ママの格闘と改善のダイアリー

自分の子が発達障害?
それって何? から始まった。

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げんちゃん、人生二度目のアルバイトが始まりました。その1

少しくらい、いいこと言っても、しらけてしまう

げんちゃんのアルバイトは始まりました。

恐ろしいまでに、上手に抜いている(本人は上手にと思っているようです。)げんちゃんですが、アルバイトまでに、私とS先生のエネルギーをしぼるとるだけしぼりとり、やっと、前日はましになって、朝でかけていきました。

精肉コーナーの裏で、製品をパック詰めにしたり、たまに表に出て、パックに特売のシールを貼ったりしたようです。
できたよ。と平然と言いますが、根ほり葉ほり聞いてみたら、

「何やってんの?」
と言われた場面もあったようです。肉を割いていくところで、うまくさく場所がわからずもたもたして、言われたそうです。

「職員の人と何かしゃべった?」
「高校はどこ? って聞かれたから、○○高校って答えた。あそこは、山の上にあるね、と言われた。」
「他には?雑談しなかったの?」
「韓流ドラマが好きなんだって。見る?って聞かれた。いいえ、と答えた。」

それだけか! まるで、おまえはロボットか・・・つまらない、使えない高校生。・・・そう思われたに違いない。

「どうやったら、きちんとできるかな、とか、考え・・ながら・・やったよ。・・いつも僕は・・これが足りないんだな、って思った。」

いつものたどたどしい、抑揚のない言い方で、少しはましなことを言っていました。

「ふ~ん。普通の人は、そういうこと考えながらするのがあたりまえだけど、いかに、普段、な~んも考えてないってことだよね。」
「うん・・」

こういう前向きの言葉が出ても、私はぜんぜん心動きません。げんちゃんは、すでにそういうことができるようになっているのに、良い状態が、全く続かないし、続けようとしないからです。ここに来るまでも、どれだけのとんちんかんで、私たちを振り回してきたことか。 まあ、一瞬は、気持ちを入れようってがんばったわけね。・・

それは認めよう。

「フロアに出たの?」
「うん、一度。ツナ缶はどこですか?って聞かれた。」
主語がない!
「お客さんに聞かれたの?」
「うん。」
「どうしたの?」
「お待ちください、係りの人を呼んできます。って言った。」
「はあ?ツナ缶くらい、どの辺にあるか、さがしゃいいじゃん! いつも行くスーパーでしょ! だいたいわかるやろ!」

げんちゃんは、わからなければ、係りの人を呼んできます。というのをルーティンに覚えこんだんでしょう。いちいち中の精肉コーナーの人を呼んで、当然くらいに思っている。

「肉のことだけじゃなく、他のこともわかるんだな、って思った。」
主語なし・・・出てきてくれた店員さんの話。

「今日は、お肉がよく売れていた。僕がパックしたのが。」
「うれしかったの?」
「うん。どうやったら、お客さんが喜ぶかな、とか思いながら、やるようにした。きつくても、しっかりがんばろう、と思った。」

まあ、その気持ちの継続が大事だね。続かないから。・・・・

ちょっとましなことを言っても、だから何?という感じになってしまっている私です。

それほど、こいつに振り回されている。

少し良いところが出て、あ、これで、一つ上がった、なんて思った瞬間に、また、はいもういいでしょう! と爬虫類にもどっていくげんちゃんに、私たちは、どれほど振り回されていることか。私は、しらけた気持ちで、げんちゃんを見ます。

「いらっしゃいませ。」と言わせてみますが、まるでロボット。ロボットの方が進化しているくらいです。
笑顔で抑揚をつけて言うなんて、まったくできない。

本人に録音して聞かせてやりました。さすがに、変、と思った様子で、何度か練習していたけれど、不気味な顔になって、宇宙人ががんばって言ってるような感じになるだけ。

ほんと、どれだけ、心使わないんだよ。そういえば、げんちゃんが小学生のころ、お姉ちゃんが、セリフを言わせて、
「棒読み・・」
とあきれていたことを思い出します。あの頃から、ほんと、何にも心使わず、表面だけで、なんとなく生きてきたんだろうな~。と思います。

考えてみれば、げんちゃんは、再犯を繰りかえすコソ泥みたいな感じだなと思います。

私はおまわりさんで、何度も優しく指導し、目こぼしをし、何度も、身銭切って、親切にしてやっているのに、
「あ~またお前か~。」
「いや、すみません。反省します。今度だけは許してください。」
そう言って、数時間後には再犯している。そういう感じ。

だから、少しくらい、まともになろうと、ちょこっと気持ちを入れたって、私はしら~とした気持ちにしかなりません。
そのちょこっとに、こっちは1か月分のエネルギーをかけていたりするわけですから。

そして、3日目。やっぱり! げんちゃんは、遅刻ギリギリに起きて、ばたばた出ていきました。雇用契約書にサインして提出する、と言って持ち帰っていたのに、テーブルの隅に置きっぱなし。

ほらやっぱり。ちょっとやれた~、と思いあがると、また、いつもの古巣にもどっていくのだ。
こいつを相手にしていると、エネルギーを込めて、必死で指導するのが、ホントにばからしい。

お盆休み、こいつが、仕事に行ってくれて、半日でも、ゆっくりできるのだけが、何よりの救い。そのためだけにでも、げんちゃんのアルバイトは価値があります。

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  1. げんちゃんママ げんちゃんママ より:

    非公開Mさん
    チャレンジタッチ、今使わせるのは注意がいりますね。
    小4でスタートした時は、あまりに幽体離脱で、適当でも、なんとかやるスタイルだけでも、みたいな世界でした。
    あの頃は、チャレンジタッチがほんとにありがたかったです。
    それを考えると、伸びてはいるんですね~・・・
    まだ、チャレンジタッチから、という年齢のお子さんは、やはり、そこからでもなんとかとっかかりがあるといいと思います。
    チャレンジタッチはよくできていましたね~。今考えると。
    学校のタブレット学習は、あれとはまた違うような気がします。ただ、平面にして、臨場感なく教えるといいましょうか・・・
    私も、ズームで仕事のセミナーなんか受けるのですが、全く入ってこない時もあります。
    その場にいると、空気感とか、講師の顔色とか、無数の情報量があるんですよね~。
    ふだん、そういうものを無意識にどんどん取り込んでいるんですね。
    お嬢さんは、ほんとにすごい。毎回コメント見るたびに、ため息が出ますよ。
    グループで遊びにいって、その段取りをたてるなんて、ほんとにすばらしいですよ。
    できなかったとしても、そのスタートに立っているわけだから、気持ちが入るということは、どんどん伸びるってことですね。
    お嬢さんは、車で言うと、少しエンジンは最初性能が悪かったかもしれなかったけれど、一生懸命動かそうと思って、どんどん進化した、ということなのかな、と思います。
    エンジンより、アクセルを踏もう、正しく踏む、ということが、エンジンを進化させるんですよね。
    5歳の時、発達検査表の結果がげんちゃんと同じようなお子さんがいます。その子は、4年生になってますが、げんちゃんなど遥かに超えています。
    その子は、小さな頃から、自分の意志というものを結構言葉にしていました。ここなんですよ。
    げんちゃんは、気持ちがないから、動いていたエンジンさえ、やがて、さび付かせてしまいます。自分がどれだけ自覚するか。そこに来ているんですが・・・・ずるさと傲慢さが、なかなか邪魔をして先に行けませんね。

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