんちゃんに一人で切符を買い、電車に乗って目的地へ行かせるという事をされていましたね。

    私も年が明けたぐらいから、病院(個人病院、大学病院)、電車など公共の場で、一人でやらせるようにしています。
    まだまだですので、私が後方に待機、見ていますがね。
    電車はいいのですが、病院はダメですね。
    (親切なご婦人に助けられていた…)
    完全に意識のあるなしがわかります。

    意識の力って、本当に凄いですね。

    意識を入れて小さいことを重ねて、前を向いて進むだけですね。
    英語の先生のお言葉、私にもずしんと響きました。

  7. glow-gen より:

    とんままさん
    げんちゃんは、普通クラスでのご乱行もひどかったので、4年の初めまでは、普通クラスにはいかせなくていいです。と言ってました。行っても、彼が何も吸収できないので、無駄だ、と思ったからです。でも、4年の終わりには、絶対行かせてほしい、にかわりました。
    げんちゃんは、5年までは、家では、算数などは遅れたところをやってました。5年でも、まだ割り算があやしかったです。学校では進捗をやってくれてました。だから、あとから追いかけていったときたすかりました。
    どっちかがいいように思います。学校で送らせて復習みたいなことばかりやるなら、こっちでh、学年のところ。とにかく、いくつかのステージを同時にしていかないといけないので、学校がやらない方をやればいいです。
    ただ、いきあたりばったりのことをやっているなら、うちは、こういうカリキュラムをお願いします、とか言って、こっちの願いの問題集とかを、先生に選んでもらったりいいと思います。
     さあ、げんちゃんの中学の算数はどうなのでしょう。初日は、計算プリントをやらされていましたが、私が見ても、まあまあのできでした。これは、最近のくもんのおかげかな。習熟気に来ていて、くもんをやるのはいいですよ。その結果がまあまあなのを見て。中学の進捗のところをやってもらい始めたようです。ただ、ちんたらやってほしくないですね。マンツーのいいところは、どんどん進めるところです。できるだけ先にいきたいです。なぜなら、あとから、追いかけて習熟をはかり、定着させやすい。
    まあ、どっちにしてもげんちゃん次第です。私は、学習から手を引きました。もう、無理。あまりにもなめた真似してくるので、できません。学習は割り切って、K先生に任せることにしました。私は、生活指導です・・・それと方針を決める。

     電車に乗せるのもいいですよ。あれは危機感ありますよね。まあ、それにしても、時間の足りないこと足りないこと。
    でも、ホームスクールは、彼のモチベーションと、現実ショック療法のため、しばらくお休みの方がいいかな、と思っています。

非公開コメントはこちら

コメントを非公開にしたい方はフォームで直接メッセージください。お返事はコメント欄にいたします。

    タイトルとURLをコピーしました