最近デッサン教室で描きました。教えてもらいながら、難しいと言いながら・・・昔だったら、絶対描けてないと思います。破たんはあるけれど。
試験前のスタイル。まだまだ
げんちゃんの前期試験が始まりました。
5日前に、
「お母さん、テストがあるんだよ。」
とぼそっと言うげんちゃん。
ぎりぎりになって、初めて把握したんでしょうかね。遅いよ!
あきれます。
テストといえば、私は、がりがりに準備、という、学生時代につけた”パブロフの犬”反応がおこります。
しかし、げんちゃんは、この緩い学校で、単位はすでにとっているらしいし、来年進学するわけでもないし、やつのために怒るのは、あほらしい。
「何今頃言ってんの?もっと早くわかっていたでしょうに。S先生に伝えたの? テスト近いんだったら、テスト勉強を最優先にしないと、最悪の結果になるでしょうに。・・・・準備しているの?」
げんちゃんは、返事をにごします。
どちらにしても、私が熱くなって準備するのは遠い昔のこと。知らん!
私の、やつとの精神的距離は、最近とみに開いています。
げんちゃんが今最優先でしないといけないことは、まずは、人として、ほんとに当たり前のことをしっかり身に着けることです。テストは最優先課題ではありません。とはいえ、もっとまともなテスト対応しろよ! 最近の私は、怒るより、しらけます。
心構えや、捉え方、そもそも論からできていない
勉強の準備をどうするかも大事だけど、どうとらえて、テストにどう迎えるべきなのか・・・
そこのところから、まだ微妙にできていないんだと思います。
普通の子と、そもそも論が違っていることが多いので、そもそも論を、細かく分解して指導する必要が、常にある。
なんてめんどくさい!
げんちゃんとの精神的距離が、最近とみに離れている感じ
私は、最近、げんちゃんを指導するのを極力さけたいです。外面、できることが増えているけど、中身が全く違う。
そんな人間を指導するのは、神業なんじゃないかな、と感じています。
私は、最近、どちらかというと、傍観者で、S先生の指導に沿って、サポートしているような感じがします。
できることは多いのに、なぜか、その出所が違う。
外見は、普通の人間なのに、中身は”別の星の生き物”、そういう人間を、指導する、ということがどういうことなのか、周りはわからないと思います。
まわりは、やれIQだとか、○〇ができる、だとか、表面ばかりをとらえます。
発達の子供たちは、表面からは計り知れない、闇が存在するのです。
だから、もし、げんちゃんの本質が変わり、げんちゃんが社会にどんどん貢献できる人になったら、世界中の人はすべて、不可能を可能にする潜在力がある、というメッセージにもなるかもしれない。それほど、難しいことにトライしていると感じます。
怒らなければ、なし崩しにやらなくなる
さて、げんちゃん、試験がせまってきた、数日前から、夜12時くらいまで、私に言われたわけでもないのに、勉強しています。
外面だけなのか、気持ちが入っているのか、もはや、外から見てもわかりません。
そして試験当日。
げんちゃんは、何とか起きて、ぐずぐずと用意していましたが、おもむろに
「今日は、早く行って、テスト勉強したいから、朝ごはんは自分のだけでいいかな?」
と聞きました。
げんちゃんは、自分のご飯だけついで、卵かけご飯にして食べて、出ていきました。
ご飯作りから逃げる口実だったのかもしれません。
しかし、それだったとしても、試験と朝の時間をつなげて、何かしらのことを考えたってことでしょうね。それが言い訳だとしても、やはり、げんちゃんは、進化しているようです。
ただ、逃げることや、言い訳すること・・・そういうことから、どんどん伸びていくげんちゃんです。
そして、自分の簡単な食事だけ作ることをゆるしたら、案の定、翌日は、自分のさえ作らず、その辺にあるパンを食べて出て行きました。そして、その翌日は、遅く起きて、食べずに行く。
げんちゃんと言う子は、ちょっとでも甘くすると、なし崩しにやらなくなる・・・
注意しなければ、すぐになしくずしに、怠惰な方に流れていく。
常に自分に甘く、いい加減!・・・・やれやれ・・・
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げんちゃん、パフォーマンスがいい時も出て来ていますが、周囲からの働きかけが途絶えてしまうと、それが持続しないのですね。
やはり、もうしばらく目を掛けて上げて、自分の立ち位置や自分が何を目指し、どこに向かって生きているのかという確認が繰り返し必要だと思います。
しかし、それをずっと親御さんが付きっきりで行うことも難しいと思います。
最近、こういったことへの認識を持って指導する人を養成する必要があるのではないかと考え始めています。公的にそれが出来れば一番なのですが、それに先駆けて、利用しやすい私塾でもっと指導できる人の人数を確保できないかということです。
Takekoさん
ほんとにそう私も思います。
げんちゃんは、能力が上がってます。しかし、必死で食いつく気持ちは弱すぎます。
いつも、まわりからモチベーションを奮い立たせてもらうのがあたりまえ、になっています。
落ちるのはいや、だけど、きついのもいや。
私が今戦っているのは、普通の子でも、しっかり矯めないといけない部分、人としての部分です。
能力は上がってる。ちょっとがんばるだけ。
特性から、普通の子とは違う努力がいるかもしれません。だけど、それをささえる恵まれた環境だと思います。
あとは、ちょっとがんばるだけです。
がんばる、というところが、なかなか普通の先生は見抜けません。表面やってればがんばる、ということではないからです。
知的障害の子はできない・・・
表面上の能力ではないです。
人としての取り組み方は、障害のあるなしは関係ありません。
必要なことなら、がんばってみる、というのは、人類普遍です。できることの範囲は人によって違うと思いますが、それさえも、最初からできない、ではなく、チャレンジする環境があるならトライしてみる価値があります。
なんだか表現が難しいですが、そのあたりをしっかり識別して、子供さんのタイプによって、上手に指導できる人は、ほんとに少ないと思います。
福祉というのは、まず、この子はできません、と決めるところから始まっているように感じます。それは教育ではないな~と思います。福祉ではなく、知的障害の人の教育というのがもっと学ばれてもいいように感じます。
Takekoさんの言う意味は、こういうことなのかな~・・・
お忙しいところ返信をありがとうございます。全く仰る通りだと思います。
例えば、就職してからは、仕事がルーティンの場合、自分でモチベーションを上げ続けたり、向上し続けようという意欲を保ち続けることが難しいと思います。
雇う側も給料を払って知的障害などの特性がある人を教育しよう!というのは、難しいと思います。その人に給料を払うための利益を上げるために働く労力の傍ら指導する余裕は、なかなかないと思うからです。
もちろん、学校時代も同じで、上手に導ける指導者がもっとたくさんいて、親御さんと協力して働きかけ続けることが出来たら、いいのに、と思っています。
最近Zoomでも、そこそこ出来る場合があることが分かって来ましたので、Zoomで行うにしても、人材が足りません。対面のニーズに応えようとしたら、難しい地域ばかりです。
何とかならないものかと、まずは自分で実践しながら考えているところです。
Takekoさん
モチベーションを自分で上げていける、これこそ、普通のお子さんでもすごいことなんですよね。
障害児だからといって、それができないわけではありません。
少数ですが、自分でがんばる、ということが自然とできる知的障害者の方も、けっこういらっしゃいますよね。
でも、現実には、そうでない人が多数。よく見てみると、小さいころからの教育で、すっかり努力しなくてもいい、とすりこまれている人が多いです。
普通の子には、しっかりがんばれと教育するのに、知的障害者だと、できない、と決めつける。
これこそ、差別やな~、と思うのですが、そういうことをへっちゃらでやってる、指導者に限って、
障害者なのに、無理させる、などと、親切ごかしのことを言います。深くさぐっていけば、知的障害の人は、できないんだ、という、差別意識を持ってるな~と感じます。
その感覚があれば、おのずと、良い教育はできないと思います。
人はどんな人でも可能性もあるし、神様がその人に与えた課題は、乗り越える必要があると思っています。
優れた指導者は、ほんとにレアですね。優しさはあっても、厳しさが足りない人がほんとに多いと思うし、子供さんのタイプによって、上手にやり方をかえられる、本質を分かっている人は少ないです。しかし、実際、この子たちの教育は、ほんとに、普通の子の何倍もエネルギーがいります。
お仕事大変だと思います。
非公開Mさん
げんちゃんと同じ年のお嬢さんのお話、すごいな~と思います。
高校で、しっかり伸びて、テスト準備も自分でできてきて、しかも、友達にテストの範囲など聞かれる立場なんて、やるな~と思います。
自分から伸びていける子、とにかく働きかけないと一歩も進まない子。いますよね~。
気持ちが外に出ているお子さんは、そこがとっかかりになって、伸びていくように思います。
いやだな、気になるな、○○したいな・・・
そういう気持ちのとっかかりを、うまくお母さんなり指導者が。引っ張って次につなげてあげる。Mさんもそうやってコツコツ頑張ってこられたんだろうな~と思います。
とっかかりがほんとに少ないげんちゃんですが、それでも、自分で試験準備したり、昔ではありえなかった状態になっています。
げんちゃんは、何もしなかったら、今頃、好きなことだけ、適当に気まぐれにやり散らかすような、危なっかしい子になっていたと思います。
それにしても、難しめの大学を進路指導されるなんてすごい。
しかも、自分で進路のことを考えて相談に行くなんて、快挙ですね~。高校生になって、そういう快挙が出てきたら、次のステップはまたまた期待できますね~。すばらしいです。